富山県企業立地ガイド
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富山県の魅力は?
・プレイヤーが少ないのでチャンスが多い
・外に対して非常にオープンになっており、変化が起きていると実感出来る
富山ではどんな企業が活躍出来る?
・起爆剤になれるような企業
・外から人を呼べるコンテンツを作れる企業
地元には面白い企業が無いから、就職はなんとなく東京へ。
地方ではよく見かける光景ですが、実は面白い企業は地元に無いのではなく、知らないだけかもしれません。
今回は、富山県の企業を”ラジオ”という媒体でお届けする、株式会社就活ラジオの碓井さんにお話を伺いました。
僕は富山県富山市で生まれ、大学も最初の就職先も県内だった、今年32歳の碓井です。
昨年の1月に株式会社就活ラジオを立ち上げました。
企業の新卒採用を支援する「就活ラジオ」と学生のキャリア支援をする「就活道場」の2つの事業を行っています。
就活ラジオでは、サービス名にもある通り、音声メディアを使って色々な企業の情報を学生に届けることで、地元企業の周知を図っています。
一方で、就活道場では、学生向けにコミュニケーション能力・問題解決能力・リーダーシップなどの基礎力を底上げするプログラムを実施し、企業と新卒者とのマッチングを行っています。
元々僕は、家業である土木系のコンサル会社を継いで社長業を営んでいました。
その時に母校の大学でキャリア教育の一環として、大学生に講演する機会があり、その時に学生がすごく死んだ顔をしていると感じました。
あれ?10年前、自分が学生だった時こんな感じだったかなと思い返して、大学に来ている子たちは何か目的があって来ているんじゃないの?と思ったのですが、その後学生達の感想を見てみると、「自分に出来る仕事は無くなってしまう」とか「将来に不安しかないです」みたいな感想がほとんどでした。
その感想を見た時に、急に強烈な危機感と無意味な責任感を感じ、大学に提案を持ちかけたんですけど、大学側の規定があったりで、多分大学と何かやるというのは難しいと思い、自ら団体を立ち上げてやろう、ということで動き出して結果的に会社を立ち上げることになりました。
企業の方の人間性を届けやすいのと競合との差別化です。
企業の情報を学生に届ける際に、テキストや写真で伝えるよりも、本人が喋るという方が人間性や雰囲気が伝わりやすいと思いました。
Zoomなどで企業説明会をやると、企業さんがどんなに一生懸命伝えようとしても、学生側が画面オフとかミュートになっていて、コミュニケーションが成り立たないこともあります。
また、オンラインで企業説明会などをやろうとすると、双方で時間と静かな環境を確保する必要があります。
加えて、動画コンテンツだとYouTubeやNetflixみたいに競合が強すぎます。
ですが音声メディアなら、イヤホンさえあれば、通学中や家事の合間などのわずかな時間でも気軽に企業の情報が得られます。
現在は、富山県内の企業さんがメインです。
業種はバラバラで、唯一拘っているのが出来るだけ情報をオープンにできる企業さんです。
自社の良い所はもちろん、課題点も隠さず話せる企業さんで、上向きに成長している企業さんに声をかけています。
学生にとって都合の悪い部分を隠して良い所だけ出す媒体になってしまうと、安心して学生を紹介することは出来なくなってしまいます。
上向きでオープンな富山の企業さんを紹介することで、県内の学生に地元にこんな企業があるんだ。と知ってもらうきっかけになればと思っています。
就活道場は、就活生のキャリア支援をしております。
就活ラジオの事業で企業さん、学生さんとそれぞれ対話を進める中で、双方のかゆい所がなんとなく見えてきました。
学生さんの場合は、就活をする際に最初に業界とか職種という話をしますが深堀していくと、結局は給料や福利厚生、働く環境、上司との相性など少しでもまともな企業に入りたいんですよね。
そのまともというのは、金銭的にも精神的にも安定した社会人生活を送れるかどうかということです。
当然といえば、当然だと思います。
一方で企業さんは、優秀な人材を採用するのはなかなか難しいし、そこまで採用コストもかけられない、育成コストもそこまでかけられない。
というのが見えてきました。
その結果、学生は50社くらいエントリーして内定をもらえた所から、条件の良い企業に就職するというケースが多いのですが、結局自分がやりたいことはなんだっけ?と迷子になっています。
企業さんでいうと、優秀な人を採用するために面接の回数増やしてみたり、グループワークしてみたりしているのですが、結局大変な思いをしながら採用しても定着せずに離職ということになっているんですよね。
そんなわけで、就活道場では、当社が学生のやりたいことを一緒に見つけて、社会人として必要な基礎力を育て、企業さんに紹介するという形をとっています。
そして学生には、企業に紹介する際に1次面接や2次面接は飛ばして最初から最終面接ができるゴールドチケットをお渡ししています。
富山の企業さんをより魅力的に、学生に選ばれる企業にする支援をしていきたいと思います。
というのも、就活道場で学生に富山県内の企業のゴールドチケットを渡したのですが、富山の企業を選ぶ学生はほぼいない状況でした。
ゴールドチケットを使わずに、就活道場で学んだことを糧に東京に行く学生が多く、富山県の企業が全然選ばれないという現実に直面しました。
それであれば、富山の企業を選ばれる企業にするために今のやり方を変えていかなければいけません。
例えば、企業のDX化といっても、新しいシステムを作るとかではなくまずは現在の業務の中で何が課題かを見つけ、解決策としてテクノロジーが必要であれば、テクノロジーを使うし、概念やマインドを変える必要があれば、それを変えます。
また、組織に課題があるのであれば組織の見直しや古い働き方から脱却していく支援もこれからやっていければと考えています。
圧倒的にプレイヤーの数がまだまだ少ないのは、ある種魅力だと思います。
同じ事業を東京でやるよりも、地方でやる方がチャンスが全然違います。
その分、外部から来られた方は、その事業を地域に根付かせるのは大変かもしれませんが、新しく事業を作る際の障害は少ないと思います。
いわゆる、地方の魅力で「ごはんが美味しい」「景色が綺麗」というのは、全国どこでも当てはまります。
確かに、チャンスが多いというのも全国どこでも当てはまるかもしれません。
ただ、富山の場合は富山県知事が変わり、非常に外に対してオープンになっており、今まさに富山は変化が起きていると実感することが多いです。
そういった意味では、今富山は事業者にとってチャンスが多いと思います。
起爆剤になれるような人だと活躍できるかもしれません。
富山にはまだまだ足りないコンテンツがありますので、外から人を呼べるコンテンツを作れる人が良いですね。
今富山で活躍している人は、皆さん外から人を呼べるコンテンツを作っている人が多いです。
僕が立山町のプレイヤーなので、立山を全面的に推しているというのもあるのですが、客観的にみても、コンテンツを作っているプレイヤーが増えている地域だと思います。
ここ1,2年で、外から来たプレイヤーが非常に活躍して積極的にメディアに出て発信されています。
結果的に、外から来た人達でも一所懸命立山の魅力を全国に発信している姿が、地元の方に認められ、彼らが起爆剤となって次々と火がつき始め、立山に注目が集まることで、今までメディアに出るような人達ではなかった、地元の職人さんにも注目が当たるようになってきています。
最初は小さなきっかけだったかもしれないですが、大きな変化に変わりつつあるので、富山の中でも立山は非常にチャンスに溢れていると思います。
富山に限らず、地域で事業をするって絶対苦労すると思います。
ただ、さっきの立山の話ではありませんが、100%無理な壁ではないですし、外の人でも受け入れてくれる人を見つけることで、突破出来ることもあります。
地方に飛び込むなら、今富山が狙い目だと思います。