トップページ > 産業・しごと > 商工業・建設業 > 建設業 > 建設業の情報発信サイト「富山をTSUKURU」 > 学生レポーターがいく建設業のおしごとレポ > 建設業のおしごとレポ《設計編》
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設計は、作る場所やその周辺状況を正確に把握し、様々な選択肢の中から、最適な形式を提案する仕事です。
その後、自然との調和や将来にわたって長く使用できる工夫などに配慮し設計計算や設計図作成を行います。
また、構造物完成後の点検や維持管理を行うことも大切な仕事です。
設計は、企画(計画立案)で打ち出された方針を、より具体化するための作業です。
最終的には、構造物を実際に施工するために必要な「図面」や安全性を確認する「計算書」を仕上げます。
設計作業においては、コストに対して最大限の効果を出すように、経験や知識を存分に発揮する必要があります。
また、常に最新の技術・工法を取り入れるよう工夫して行います。
現場の視察が設計理解を深めイメージを鮮明にするのに非常に重要です。
また、施工業者さんとの協議を通じて設計側と施工側の多角的な視点を学ぶことができます。
豪雨や地震で災害が発生した時には、すぐに現地を調査し、
どのように復旧するか、再び災害が発生しないためにはどんな対策が必要かを検討する仕事も担っています。
近年では、AR(拡張現実)技術や3Dスキャンを導入しており、実際の現場の状況を詳細に把握し、より正確な設計や補修計画が策定できるようになっています。
常願寺川を跨ぐ富立大橋の4車線化工事現場では、AR技術(拡張現実)を活用しています。
3Dモデルの設計図面を工事現場に投影し、施工計画の見える化を行うことで、施工順序の検討やチェックに役立ています。
また、県民に事業への理解を深めていただけるよう、YouTube上で紹介しています。
富立大橋の4車線化事業に関する事業内容や他の紹介動画はコチラから!
自分の設計した橋が、現実のものとして存在する姿を見ることは本当に感動します。
多くの人がその橋を利用することを考えると、私たちの仕事がどれほど重要であるかを再確認することができるのです。
私の役割は一部分に過ぎませんが、その一部分が大きな全体を形成する一環であることを実感します。
街の歩き方や、周囲の見え方が変わってくるのが面白いです。
インフラ施設には道路や橋、トンネルなど様々ありますが、
橋の仕事の時は橋ばかり気になり、トンネルの時はトンネルばかり、交通規制を行う点検の仕事の時は交通誘導員さんにも注目してしまいます!
やはりコミュニケーション能力は欠かせません!
発注者の要望を理解し、適切な提案を行うことでより良い設計を行うことができます。
近年は人との直接的なコミュニケーションの機会が少なくなってきていますが、皆さんも是非、普段の生活で意識してみてください。
私自身、研修や講習会で自治体や施工会社、建設コンサルタントの方々と話をするのはすごく新鮮です!
橋の点検を行うには、「道路橋点検士」の資格が必要です。
入社してから、経験を積んで資格を取得していきますが、上司や先輩社員がサポートしますので大丈夫です!
設計の技術者として、「技術士」という国家資格を取得することが目標の1つとなってきます。
教育機関によっては、卒業すると「技術士」の前段となる「技術士補」の資格を所得できるので、「JABEE認定」の学科を選ぶのも一つのポイントです!
私が感じる魅力は2つあります。
1つ目は地域社会に貢献できることです。道路や河川、橋梁などは、必ず我々、建設コンサルタントが設計や維持管理を行っています。地元の人たちが当たり前のように利用する様子を見て、「自分たちが地域の基盤(インフラ)を支えているんだ」というやりがいと誇りを感じます。
2つ目は設計した構造物が、施工され完成した時の達成感です。もともと何もなかったところに、測量・調査から設計を経て構造物が完成するという一連のプロセスで得られる達成感は格別です。
デスクワークも現場作業もどちらも出来て飽きないことです!
橋梁点検は、近年では年間80~200程度の橋の点検を行うため、とにかく県内各地を飛び回り、色々なところを巡ることが出来るため楽しいです。
インフラの安全を確認して、地域住民の安全を守ることが出来ている、ということにやりがいを感じます。