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更新日:2022年6月3日
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滑川市では、現在42の活動組織が「多面的機能支払交付金」を活用し様々な農村を守る共同活動を行っています。ここでは、特に積極的に地域農業の継続と地域の活性化に取り組んでいる『七口環境保全会』の活動を紹介します。
農業や農村は、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成等の多面的機能を有しており、地域に密着し、欠かすことのできない存在であり、集落住民が協力し合いながら守ってきました。
しかし、近年の農村地域の過疎化、高齢化等の進行に伴う集落機能の低下により、地域の共同活動によって支えられている多面的機能の発揮に支障が生じつつあります。住民一人ひとりが「このままで大丈夫だろうか・・・」と地域の将来に不安を感じていました。
七口地区ではこのような状況を打破したいという思いから、令和元年度から多面的機能支払交付金を活用した活動を開始しました。
保全会は自治会や地域の生産組合など農家だけでなく非農家も含めた220名程度(役員は会長以下13名)で構成されています。
4月に年間の活動計画を立て、それに基づいた農地法面・農道路肩・水路等の草刈り、泥上げなどの農業の生産基盤を守るため活動のほか、周辺道路の植栽や子どもたちによる生物の生息状況調査なども行い環境保全活動の啓発に努めています。また11月頃には農業者や地域住民が老朽化の進む農業用水路の目地補修などを直接実施しています。七口環境保全会では、これらの活動に地域で農業を営む人はもちろん、非農業者も参加しやすくなるような体制づくりを工夫して実施しており、様々な共同活動を通して地域のコミュニケーションを図っています。
保全会で用水路の点検を行っている際に発見した危険箇所については、地域住民の農業用水路への転落事故を事前に防ぐため、危険啓発看板「用水だ!」を設置するなど、安全対策を推進しています。
これら保全会の活動で農地周辺だけでなく地区全体の景観を含めた農村環境が少しずつ改善されており、地域住民が地域の魅力を再確認できたことでより一層の美化意識の浸透が感じられるようになりました。
また、生物の生息状況調査を通じて子どもたちと地域との繋がりが深まり、地域コミュニティの活性化が図られたほか、危険な用水路に注意看板ができたことにより住民の意識が高まりました。
七口環境保全会では、少しずつこの活動に取り組む農地の面積を拡大させ、積極的に新たな活動に取り組んでいるところです。しかしながら、保全会に参加する住民の更なる高齢化や兼業で働く現役世代の労働環境の変化により近い将来、これらの共同活動の継続が難しくなっていくのではとの危機感があります。地域の活動に対する理解が深まっている一方、役員や草刈作業への参加メンバーが固定化している一面もあり、地域全体で活動に取り組む体制づくりを進めていくことを今後の課題として、この多面的機能支払交付金を活用した活動を進めていきます。
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