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更新日:2024年8月19日
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思春期は身体が急速に成長する時期です。そして、精神面では自立を目指す時期になり,親離れ・子離れの大切な時期でもあります。しかし,子どもは自立したい欲求と,時には甘えたい欲求の中で揺れ動いています。親もじっと見守ったり、逆に、時には直接的な愛情表現をしたり、と親子の距離が近くなりすぎないよう,また遠くなりすぎないよう工夫することが必要です。日々の生活の中では、自分で考え判断し、実行させていく割合を増やしていくことが重要です。親が、先回りをして細かく指図することは多くの場合マイナスになります。それより、客観的な情報を提供し、自己決定の手助けを目指しましょう。この時期に,親子の間に意見の対立などの葛藤が生じることは多々あります。しかし,この葛藤中で,互いが「相手も一人の人間である」ことを確認し,互いに尊重していくことが重要です。
思春期といわれる時期の子どもたちを見ると外見は、むっつりしていたり、ボーとしていたり、激しく動いたり様々ですが、心の中ではで過去と現在、現実と理想、自分と他人・・さまざまな思いが交錯しています。その過程では,多かれ少なかれ心のバランスを保てなくなったり、自分に自信が持てなくなったりしがちです。そんな子どもたちの言葉を紹介します。
中3女子:「人が(自分を)どう思っているかとても気になる。みんなが楽しそうに話していても自分が話しかけると、雰囲気が変わる。わたしだけ浮いている気がしてつらい。それを紛らわすために勉強する。来る日も来る日もこんな風に過ごすのかと思うと、何のために生きているのかと思う。」
高1女子:「小学6年生の頃から、自分が人にどう見られているか気になり怖くなった。そんな時友だちが言った何気ない一言に、私は大きなショックを覚えた。『ちょっと太ったんじゃない?』 それから私は食べる事が恐くなった。食欲を強くコントロールすると、体重が面白いくらい落ちていった。自分はこれでいいと思うけど、みんなは食べろって言ってくる。食事や,やるべきことについて干渉されるとすごく腹が立つ。」
高2男子:「自分が話したことを否定されるのは怖い。親もまず否定から入るし。友達は別に私を拒否しているわけじゃないとわかっているけど,あれこれ言われると否定されるように感じちゃう。だからSNSはすごく楽。別に直接会うわけでもないし,いやだったら“ブロック”とかスルーすればいいし。趣味の話もそっちの方が合う人が多いかな。でも,“リアルの世界”は相手に合わせているだけで,つらいなって感じることも多いかな…。」
渦巻く思いがあっても、子どもたちはすぐにそれを表現するとは限りません。私たち大人に,心のゆとりがなければ,ますます表現しないでしょう。親も子どもの様子の変化に不安になりますが、サポートの仕方を改めて考えると,子どもたちは着実に成長していきます。しかしどのようにサポートしたらよいか分からないとか、まずは問題を整理したいと思ったら,種々の相談窓口やカウンセラー,医師等に相談してください。
理由はどうあれ、無断でお金を持ち出すことは、許されないことです。物事の善悪について毅然とした態度で望むことは、親に求められる子育ての大切な責任の一つです。毅然とした態度とは、ご家族の対応が人や時、場合によってブレることがないようにするということです。感情的になり、子どもの話を聞かないで一方的に叱るのではなく、むしろ親子のしっかりと向き合うことのできる良い機会ととらえて、お子さんの考えを聞きながら、諭してください。また、思春期を迎えたお子さんの場合、親の与える影響が大きくなってくるものです。"(お母さんまたはお父さんは、)○○くんの事を心配しているよ"と、お子さんに対して一生懸命な親の姿勢を、日頃から伝えていかれるのが良いと思います。
まず、息子さんの成長を喜びましょう。体の成長が、自分でも制御しがたいくらい、顕著になり、自分自身で戸惑ってしまう時です。はっきりとした2次性徴が表れ、自分の内部の性的な変化に戸惑っています。おそらく学校でも、男の子同士でそんな会話を交わし、情報を交換し合っています。母親がしたり顔に聞き出そうとしたり、探ったりすることを極端にいやがります。男の子は母親と距離を取り始める時期なので、そっとしておくほうがよいようです。親と子の包み隠さない会話が、妙に内的にこもって苦しんでいる子どもをほっとさせます。男の子の繊細な心理を温かく見守っていきましょう。しゃべらなくなった、こむずかしくなったと否定的にみないで、こうして男性として成長していくのだと肯定的にとらえましょう。
お子さんが、どんどん大人っぽくなり親から離れていくのは、本当は喜ぶべきことなのですが反面つらいものです。親としては、服装の乱れより、親と子の気持ちの断絶が苦しいのだろうと思います。娘の親を見る目が反抗的で冷たいと思える時、親としてはとても淋しく感じます。でも、そのことを注意すればもっと気持ちが離れていきます。かといって、なすがままにしていては、収拾がつかなくなってしまいます。ここで、一度お子さんの気持ちに入ってみましょう。「もっと大人しくさせよう」という視点ではなく、自分を目立たさせなければならないお子さんの気持ちをわかってあげましょう。何をしてもうまくいかない苛立ちや、友達関係でつまずきができたことなど、いろいろあるかもしれません。思春期独特の心理も手伝って変に背伸びして自分を飾ろうとしていると考えられます。もしかしたら、いつも否定的にばかり見られていたことへの苛立ちがあるのかもしれません。「ちょっと、別の自分に変身したいのね。」と、一緒に家計のことを話しながら、洋服を探しに付き合うのもいいかもしれません。幸い学校へは、きちんとした服装で出かけているのですから、あまり細かく心配せずに見守ってあげましょう。そうしながら、親子のコミュニケーションの回復をはかります。思春期の女の子は、親とのよい関係を支えにして、友人とのよりよい出会いを得ていくのです。今からでも遅くありません。親子が信頼し合う関係を築きましょう。
人気タレントにあこがれ、きれいになりたいという願いをもつのは思春期の始まりです。また、思春期は、心と身体がアンバランスな時期なので、友達の言葉に影響を受けやすいものです。そういうときは、「(お母さんも、またはお父さんも、)あなたぐらいのときにはもっとやせたいと思い、ダイエットにチャレンジしたわ。でも、かぜをよくひくようになってしまい、失敗に終わったわ。」と言って、健康について考えさせるのもいいでしょう。「(お母さんも、またはお父さんも、)最近太り気味だから、○○ちゃんと一緒にチャレンジしようかしら。」と、親子で正しいダイエット法を学んでみるのもいいでしょう。健康には、三度の食事が何よりも大切であることに気づかせたいものです。また、休日には、お子さんと楽しいクッキングをしてみてはいかがでしょう。おやつ等つくりながら食品のカロリー量について話してあげれば、お子さんも食事について関心を高め、正しい知識を身につけることができます。なごやかな雰囲気で、お子さんを一人の人間として信頼しながらつきあうことです。友達との関係も大事ですが、ここは親として、お子さんのよき理解者となることが大切でしょう。また、食卓には、できるだけ家族がそろうことをおすすめします。家族で食卓を囲みながら、互いに向き合って、みんなで楽しい会話を重ねていくことで信頼関係は育っていきます。
街角の自販機で悪げも無くタバコを買っている高校生、裏通りの細い路地で下級生から金品をまきあげている中学生を目撃したことがあります。生活が豊かになり、経済的に余裕が出てくると、「子どもに不自由をさせたくない」「忙しい」という理由で、安易にお金を渡すお母さんがいます。お金があれば、欲しいものを簡単に買えるようになり、我慢をしたり、工夫したり、努力したりすることができなくなります。どれだけお金があっても足らなくなり、いじめや恐喝によってお金を得ようとします。これが進むと万引き、窃盗など犯罪になりかねません。小遣いは、少なめにし、決まった額を自分でやりくりし、工夫するように教えましょう。そうすることで、親が一生懸命稼いだお金の大切さを知るようになります。時には渡したお金をどのように使っているか把握しておくことも大事です。
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