安全・安心情報
更新日:2021年4月27日
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寒く、積雪の多い冬の履き物として、藁製の履物が、ゴム長靴以前に用いられていた。
フカグツは、長靴状に編み上げたもので、中にワラシベ(イネワラの穂の芯)を敷いて用いた。足との間の空間が、防寒の役割をするので暖かいが、長距離歩行したり、古くなると水が浸みてくる。また、足うら部分の面積が広いので、雪上を歩いてもゴム長靴より沈まない。
新雪や深雪の上を歩く時は、カンジキをはく。カンジキは、複輪型でまん中に横にハイソ(乗り緒)があり、その両端に木の爪がついている。接地面積が広くなり、踏んだ時の沈みが少ない。
自動車が利用される以前は、冬季の荷物運搬は、人が背負うか、ソリに依存した。
フユネンジョは、ねんぼうとも言う。重い荷物を担いで山道を歩く時、休憩用の杖として使われた道具である。
※参考文献:「雪国新時代-利雪ビジョンの社会づくり-とやまの雪研究会」(古今書院)
富山市民俗民芸村で展示されている生活道具類
「風の盆」で知られる坂の町八尾には、明治の頃より自然の地形を利用した「エンナカ」と呼ばれる火防・流雪用水路があり、幅約40cmの溝が町中を縦横に走っています。
はじめは、防火用水として造られましたが、冬期間は早い水の流れを利用して排雪用に活用されています。水路を流れる水は、上流の野積川より引いています。流雪溝の先駆と言ってもよいでしょう。
「エンナカ」の大切さは子供たちも承知していて、水量を調整する鉄板にいたずらしたり、水路にゴミを捨てる者もいないと言います。
水が溝を気持ちいい音を立てて流れるため、環境省選定「残したい日本の音風景100選」にも選ばれています。
排雪に利用するエンナカ
町民が協力して、路面の雪を砕き、エンナカへ運ぶ
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