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更新日:2021年3月23日
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昨年11月30日(日本時間12月1日)、「高岡御車山祭の御車山行事」「魚津のタテモン行事」「城端神明宮祭の曳山行事」が、日本の「山・鉾・屋台行事」としてユネスコ無形文化遺産に登録されました。12月4日には「富山の曳山魅力推進大会」を開催し、関係者が盛大に登録を祝いました。
伝統工芸の粋を尽くした御車山
高岡御車山(みくるまやま)祭は、毎年5月1日に行われる関野神社の春季例祭。御車山は、加賀藩祖前田利家が豊臣秀吉から拝領したもので、二代目当主前田利長が1609年、高岡城築城にあたり町民に与えたのが祭りの始まりといわれます。金工や漆工、染織など高岡の工芸技術の粋を集めた豪華絢爛な御車山は、日本屈指の美しさを備え、動く美術館ともいわれる優美さです。「伝統を守ることは大変ですが、御車山は私たちの宝。先達の心意気を受け継ぎ、県内はもとより隣県とも連携を図りながら魅力を広く伝えていきたい」と、高岡御車山保存会会長の田井(たい)佳夫さんは、これからの意欲を話しました。
漁師町ならではの勇壮さ
「登録は、先人、先輩たちの努力のおかげ。感謝したいです」と話すのは、魚津たてもん保存会会長の海苔(のり)洋二さん。たてもん祭りは、加賀藩政時代から続く諏訪神社の祭礼で、毎年8月の第1金・土曜日に行われます。高さ約15メートルの太い心棒(真柱)を立て、約90個の堤灯を三角形につるす巨大な「たてもん」7基をハッピ姿の若衆が曳き廻す祭りは、航海の安全と豊漁を祈願する漁師町ならではの伝統行事になっています。「県内外の引き手ボランティアの協力を受けながら、祭りの保存・継承に一層努めたい」と海苔さんは力を込めました。
庵唄が流れる情緒あふれる祭り
毎年5月4日・5日、城端神明宮(じょうはなしんめいぐう)の春の例祭に行われるのが、城端曳山祭。獅子舞と剱鉾(けんぼこ)が先頭に立って悪霊を鎮めて邪気を払い、次に続く傘鉾(かさぼこ)が神霊を迎えます。その後には茶屋や料亭を模した庵屋台(いおりやたい)と伝統工芸の城端塗で彩られた曳山が町内を練り回ります。庵屋台からは江戸時代に流行した粋な江戸端唄(えどはうた)の流れを汲む庵唄(いおりうた)が聞こえる、情緒あふれる祭りです。城端曳山祭保存会会長の大西正隆さんは「城端曳山独特のスタイルをぜひ感じてほしいですね。今年は祭りに合わせ、全国山・鉾・屋台保存連合会の総会が城端で行われるので、魅力を発信していきたい」と話しました。
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