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更新日:2021年3月3日
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伝統行事の復活によって、村がイキイキ元気になりました。
道島地区は婦中町の最南端。八尾町、山田村との境界線付近の山間にある集落です。30年前までは64戸でしたが、現在は道島39戸、上野4戸の43戸と過疎化が進んでいますが、伝統行事の復活や炭焼き、ホタルの里づくりなど、地域の特性をいかした独自の発想で、集落の活性化に取り組んでいます。
[作成:平成15年9月]婦中町=現富山市
いにしえのロマンが漂う古代遺跡
山田川の河岸段丘上にある「道島遺跡」。縄文時代の竪穴式住居3棟や縄文式土器が出土しています。平成14年には、大型石棒や石刀が相次いで発見されました。
1年間の無病息災や家内安全を祈って行われる伝統行事、左義長ですが、最近は少子化の影響で途絶えてしまっていました。そんな中、この行事を復活させようと、有志の間で話がまとまり、平成13年1月14日、約30年ぶりに左義長が行われました。初めての試みとしてかがり火を10基設置。雪景色にたいまつの火が映える幻想的な情景のなかで、ぜんざいをふるまうなど、楽しいひとときを過ごしました。毎年かがり火を増やし、平成15年には28基にするなど、年中行事として定着。口伝えによって他村から訪れる人も増えてきています。
雪原にたいまつが灯されて、幻想的な雰囲気に。
伝統行事を復活させた左義長に続き、村の活性化第2弾として取り組んだのが、炭焼きです。炭焼き小屋は丸太作りで、窯は直径1、8メートル、高さ1メートルの耐火レンガ積み。小屋作りは平成13年12月からスタートし、敷地の造成から窯土の運搬、カヤ刈り、窯作りに至るまで、集落全体の協力で完成しました。昨年3月の初めての火入れから、これまでに5回炭を焼き、各家庭に配ったり、地区のイベントでも使用しています。炭焼き小屋では、音川小学校の児童たちによる体験授業も行われ、ふるさとを見直すきっかけづくりにもなりました。炭焼き小屋の囲炉裏ばたで味わう、炭火焼きの魚や焼いもの味は格別です。地域のコミュニティの場としても大きな役割を果たしています。 |
炭焼き小屋の炉端で焼きイモを味わう子どもたち。 |
自分の生まれ育った場所に誇りを持ち、この地を訪れる都市住民との「ふれあいの場」を持とう。道島地区では「ふるさと水と土ふれあい事業」を導入し、ホタルの里づくりに取り組んでいます。現在の排水路では、ホタルのえさとなるカワニナやホタルの幼虫が育ちにくいため、平成14年10月から、農業用排水路を自然石で整備。水辺に草木が生い茂り、小動物たちが生息する環境の復元をめざしています。水路の再整備の際に行ったカワニナを採取して一時避難させるための「引越し作業」では、地元の人たちと共に音川小学校の児童たちも参加しました。
平成13年度には「ふるさと探検事業」として「もの知り地図」の作成や「チャレンジ構想」を策定。平成14年度からは「ものづくり事業」にも取り組んでいます。多くの人手が必要な作業やさまざまな地域活動においても、皆さん「楽しかったね」と参加してくれています。過疎化の問題などもありますが、「みんなで楽しむ」ことを心がけ、これからもふるさとに誇りを持ち、伝統行事を守りながら活動を続けていきたいと思っています。婦中町道島・上野自治会
力をあわせてつくった手作りシンボル塔
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