安全・安心情報
更新日:2021年2月24日
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文化財は、私たち人類の長い歴史が刻まれたもので、現在残っているただ一つのものだったり、今の技術ではまねできないものばかりです。ですから、一度失われてしまうと、二度と私たちは見ることができなくなってしまうかもしれないのです。例え私たちが見る事が出来ても、将来の子供たちが見る事が出来ないのでは、正しい歴史を伝えていく事ができません。
そこで、国や県では法律や条令によって、一定の強制力をもって文化財を保護していくこととしているのです。
文化財は昔のものですから、ともすると傷んで壊れてしまいがちです。ですが、直す際にはいきなり新しいものにせずに、できる限り、古い材料を活かして修理します。なぜなら、古いということに歴史の重みがあるからです。いくら真似ても新しいものでは昔の「味」を伝えることはできません。
また、直すばかりではなく、まず傷んだり、失われたりしないように専用の収蔵庫を作ったり、文化財のまわりの環境を整備したりして保存する方法もあります。
国、県、市町村指定された文化財は、法律や条令によって勝手に改造できないなど厳しい規制がかかっています。そのかわり、所有者が文化財を保存修理する場合には、国や県・市町村は補助金を交付することができます。また、専門家の指導・助言を受けることができます。要は、文化財の所有者だけでなく、国・県・市町村(元をただせば、納税者である国民全員)で守っていこうという意志の表れなのです。
上記のような指定された文化財は、手厚い保護と厳しい制限により昔の姿を残しています。しかし、価値はあるけれど厳しい制限は困るなどで指定されていない文化財は、まだまだたくさんあります。
そこで、最近では、国が「文化財登録制度」をつくり、所有者の協力を得て、たくさんの文化財を「登録」することにしました。登録文化財は、補助金など手厚い保護を受けることはできませんが、文化財の保存に厳しい制限がないのが特徴です。これにより、所有者の方の「将来に残していきたい」という意志により、多くの文化財を活用しながら守っていくことができるようになりました。
平成8年度の創設時は建造物だけに限定したものでしたが、平成17年度からはさらに美術工芸品にまで対象が広がっています。
登録文化財制度の概要(外部サイトへリンク)(文化庁HPより pdf)
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