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更新日:2024年2月1日

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富山県美術館-TAD Press ReleaseToyama Prefectural Museum of Art and Design

【富山県美術館】―コレクション展 第4期開催について

発表日 2024年2月1日(木曜日)

富山県美術館では、2階の展示室1、2において「コレクション展 第4期」を開催しますので、ご案内いたします。今回は、当館のコレクションをさらに楽しんでいただけるよう、従来の展示室1に加え、展示室2まで拡充して展示いたします。(※)展示室1と2では、会期が異なります。

概要

会場/会期

展示室1:富山県美術館2階 展示室1/2024年2月1日(木曜日)~4月9日(火曜日)

展示室2:富山県美術館2階 展示室2/2024年2月17日(土曜日)~4月7日(日曜日)

休館日

毎週水曜日(3月20日は開館)、2月13日(火曜日)、3月21日(木曜日)

展示内容と見どころ

今回の展示では、当館のコレクションから、20世紀美術の代表的作家・作品を、次の5つのテーマ【戦後美術の展開】春を待つ】【日本の抽象【近年の収蔵作品から】【『シュルレアリスム宣言』100年によせて】に沿ってご紹介しています。

展示室1

戦後美術の展開

第一次世界大戦前夜にヨーロッパで芽吹いた抽象芸術は、写実性を重視する伝統的な美術に大きな革新をもたらしました。その動きは、両大戦中に後退するものの、戦後再び隆盛し、芸術は多様な展開を見せることになります。

本コーナーでは、当館の所蔵作品の中から戦後の美術を代表する芸術家の作品を展示します。戦後の美術の動向を振り返りつつ、長い西洋美術の世界に吹き込んだ新風をお楽しみください。

春を待つ

このコーナーでは、富山を描いた作品や、富山に縁のある作家の作品の中から、冬から春にかけての季節を題材にしたものを選んで取り上げています。北陸の冬は雪が降り寒さが厳しいからこそ、いっそうあたたかい日差しが届く春が恋しいもの。ちょうど冬から春に移り変わるこの時期、本格的な春の訪れを待ちながら絵画を鑑賞してみてはいかがでしょうか。

日本の抽象

1950年代、日本でも同時代の西欧美術の展覧会が実現するようになり、また戦後いち早く海外に進出した芸術家たちを介して、日本にも再び欧米の美術の最新情報がもたらされるようになりました。その結果、国内でも前衛芸術の活動が活発になります。

本コーナーでは、戦後の抽象芸術の黎明期を担った日本の作家たちの作品を取り上げています。隣接するコーナーに展示された西洋における戦後の抽象美術の作品と見比べながら、日本の抽象芸術に思いをめぐらせてみると、新たな発見があるかもしれません。

(※)展示作品は、都合により変更する場合があります。

展示室2

【近年の収蔵作品から】

このコーナーでは、当館の近年における購入・寄附作品から、これまで未紹介の作品を中心にセレクトして展示します。

当館では、「20世紀以降の美術の流れ」を紹介するにふさわしい作品を継続して購入してきていますが、一般の方からの寄附もコレクションの形成に重要な位置を占めるようになっており、当館コレクションの充実に大きく貢献しています。

このたびの展示では、

  • 五島 健三:富山県出身で郷土の洋画の黎明期を語るうえで欠かせない洋画家
  • 野見山 暁治昨年102歳で亡くなった日本洋画壇を代表する洋画家の一人
  • 菅野 陽銅版画家として、また銅版画史の研究家として活躍した作家
  • 泉 茂:関西の美術を牽引してきた画家・版画家
  • 北川 健次駒井哲郎に銅版画を学び、若くして棟方志功・池田満寿夫から高い賞賛を得た、現代を代表する作家の一人
  • 立川 善治富山県在住で、日展や現代工芸美術家協会で活躍を続ける鋳金作家

また若い世代の作家では

  • 杉戸 洋淡い色合いの抽象化されたモチーフによる画面が特徴の作家
  • 関根 直子鉛筆やメカニカル・ペンシルなど身近でモノクロームの素材により独特の画面を作り上げる作家
  • 田村 友一郎富山県出身で、既存のイメージやオブジェクトを起点に多彩なメディアを横断し、多層的なストーリーを展開する作家

以上9作家による優品をお披露目いたします。

当館の収集活動の成果をぜひご覧ください。

【『シュルレアリスム宣言』100年によせて】

今年は、20世紀最大の芸術思潮である超現実主義の起点となった、アンドレ・ブルトンによる『シュルレアリスム宣言』の発表から100年を迎えます。19世紀末から、それまでの価値観を覆す新しい芸術が次々と生まれ、それらの多くは宣言を出し芸術運動を通して社会に何かを訴えていくという新しいスタイルで発展しました。シュルレアリスムも、他の新興芸術と同様に宣言を出しますが、それはアンドレ・ブルトンが書いた『溶ける魚』という小説の序文として書き始められたものを、途中から方向転換して宣言に仕上げたものでした。難解な宣言文にもかかわらず、美術評論家から一般大衆まで、多くの人がシュルレアリスムの作品を好み興味を持っています。日本では、本来の目的である「無意識」の表面化ではなく、現実ばなれした幻想的で奇異な芸術として受容されました。そのためか、独自の「シュール」という言葉が生まれ、日常的に使われています。

当館は、前身の富山県立近代美術館から「20世紀以降の美術」を収集方針としており、シュルレアリスムの作品も多く収蔵しています。このたびの展示では、運動が盛んだった頃のシュルレアリスム展の雰囲気を味わっていただこうと、密度の高い熱気に満ちた展示を試みました。また、美術に限らず文芸など多彩なジャンルと交流しながら世界的に広がったこの思潮について、資料を加えて紹介いたします。100年を迎えるこの運動を、いま一度考える機会となれば幸いです。

観覧料

コレクション展:一般300円(240円) ( )内は20名以上の団体料金

【次の方は観覧無料】

  • 小・中・高校生と大学生、70歳以上の方
  • 学校教育、社会教育活動としての児童・生徒の引率者
    (観覧料免除申請書の提出が必要)
  • 各種手帳をお持ちの障がい者の方
    (手帳所有の方1名につき付き添い1名まで無料)

(※)詳しくは、富山県美術館ご利用案内(外部サイトへリンク)をご覧ください。

コレクション展について

富山県美術館のコレクション展では、前身の富山県立近代美術館から現在までの収蔵作品を展示しています。年4回程度、さまざまなテーマによる展示替えを行い、多彩なコレクションを紹介。当館2階の展示室1では絵画・彫刻を中心とし、3階の展示室5と展示室6ではポスターや椅子、富山県ゆかりの瀧口修造やシモン・ゴールドベルクのコレクションを展示しています。

お問い合わせ先

部局・担当名

電話番号

担当者

生活環境文化部 富山県美術館

076-431-2711

【広報について】川浦【本企画について】江尻

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