安全・安心情報
更新日:2021年2月24日
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オゾン(O3)は、地表から約10~50km上空の成層圏に多く存在しており、このオゾンが多く集まる層のことをオゾン層と呼びます。オゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し、地球上の生物を守るバリアとなっています。
しかし、フロンなどのオゾン層破壊物質によってオゾン層の破壊が進んでおり、南極上空では、毎年8~12月頃にオゾンホール(オゾンの濃度が極端に減った状態)が観測されています。
(→関連リンク「オゾン層の保護」、「オゾン層の経年変化等」)
オゾン層の破壊の主な原因とされているフロンは、安価で扱い易く、人体へも害が小さいため、冷蔵庫やエアコンの冷媒、スプレーの噴射剤などに使用されてきました。
しかし、オゾン層の破壊が確認されてからは、フロン等のオゾン層破壊物質は世界的に生産が規制されるようになりました。規制を受けて、オゾン層を破壊しない代替フロンと呼ばれる物質が開発され、様々な用途に使われています。
しかし、フロン、代替フロンは、強力な温室効果ガスでもあります。特に、代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)は、京都議定書の削減対象物質となっており、それらの排出抑制が必要です。
我が国では、国際的に協調してオゾン層保護対策を推進するため、1985年の「オゾン層保護のためのウィーン条約」、1987年の「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」に加入し、1988年、世界に先駆けて「オゾン層保護法」を制定しました。この法律に基づき、オゾン層破壊物質の生産規制や排出抑制に取り組んでいます。
また、フロン類の大気中への放出を防ぐため、「フロン排出抑制法」、「家電リサイクル法」及び「自動車リサイクル法」に基づき、製品を廃棄するときのフロン類の回収・適正処理を義務づけています。さらに、「フロン排出抑制法」では、製品の使用時におけるフロン類の漏洩防止対策を義務づけています。
業務用の空調機器・冷凍機器(ビル空調・食品のショーケース、冷凍・冷蔵庫等)を使用するビルオーナー、商店主等は、点検、修理依頼、記録等を通じて使用時漏えい対策に取り組みましょう。全ての機器に対して3ヶ月に1回以上の簡易点検が必要になる他、一定規模以上の機器に対しては定期点検を専門業者に委託して実施する必要があります。(→関連リンク「フロン排出抑制法」)
近年、フロンや代替フロンに代わって、オゾン層を破壊せず地球温暖化にも影響の少ない物質を用いた「ノンフロン」製品が開発・普及してきました。特に、家庭用冷蔵庫や建材用断熱材の分野でノンフロン製品の普及が進んでいます。地球環境の保全のため、ノンフロン製品を選ぶようにしましょう。(→関連リンク「ノンフロン化の推進」)
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