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更新日:2021年2月24日
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昔の人々も生活をするために、竪穴住居や掘立柱建物などの建物を建てたり、死者をまつるために古墳、塚などを作ったりしていました。これらは穴を掘ったり、土を盛ったりして作られており、地面には起伏が形成されました。また、周辺には食器や農具、武器などの道具類が置かれていました。
人の生活が途切れたあとの土地は,長い年月にわたる火山灰の降下や洪水の堆積,草木の腐食による有機質土形成など,様々な要因で土砂に覆われていきます。覆われていく過程で、穴や溝などには元の地面とは異なる土砂によって埋められていきます。また、長い年月で柱や屋根材などの有機質は腐ってしまい形がなくなってしまいますが、土器などの腐らない材質のものはその形を残します。
埋まったあとは、次の時代の人が住む場合もありますが、畑や水田として利用されている場合もあります。畑や水田で耕作されると、埋まった土器などがひっかかって、割れた破片が表面にでてきます。こうして、遺跡の存在がわかるのです。
あまり土器が入っていない、耕された表土は、決められた深さまで、機械で慎重に除去します。
ここから先はスコップやジョレンを用いて、人力で慎重に掘っていきます。それは、当時の地形の起伏がどうなっているのか掘ってみなければわからないからです。土の変化を見ながら丁寧に昔の地面まで掘り下げます。
きれいに掃除が終わった地表面には、昔の地面と埋まった土の色の違いで、穴が見えています。この埋まった土だけを移植ゴテや竹べらなどで掘っていきます。掘り上がった穴を「遺構」と呼びます。一般への現地公開はこの段階で行われることが多いです。
きれいに掘り上がった状態で、遺跡を記録するため、やぐらを組んで上から写真を撮ったり、ヘリコプターから写真を撮って航空測量図化したり、レベルや平板などで穴の大きさや形を図化します。
遺跡から取り上げられた土器などの遺物は、きれいに洗われたあと、破片をくっつけたり(接合作業)、形や模様を測ったり(実測作業)し、最後には文章を書いて報告書を作成します。これをもって発掘調査はおしまいです。
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