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更新日:2021年2月24日
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我が国の伝統的な工芸で、文化財に指定されている技術には陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、截金(きりかね)、撥鏤(ばちる)、手漉和紙などがあります。
陶芸とは、陶器・磁器などを作ることで、古くから日本各地でさかんに生産されてきた。今も創業当時からの伝統的な技術を伝承し生産されている。
陶磁器の原料、製作方法、釉薬、窯の形体、焼成温度などが生産地ごとに異なり、独自の製品が生産される。
染織とは、染めること、そして織ることで、古くから日本各地で、生産が行われてきた。今も当時からの技術を伝承しているものには、唐より伝わり平安時代以降和様化し、公家の儀式用服飾、神官式服などにみられる有職織物(ゆうそくおりもの)や、江戸時代に幕府への献上品とされた献上博多織(けんじょうはかたおり)、日本の代表的な模様染で、布地に書いた下絵の輪郭をのりで細くなぞる技法の友禅(ゆうぜん)などがある。
【平織(ひらおり)】
経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に浮沈交替して織るもので、織物の基本である。
【綾織(あやおり)】
斜文組織のことで、経糸・緯糸の浮糸が斜めに並列するもので、平織より柔らかく光沢がある。
【繻子織(しゅすおり)】
経糸が密で表面は上記の織物より滑らかで光沢があり、柔軟である。緞子(どんす)などに用いられている。
器物に漆を塗り、その上に蒔絵や漆絵などの加飾を施すことで、次のような技法がある。
【蒔絵(まきえ)】
漆で描いた下絵に金粉や銀粉、色粉などを蒔き付けて文様を表す技法。
【螺鈿(らでん)】
貝殻を文様の形に切り、木地や漆地にはめ込む技法。
【沈金(ちんきん)】
漆面に彫刻刀で文様を彫り、その凹部に漆液を入れてから金箔や金粉を埋め、線文様をあらわす技法。石川県輪島で高度に発達した。
【蒟醤(きんま)】
漆面に彫刻刀で文様を彫り、その凹みに色漆を埋めて磨き仕上げるもので、点彫りや線彫りの重ねで、複雑な色調が工夫されている。
金属に細工を施すことで、次のような技法がある。
木工芸は、大別して指物・刳物(くりもの)・彫物・挽物(ひきもの)・曲物の技法がある。特に正倉院の木工品は現代の木工芸に大きな影響を与えている。竹工芸は、技法から編組物・丸竹物等に分類され、素材を生かした製作が行われている。我が国では縄文時代から行われた。
日本の人形は、子供の玩具や宗教的な意味合いを持っていたが、近世になって、大人が鑑賞することを目的に作られるようになった。
洋紙に対する総称で、日本で漉かれた手漉きの紙をいい、主なものに次のようなものがある。将軍の命令を部下の名で発令する際、使用された用紙で、現在は版画、書画、書簡、日本刀の拭いなどの用紙として使用されている越前奉書(えちぜんほうしょ)、ガンピの樹皮を原料とする紙で、正倉院文書に斐紙と名称され、虫害に強く、耐火・耐熱性があり、襖紙、書画用紙、金箔圧延に使用されている名塩雁皮紙(なじおがんぴし)、高知県の楮和紙の製作技術が導入されて発達し、漉きあがった紙は「カゲロウの羽」と称されるほど薄く、かつ強靱である土佐典具帖紙(とさてんぐじょうし)などがある。
金、銀箔を線や円形等に細かく切り、これらを貼って文様とするもので、平安時代に仏教絵画や仏像の装飾として発展したが衰退した。近年、工芸作品への活用が図られるようになった。
象牙の表面を紅、紺、緑等に染め、彫刻刀で文様を彫って表す技法で、琵琶の撥、碁石、箱の装飾等に用いられた。正倉院宝物などに作例がみられるが衰亡し、明治時代に入って復興が図られた。
鋳造法の伝統的技法の一つで、梵鐘(ぼんしょう)、鰐口(わにぐち)、茶釜などのどの断面をとっても同形になる製品の鋳造に適している方法で、原形を作らず挽き型で直接鋳型を作るのが特長である。
保持者には高岡市在住の吉野竹治氏が認定されている。
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