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更新日:2025年3月28日
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イベント企画やまちづくりに興味のある高校生が、学校では経験できないアートイベント開催のために学び、試行錯誤しながら企画立案・開催までを主体的に行う5日間プログラム。令和5年度に初開催し、令和6年度は2回目。その様子をお伝えします。
令和3,4年度に開催した、輝くとやま未来文化リーダー育成事業「アートのちから」の参加高校生が、イベント提案のディスカッションで「提案を考えても実践したことがないので、実践するにはどうすればよいかわからない」と発言したことがきっかけで、この事業はスタートしました。
高校生の提案を高校生自身に実現してもらうべく、富山大学芸術文化学部の先生や学生の皆さんの力を借り、アートイベントの成功を目標に、参加生徒で学びあい、協力しあいながらの5日間となりました。
富山県内の高等学校1・2年生 21名
令和6年11月16日(土曜日)10時00分~16時30分 富山県美術館
令和6年12月14日(土曜日)10時00分~16時30分 富山県美術館
令和7年1月11日(土曜日)10時00分~16時30分 富山県民会館
令和7年2月8日(土曜日)10時00分~16時30分 富山県美術館
令和7年3月20日(木曜日・祝日)9時00分~17時30分 グランドプラザ
アートイベントは11時00分~16時00分に開催
午前は、富山大学芸術文化学部准教授 渡邉雅志先生にアートイベントについて、企画方法や準備のやり方など、実際に行ったイベントを例にお話しいただきました。
高校生は、参加者としての経験はあっても、運営側としての経験はありません。ワークショップの企画には、運営側の思いがいろいろ込められていること、参加者にどのような経験をしてもらうことがよいのかなど、運営側として必要な知識や技術をたくさん学びました。
午後からは4つのチームに分かれて、イベントの企画を考えました。
他校の生徒と話し合いをすることに緊張している人が多く、不安に感じている様子でしたが、「人によって着眼点が少しずつ違っており、新しい発見が多かった」「同じ志を持つ人たちとたくさん話すことができてうれしかった」など、感想からも良い経験になったことが読み取れました。
企画を考えることについては「私たちがやりたいことがだんだんと具体化していくところが楽しかった」「楽しかったけど、思ったよりとても難しい」など、初回から試行錯誤している様子でした。
この日は、富山大学芸術文化学部の渡邉先生が実際に関わったワークショップの内容を深く理解するところから始まりました。このワークショップでは体験する人にどのようなことを感じてほしいのか、ものを作る際にはどのような配慮がいるのか、体験者が作ったものを大切にしたいと思うために必要な工夫は何かなど、運営側として考えるべき視点を意識する時間となりました。
その後のチーム協議では、運営側の視点を意識しながら、企画内容について時間いっぱい話し合っていました。
Day2までに各チームで考えた案を実現するため、試作が始まりました。
など、今まで考えたことのない視点から物事と向き合いました。
「この方法では時間がかかるよ」「素材が違うだけで、完成したものの見え方が違う」「形にも意味があるはずだから、なぜこの形なのかを調べてみて」など、富山大学芸術文化学部の渡邉先生から多くの助言をいただきながら、何度も試作を行いました。
実際に作ってみることで体験する人の気持ちに寄り添ったワークショップになるはずと信じ、試作して話し合ってを繰り返す一日でした。
今日は午後からリハーサルを行うことになっているため、どのチームもその準備で大忙し。
しかも、大雪の影響で欠席者も多く、人手が足りていないチームばかり。
「準備、間に合うかな?」「材料が足りないかも」リハーサル直前まで準備をしていました。
今年は富山県美術館の「まるごとTADこども美術館」の一環としてワークショップを実施しました。そのため、美術館のお客様が体験者です。
初めてワークショップの運営側となった生徒たちに午前中の焦りの様子はなく、堂々と接客をしていました。体験する人の反応を見ながら説明の言葉を考えたり、質問されたことにつまることなく返答したりと、Day3までに行ってきたことが着実に生徒たちの「ちから」になっていることを実感しました。
リハーサル後、生徒たちは達成感に満ちあふれており、1時間ほどのリハーサルが生徒たちにとって大きな経験となったことを感じました。
アートイベント当日です。
11時からアートイベントを開始しました。ワークショップを紹介します。
願いにあわせた色の組み合わせを編んでいく。その色の組み合わせは、富山ゆかりのもののイメージともつながっていて、完成したミサンガは、願いとともに富山とのつながりも感じられるものに。
恩返しチケットを贈るだけでは伝えたい気持ちが足りない。手紙を読むためにチケットをめくるドキドキ感もあわせてプレゼント。
文字が浮き出るように、エンボス加工を体験者自身が行います。完成すると、風船に自分の名前が浮かんで見えますよ。
願いを書いたもの(木材)を和紙で包んで、ひもを結ぶとお守りの完成。完成したときの達成感は大きなものになりました。
参加生徒はイベントに向けてたくさんの時間をかけて準備をしてくれました。イベント当日も、チラシ配りを行ったり、お客様へ自らイベント内容を説明したりと、自分達で考えて積極的に行動してくれました。準備期間中、苦しんだこともあったようですが、その分、イベント後の達成感は大きいものとなりました。「とても楽しく良い思い出、経験になった」「人に喜んでもらうことは自分にとっても嬉しいことだと今日のワークショプを通して再認識した」「積極的に他のワークショップやアートイベントにも参加したい」など、この経験で得たものは本当に大きかったようです。
イベントに参加してくれた皆さん、本当にありがとうございました。
そして、企画立案・開催までをやり遂げた参加生徒の皆さん、本当にお疲れさまでした。
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