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更新日:2021年3月24日
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当センターでは、国立研究開発法人海洋研究開発機構の協力のもと、近未来(2030年代)における県内の気温や降積雪の変化を予測しました。
上図は本県における年平均気温の予測をRCP4.5とRCP8.5※の2つのシナリオで予測を行った結果です。(過去分は富山地方気象台の観測結果)
2020年代までは両者に大きな差はないが、2030年代からは徐々に差が広がり、2030年代の終わりには現在の平年値から1℃~2℃上昇すると予測されます。
※RCPシナリオとは
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」がまとめた第5次評価報告書で採用された温暖化の想定パターン。排出削減対策による温室効果ガス濃度の増減などを考慮した4つの代表的なシナリオがある。
RCP4.5(中位安定化シナリオ):現在の想定できる温暖化対策を将来に実施した場合
RCP8.5(高位参照シナリオ):充分な対策を将来に実施しなかった場合
呉羽山公園から立山連峰を見た時の現在(平成18年豪雪のあった年)と近未来(2030年代で平成18年豪雪を再現)における積雪分布の違いをアニメーションにしました。
上図は平野部における「年間総降雪量」と「年最大降雪量(6時間、1日及び1週間で積算したもの)」について、現在(2010年代)に対する近未来(2030年代)の増減を比で表したものです。現在の富山県の平野部での年間総降雪量は3m程度です。
年間総降雪量は、近未来には現在の60%程度まで減少することがわかります。一方で、積算時間が短いほど、年最大降雪量の変化は少なくなっており、短時間の降雪については現在の80%程度と年間総降雪量のようには減少しないことが分かります。
温暖化により冬季トータルの降積雪量は減少するが、短時間の豪雪は温暖化による変化が小さいことから、今後も大雪の備えを継続していく必要があります。
なお、気候モデルを使った将来の予測では、将来の地球を「完全に」予測することはできません。結果には、社会システムの将来変化や予測計算方法などに確定的でない部分(不確実性といいます。)があります。
このページでご紹介する内容は、文部科学省の委託研究である気候変動適応研究推進プログラム(RECCA:期間は2010年度から2014年度)の枠組みを活用し、国立研究開発法人海洋研究開発機構の協力のもと平成22年度~26年度に実施した研究の成果です。
本研究成果についてもっと知りたい場合は、当センターまでお問い合わせください。
また、当センター内の環境学習施設「エコ・ラボとやま」でも地球温暖化をはじめとしたさまざまな環境問題について学ぶことができます。(詳しくは関連リンクをご覧ください)
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