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更新日:2021年2月24日
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伝統的な芸能として、文化財指定されている芸能には、雅楽、能楽、文楽、歌舞伎、音楽、舞踊、組踊、演芸などがあります。
平安時代に大成した日本の古代楽舞で、現在も宮内庁式部に伝承されている。舞楽や笙(しょう)篳篥(ひちりき)鉦鼓(しょうこ)楽太鼓(がくたいこ)などの雅楽器を用いる。
能と狂言(きょうげん)の総称で、室町時代に猿楽からできたとされている。能は舞・謡・囃子からなる歌舞劇で、一方、狂言は日常会話形式の滑稽な台詞と仕草による科白劇である。能舞台は、屋根が付く三間四方で左後から楽屋へ延びる「橋掛かり」と呼ばれる廊下がある。
能は、演技・声楽を担当する立ち方(シテ方・ワキ方・狂言方)、楽器を担当する囃子方(笛・小鼓・大鼓・太鼓)、謡を担当する地謡方に分かれ、決められた家がそれぞれを担当する。
シテ方:中心人物を演じる者
ワキ方:シテの相手をつとめる者
狂言方:能の中の間狂言と、独立した話である本狂言の両方を演じる者
16世紀末頃、浄瑠璃(じょうるり、室町時代中期に生まれた語り物の音曲)に合わせて演じる人形芝居が生まれた。明治時代に植村文楽軒が開いた「文楽座」にちなんで文楽といわれるようになった。太夫、三味線と人形遣いが一体となって演じる。
太夫:義太夫節(浄瑠璃の一種)を語る。全ての登場人物の科白、情景描写や事件の背景説明までを語り分ける。
三味線:単なる伴奏ではなく太夫と一体となり、様々な音を弾き分けて物語を音で表現。太棹という三味線を使う。
人形:一体の人形を3人で操る。主遣いは首と右手、左遣いは左手と小道具の取り出し、足遣いは両足。基本的に黒衣姿ですが、主要な場面では主遣いのみ顔を出す「出遣い」で演じる。
出雲の阿国が、かぶき踊りを始めたのが起こりとされている。当初は「女歌舞伎」「若衆歌舞伎」が中心でしたが、江戸幕府からの規制を受け「野郎歌舞伎」が登場した。
立役:主役の男性役
女方:男性役者が扮する女性役
脇役:敵役、老役、道化方など
所作音楽:舞踊の伴奏。長唄(唄いもの)や清元・常磐津(語りもの)。主に舞台の上で演奏される(「出囃子」「出語り」)。
黒御簾音楽:背景・効果音。舞台下手の黒御簾の中で演奏される囃子。
隈取(くまどり):色を使って顔や手足の筋肉にそって筋を描いたもの。役柄で描き方や色を変え、感情や雰囲気がより強く伝わるように表現されている。
18世紀初め、中国からの冊封使を供応するため、琉球の歌舞音曲に能楽の形式をとり入れて創作したもの。内容は能の筋や主題を琉球の史実や伝説に結び付けて翻案したもの。
日本の伝統音楽は、大きく表のように分けられる。唄いものとは、洋楽の歌曲に近いもので詞を唄って聞かせる音楽的要素の強いもの。語りものとは、物語のある詞章に音楽的肉付けをしたもので言葉や物語が優先される。ただし、この二つの性質が入り交じっているものも少なくない。
琉球古典音楽:琉球王朝の士族たちを中心に継承された伝統音楽。三線を弾きながら歌うもので、組踊りや琉球舞踊の囃子としても重要である。
「舞」は旋回する動き、「踊」は跳躍を意味し、明治時代にこの二つを合わせて「舞踊」といわれるようになった。
歌舞伎舞踊:日本舞踊と呼ばれるものは歌舞伎から派生しており、花柳流や西川流など現在の主な流派のほとんどは歌舞伎俳優や振付家が創始者となる。
上方舞:京阪で近世に起こった座敷舞(屏風をたてまわした座敷で舞う)で能の影響を受けて育ったもの。地唄を音楽に使うことが多いので地唄舞ともいう。
古典落語:落語は扇子と手拭のみを小道具に人物や背景を一人で語る芸で、巧みな話術や演出・工夫が必要とされる。話の最後に「落ち」または「下げ」がつく。
講談:講釈師が、釈台を前に張り扇でたたきながら軍記物・仇討・侠客伝・世話物などの物語を語るもの。講釈師の起源は室町時代に「太平記」を読み聞かせた「太平記読み」であり、知識人として尊敬され将軍の御前で講演する者もいた。
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