安全・安心情報
トップページ > 産業・しごと > 農林水産業 > 農業 > 地産地消・地元ブランド > とやまのチューリップ > 富山県の球根生産者が育成した品種
更新日:2021年7月14日
ここから本文です。
球根産地としてオリジナル品種を持つことの大切さを認識していた富山チューリップの育ての親の水野豊造(みずのぶんぞう)氏は、昭和27年(1952年)に、わが国最初の3品種「天女の舞」、「王冠」、「黄の司」を発表しました。
以来、県内の生産者が育成した品種は100品種を超えています。
【育成者】清都 和文さん
【品種の特徴】
ユリ咲き品種「コンプリメント」の枝変わり品種
昭和63年、「コンプリメント」の露地球根ほ場で1株発見した。
【品種の命名】
花が開いたとき、春の風になびく風車(かざぐるま)のように見え、家族と相談して命名となった。
【品種育成の動機、楽しみ、苦労した点】
「コンプリメント」は球根肥大は良い方だが、分球性はあまり良くない。また、病気に対しては弱いので、球根の増殖には苦労しています。
【育成者】(故)水野 豊孝さん
【品種の特徴】
「黄金閣」の枝変わり品種、黄色に赤の覆輪咲き
「黄金閣」(イエロージャイアント×アーサーマイナー)は、父親の水野豊造さんが昭和15年に交配育成し、昭和26年に品種登録された。
【品種の命名】
「黄金閣」の枝変わりが優良品種認定審査会に出された時、当時の審査委員であった富山大学の教授(植物学)が、富山県のチューリップの祖である水野豊造さんの功績をたたえて、遺伝学の祖であるメンデルの名前「グレゴール・ヨハン・メンデル」と水野さんの名前を使って名付けた。
【品種育成の動機、楽しみ、苦労した点】
オランダでチューリップの育種が盛んに行われている話を耳にして、昭和の初め頃から新規性の高い品種を目指して育種に取組みました。
ガラス室を使って開花時期の違う花同士をかけあわせるなど、交配による育種を行いましたが、一つ一つが異なる形質を持っていたので、管理と選抜に苦労しました。
【育成者】(故)石田 隆紀さん
【品種の特徴】
「ローズウイングス」の枝変わり品種
昭和45年に発見した。
【品種の命名】
球根組合で会議をして名前を付けた。
【品種育成の動機、楽しみ、苦労した点】
以前はなかなか増殖しませんでしたが、球根消毒法の改善や畦中植込み栽培の導入によって、増殖性が良くなりました。
【育成者】(故)青木 長次さん
【品種の特徴】
「あけぼの」:「ジュエルオブスプリング」の枝変わり品種で、黄色の八重咲き
「新拓」:「あけぼの」の枝変わり品種で、がくがあり、半八重咲き
【品種育成の動機、楽しみ、苦労した点】
畑で変わった花を見つけると目印に長い棒を立てて回った。「あけぼの」は昭和50年代に見つけたが、球根を増やして出荷できるまでに、約20年かかった。ウイルス病には苦労した。
【育成者】藤田 隆正さん
【品種の特徴】
「チャイナピンク」の枝変わり品種
【品種の命名】
花は小柄で生産性も悪い花だったが、名前だけでも華やかに国際的にもアピールしたいと思って「楊貴妃」とした。
【品種育成の動機、楽しみ、苦労した点】
チューリップの枝変わりは生産性がどうであろうと世界で一本の花なので、病気でさえなければ大切にしてやりたいという気持ちで増やしている。
チューリップの生産性はサイズ板や量りで決まるものではなく、本来持つ特性が出ることが大切との持論がある。
【育成者】(故)杉原 重信さん
【品種の特徴】
「細雪」:花弁の切れ込みが浅いセミフリンジ咲き品種
「しおり」:花弁が反りにくく、切り花に向く品種
【品種の命名】
「細雪」はざらざらのかき氷のような雪のイメージ
お問い合わせ
関連情報
目的別情報
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください