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更新日:2025年2月13日
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Toyama Prefectural Museum of Art and Design
発表日 2025年2月13日(木曜日)
富山県美術館では、令和7年2月13日(木曜日)から4月15日(火曜日)(予定)まで、「デザイン・コレクション展 第4期」を開催しておりますので、ご案内いたします。
会期:令和7年2月13日(木曜日)から4月15日(火曜日)(予定)まで
場所:富山県美術館3階 展示室5、6
休館日:毎週水曜日、2月25日(火曜日)
ポスターで見る戦後アートシーン
Postwar Art Scene through Posters
当館で開催する企画展「没後20年 東野芳明と戦後美術」(会期:2025年1月25日~4月6日)に合わせて、デザインコレクション4では、「ポスターで見る戦後アートシーン」と題し、東野芳明(美術評論家・1930~2005)も見たであろう、展覧会などのイベントのポスターを紹介します。東野芳明も深く関わった西武美術館で開催された展覧会・イベントのポスターを中心に、田中一光、杉浦康平、粟津潔等がデザインしたポスターを展示します。
瀧口修造の修技と造形2
富山県出身の詩人、美術評論家として知られる瀧口修造(1903ー1979)は、造形作家としても知られています。
1958年、ヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表・審査員として生涯一度の渡欧から帰国した瀧口は、次第にジャーナリスティックな評論を書くことに障害を覚え始めます。そして、執筆は友人らに宛てた詩や文章が多くを占めるようになり、瀧口の活動に一貫した「実験精神」により実践者、実験者として造形活動に力を注いでいくようになりました。
今回は、昨年に続き瀧口の修技に注目し、シュルレアリスムの代表的な技法である転写法の「デカルコマニー」、マルセル・デュシャンが生み出した《ロトレリーフ》を応用した「ロトデッサン」、アンフォルメル作家たちのドローイングを想起させる水彩画など、前回ご紹介できなかった作品を中心に瀧口の造形を紹介いたします。
このたびの展示では加納光於(1933ー)と清水晃(1936ー)による同名の作品《稲妻捕り》についても考察します。
瀧口は加納による1976年からの連作版画《稲妻捕り》に、序文として「稲妻と徘徊抄」を執筆します。それは78年刊行の詩画集「《稲妻捕り》Elements」に「《稲妻捕り》とともに」と改題して手稿のままの形で掲載されますが、実は加納の《稲妻捕り》に先行し、1968年に清水が同名のコラージュ作品を発表しています。ここでは、加納と清水の二つの《稲妻捕り》について紹介します。
最後のコーナーでは、前衛グループ「九州派」の主要メンバーとして活動した菊畑茂久馬(1935ー2020)没後5年を機に、一般社団法人 菊畑茂久馬美術青家協会が企画した、全国の美術館の菊畑作品を各美術館の展覧会で展示するプロジェクト「LINKSー菊畑茂久馬」への協力として、瀧口コレクションの中から菊畑の作品1点を展示するとともに、同じく九州派の木下新(1929ー2001)桜井孝身(1928ー2016)の作品も併せて展示します。
指揮者としてのゴールドベルク
ユダヤ系ポーランド人として生まれ、二度の大戦を体験し、富山で亡くなるまで激動の20世紀を生きた天才ヴァイオリニスト、シモン・ゴールドベルク(1909ー1993)。彼はまた、優れた指揮者でもありました。
1955年、ゴールドベルクはオランダ政府の依頼を受けて、オランダ室内管弦楽団を結成、1977年に辞すまで、22年間に渡り、同団の音楽監督、常任指揮者、ソリストとして活躍しました。ゴールドベルクによる練習は厳しかったようですが、それは、高圧的な態度で従わせようとするものではなく、真剣に音楽と取り組む姿勢や練習の大切さについて、自ら率先してお手本を示すものでした。かつての団員たちによれば、「演奏旅行でも道中常にスコアと向き合っているのは彼。目的地に着いて一番先に練習を始めるのも彼。一番最後まで練習をしているのも彼」だったそうです(山根美代子『20世紀の巨人 シモン・ゴールドベルク』2009年、p.116より)。
ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、ボストン、クリーヴランド、シカゴ…等々、名だたるオーケストラの客演指揮を務め、その音楽で世界中を魅了してきたゴールドベルク。指揮者として壇上に上がった1993年4月11日の水戸室内管弦楽団の定期演奏会が、彼の生涯最後のステージとなりました。
本展では、写真や楽譜など、指揮者としてのゴールドベルクを偲ぶ貴重な資料をご紹介します。ゴールドベルク夫妻の日常を彩っていた芸術作品に囲まれながら、尊敬を集めた指揮者の足跡をたどってみてください。
コレクション展:一般300円(240円) ( )内は20名以上の団体料金
【次の方はコレクション展の観覧無料】
(※)詳しくは、富山県美術館ご利用案内(外部サイトへリンク)をご覧ください。
富山県美術館のコレクション展では、前身の富山県立近代美術館から現在までの収蔵作品を展示しています。年4回程度さまざまなテーマによる展示替えを行い、多彩なコレクションを紹介。当館2階の展示室1では絵画・彫刻を中心とし、3階の展示室5と展示室6ではポスターや椅子、富山県ゆかりの瀧口修造やシモン・ゴールドベルクのコレクションを展示しています。
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電話番号 |
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生活環境文化部 富山県美術館 |
076-431-2711 |
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