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更新日:2021年4月27日
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今では、スーパーへ行くと年がら年中、いろいろな野菜が出回っていますが、かつては、冬になるとどこの家庭でも雪むろをつくって野菜を貯蔵していました。雪が降る前に野菜を砂に埋めたり、畑の中で土をかぶせて貯蔵するのです。雪むろの室内は一日中0℃、湿度100%で、生野菜をそのまま貯蔵するには、理想的な環境です。雪むろに入れた野菜は、細胞液の濃度を濃くして甘くなります。また空気中から水分を取り込んでみずみずしくなります。
実は、春に芽を出す草木も、天然の雪むろで守られているのです。
たらの内臓をとりだし、子(卵巣)と肝は残し、他の内臓は捨てます。身は骨をつけたまま、一本を四つくらいに切っておきます。鍋にごぼうのささがきと水を入れ、沸騰したらたらの切り身と子(卵巣)と肝を入れて煮たてます。煮えたらすぐ味噌で味をつけ、ねぎのぶつ切りを放して火を止めます。
温かいうちに食べるのが最高です。これを浜で大きい鍋でつくると、一段とうまさが増し寿命が延びるといって、漁師達は好んでつくります。
鱈汁
かぶら寿司
お正月には欠かせない富山の伝統料理です。
作り方は、かぶらを小さなものは半月、大きなものはいちょう形にし、2cmくらいの厚さに切り、厚みの間に切れ目を入れ、二晩ほど薄い塩で漬けます。こうじとごはんを半々に混ぜ合わせ、一晩入れておきます。魚はさばやぶりを使い、適当にそぎ切りし、二時間ほど酢に浸します。にんじんは千切り、とうがらしは種を抜いて輪切りにします。そして、塩漬けしたかぶらの切り込みに魚をはさみ、樽に並べ、こうじやにんじんを散らし、交互に積み重ねていきます。最初の一日は重い石をのせ、二日目から軽くし、一週間から十日で食べごろとなります。
年の暮れにたくさん漬け込んで、お正月に開けます。魚とこうじとかぶらの味がなれあい、美味いので古くから作られています。
晩秋から初冬にかけて、富山湾では、雷鳴とともにシケに見舞われることがあります。これがブリの豊漁を告げる“ブリ起こし”です。この時期に富山湾沖で獲れるブリは、最も脂が乗って美味しく、特に“寒ブリ”と呼ばれ珍重されています。
刺身はもちろん、照り焼きやカマの塩焼き、ブリの身やアラと大根を煮込んだブリ大根、内臓を使った煮なます等、いずれも絶品です。
ブリは出生魚と言われ、成長によって“ツバイソ(コズクラ)”、“フクラギ”、“ハマチ”、“ガンド”等と、ブリになるまでに呼び名が変わります。富山県の一部の地域には、娘が嫁入りした年の暮れに実家から嫁ぎ先にブリを贈る風習があります。これは、ブリにあやかった、娘婿の出世を願う親の気持の表れでもあります。
ぶり大根
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