世界遺産登録に向けた歩み

　富山県と関係市町村では、平成19年に「立山・黒部」を世界文化遺産候補として文化庁に提案しました。

　文化庁からは、世界遺産暫定一覧表候補の文化資産「カテゴリーⅡ」と評価され、「世界史的・国際的視野に立ち、砂防関連資産等の全体像を明らかにし、国内外の同種資産との比較研究を行い、また国の文化財指定を進めること」といった課題が示されました。

　これを受け富山県では、「立山砂防」を中心に、砂防施設の国重要文化財指定、顕著な普遍的価値の調査研究によって資産価値の充実に努めるとともに、国際シンポジウムの開催などを通して、県民への普及啓発を進めてきました。

立山砂防の国際的・世界史的な価値

　立山砂防の国際的・世界史的な価値は、日本古来の治水・砂防技術が欧州から導入した先進的な技術と融合し、独自に発展を遂げ、やがて世界各地に伝播した流域全体の防災土砂管理技術を樹立させた近代砂防技術の一つの到達点を示す顕著な事例として、整理してきました。

登録に向けたこれまでの歩み

ユースプログラム

　新たな世界遺産登録を目指す富山県の取組みを知ってもらい、未来の世界遺産を支える人材を育成すること等を目的に、若い世代に世界遺産や富山県の世界遺産“候補”である立山砂防について学ぶユースプログラムを実施しています。(平成25年～毎年開催)