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更新日:2023年1月26日
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これまで北陸新幹線の開業に併せて整備を進めてきた富山駅付近連続立体交差事業における在来線高架化工事のうち、あいの風とやま鉄道下り線が平成31年3月4日に高架供用し、平成27年に高架供用された上り線及びJR高山本線と併せ、全線高架供用しました。
この富山駅は、新幹線と在来線、路面電車等が集まる交通結節点として高い機能をもつ駅となっており、これまで、北陸新幹線整備、連続立体交差事業による在来線の高架化工事、高架下で路面電車を結ぶ南北接続工事を同時に進めてきました。このうち連続立体交差事業を北陸新幹線と同時施工することになった経緯やメリットなどについてご紹介します。
連続立体交差事業は、踏切を除却することが目的の一つであり、早くから立体交差化された富山駅付近では除却できる踏切がなく事業化できませんでした。しかし、平成12年に「大規模な改築予定のある既設の立体道路は踏切と見なす。」という採択要件の緩和があり、(都)牛島蜷川線などがこれに該当し、富山駅も連続立体交差事業による整備が可能となりました。
一方、平成13年4月に北陸新幹線の上越・富山間がフル規格での認可となり、富山駅まで整備が進められることになりました。
これらのことにより、北陸新幹線整備に併せて連続立体交差事業を行うことになり、平成17年に事業認可を得て事業を進めることになりました。
連続立体交差事業と北陸新幹線整備を同時に行うことになったものの、富山駅付近は高層マンション等が建つ狭い空間であり、駅付近で幅約100mしか確保できませんでした。新幹線整備を優先して進めることとし、新幹線駅で幅約38m、在来線営業のための仮駅で幅約45mを確保した後は、連続立体交差事業で必要な幅約32mのうち約半分の幅約17mしか確保できませんでした。そのため、新幹線開業時までに上り線を施工し、その後、仮線上り線の撤去をしてそのスペースに下り線を施工する2段階施工となりました。
一方、同時に行うことにより、高架後の駅がコンパクトな駅(4面9線1切欠(幅約70m))→2面4線1切欠(幅約32m))となることや、在来線営業のための仮駅の移設を1回のみとすることで工事費を大幅に低減することができました。
また、新幹線駅と在来線駅の間には仕切壁を設けず、雪の立山杉をイメージした白色の一本柱やガラスファサードを設けた統一的なデザインとし、明るく開放的な一体感のある駅にできました。
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