基金活動福光町[法林寺]
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キーワードは
「おらっちゃの村の誇り」
集落点検とアンケート、もの知り地図作成
福光町の市街地近郊に位置する法林寺は、戸数118戸、人口478人。農村風景の中に豊かな歴史的遺産が点在する反面、ここ数年で新興住宅地が増え、新旧住民の交流がひとつの課題となっていました。そこで、全住民が一緒に考え、共通の意識を持つことから、村づくりがスタートしました。
[作成:平成12年12月]福光町=現南砺市
活動を通して新旧住民をひとつに
- 私たちの集落は、世帯数が10数年前の倍近くに膨れた反面、農地が減り、先祖代々の住民は取り残される懸念すらありました。地域活動の主役である青年団や婦人会の弱体化も著しく、早く手を打ちたいと願っていた折、平成11年10月に農村環境創造基金事業に取り組むことを勧められ、「村づくり」の一歩を踏み出しました。
- まず、「自然豊かなおらっちゃの在所を知ろう」と、11月27日に集落点検を行いました。目的は「集落の範囲を知る」「名所・旧跡を知る」「光徳寺を中心とした文化にふれる」で、3班にわかれて点検。その日のうちに、もの知り地図にまとめました。山道の草刈り、ゴミの投棄問題、旧跡の管理と保護など、貴重な文化遺産を継承すべく、たくさんの意見が出されました。
集落点検スタート
平成11年11月、青年団や老人会、PTA、集落の役員ら健脚が集まって、グリーンカード、レッドカードを手に集落点検に出発。
地域へ目を向けさせたアンケート
- 平成12年2月、8名からなるリーダー会議を開いたところ、「全体的な集落像が見えてこない。この問題を家庭に持ち込ませるためにアンケートをしてはどうか」という意見が出され、住民全員参加が基本との考えから、さっそく実施。主な質問項目は「世代を越えた共有行事」「将来に渡って残す文化や史跡」「新しくつくる文化や施設」で、新住民たちにも関心の持てるよう工夫しました。
- 意見の中には、棟方志功や光徳寺を中心とした文化の見直し、殿様道・貝化石・みそつき太鼓の保存、法林寺通りや桜街道の再生、自然と農村景観の整備など、数多くの提案もみられました。これを整理して、「チャレンジ構想」に着手したいと思います。
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もの知り地図で集落が見えてきた
点検のメモを持ちより、さっそくもの知り地図にまとめる。みんなの意見であっという間に地図は埋めつくされた。
注目を集めた手作りマップ
家庭の中でも集落の未来像を語り合ってほしいと全戸を対象に行ったアンケート。
手書きのマップが熱意を伝えたのか30〜50代の働き盛りの方から頼もしい意見も目立ち地域への関心をグッと高めた。
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イラスト・文福光町法林寺ふるさと研究会代表土田清一
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殿様道は歴史の表通り
かつての殿様道も、今では倒木や草に覆われている。しかし史跡も多い。旧街道は貴重な観光資源になるかもしれない。
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小さな札所?観音像
殿様道のあちこちに祭られた観音様は、小さな札所巡りのようでもあり、ハイキング気分で楽しめるオリエンテーリングといったところか。
まるごと鑑定してみたい?
光徳寺
棟方志功が滞在したという光徳寺。志功が残した美術品もある。
昔の人の努力が見える
石切り場跡
かまどに利用された石材の切り出し場跡。かすかに楔跡が残る。
殿様も騙された
瞞着川(だましがわ)
瞞着川の由来はカッパ伝説にある。加賀の殿様もカッパに騙され、一晩中歩き通した逸話がある。棟方志功が書いた石碑も残る。
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福光を一望にして殿様気分
殿様道の道筋には、福光町を一望にできるポイントがある。かつて殿様が、国見をした場所だろうか。
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貝化石層は太古からのたより
この辺りが、太古は海の底だったと教えてくれる貴重な化石。地球のロマンを感じる場所。
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