第20回富山県食育推進会議(令和3年8月2日開催)
第20回富山県食育推進会議の概要
日時:令和3年8月2日(月曜日)14時00分~15時30分
場所:富山県民会館304号室
出席者:委員18名、代理出席4名(委員数25名)
次第:
1 開 会
2 あいさつ
3 議 事
(1)報告事項
「第3期富山県食育推進計画」の進捗状況について
(2)協議事項
「第4期富山県食育推進計画」の策定について
(3)その他
「第4期富山県食育推進計画」の策定スケジュールについて
4 閉 会
【主な意見】
〇食育推進体制の充実
- 富山型食生活は、食生活改善推進員も普及に努めているが、県民になかなか浸透していないのが現実である。
- 富山型食生活を初めて聞いたので、さらなる発信をお願いしたい。
- 富山型食生活を知らなったので、広報の仕方などを工夫して周知を図ってほしい。
- 米を主食とした食生活の推進が必要である。
〇食育推進運動の展開
- 「カロリーやバランスを考えて食事をする県民の割合」R1は60%超だが、R2は減少しているので、バランスのよい食事を実践するために、具体的で簡便に取り組める方法を普及啓発していかなければならない。
- 新型コロナを踏まえ、新たな日常生活、オンライン食育、高齢者へのデジタル化配慮等を重要視していかなければならない。
- 第3次食育推進計画の継続性を考慮しつつ、食の循環や環境意識などSDGsの達成に向けた食育を進めなければならない。
- SDGsの理念は小学校の教育の中でも重要になってきており、残食削減など食品ロスといった視点での給食の食べ方を学校、保育所等における食育の推進に取り入れていく必要がある。
〇家庭における食育の推進
- 孤食が多く、食育が家庭に十分に伝わっているのか疑問であるので、家庭への周知方法を工夫する必要がある。
- 新型コロナの影響で在宅時間が長くなり食事の負担が増えているので、女性だけでなく父親や男の子にも料理を作ってもらえるようになってもらいたい。
- 授乳している時期が食べたものが身になることを一番実感できるので、そういった母親に食育について普及啓発する機会があるとよい。
- 子どもの味覚は幼いときに決まるとも言われているので、特に若い保護者に減塩運動に取り組んでもらえるようにしなければならない。
- 共働きや習い事、塾などで家族と一緒にご飯を食べる時間が限られているなかで、食生活のなかに共食を取り入れていく工夫が必要である。
- 食育を100%母親の責任とすることは難しいなかで、子どもが食への感謝の念を抱くようにすることが必要であり、料理教室はその機会となる。
- 朝食を食べてこない幼児や、手作り弁当の日にコンビニ弁当を持たせてくる親など、食育の情報がうまく行き届かない家庭への発信に工夫が必要である。
- 夜遅く帰ってきた場合や朝起きられない場合など、食べる時間が十分にないときでも子供の栄養を確保するにはどうすればよいか、参考にできるような事例を集めた冊子などがあるとよい。
- 健康寿命の延伸には、よく噛む、よく味わうことが大切であり、家族と会話をしながら食べることが、コロナ禍では重要である。
- 朝食をとっていない子ども減ってきているが、20、30代の割合は高い。フォローが行き届いていないのではないか。
- 低体重、特に若い女性の痩せは早産や低出生体重児のリスクを高めるため注意が必要である。
〇学校、保育所等における食育の推進
- 家庭では高校生までに魚をさばいた経験などがないので、短期大学の教育に魚のさばき方や伝統料理を取り入れ、富山県内の栄養士を養成している。
- 野菜嫌いの子どもが多く、野菜を作って食べるなど工夫している。新型コロナの影響で野菜の収穫体験ができないなど難しい面もあるが、日々の活動のなかで野菜好きになるよう持続的に取り組む必要がある。
- 学校給食での残食が多くなっているように感じられるので、食の大切さや少しでも楽しく食事ができるような情報を伝えることが大切である。
- 黙食のため給食をおいしく食べられないとの声を聞くので、給食をもっと楽しく食べるための取組みなどにより、食べることは楽しいことだと教えられるとよい。
- 若い世代は野菜を食べないのではなく、野菜の調理ができないのではないか。野菜のうまみを生かせば減塩になるので、野菜の調理方法を知ってもらう必要がある。
- 父親向けの料理教室に協力できるとよい。
〇地域・職場における食育の推進
- 貧困により家族で食事できない場合や、コロナ禍での出産により孤立している母親のつながる場所としても、こども食堂は重要である。
- オーラルフレイルや歯の健康が原因で食べられない状態を防ぐために食育は重要である。
- 低体重はフレイル、肥満は生活習慣病のリスクがあり、健康寿命の延伸にも影響するので、注意が必要である。
〇地産地消や食の循環・環境に配慮した食育の推進
- 食育の中でも地産地消は重要であり、環境問題のためにも地産地消に意識して取り組む県民を増やす必要がある。
- 食のスタイルは1.内食、2.中食、3.外食があり、コロナで内食が増え、外食が減ったことから、スローフード(その土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動)に取り組むいい機会である。
- 野菜がどうやってできるのか知る機会は少ないので、旬を感じられる収穫体験など農への理解を深める取組みが面的に広がるとよい。
- 命の大切さを知り、野菜嫌いを減らすことにもなるので、野菜を作る体験は大切である。
- 学校給食で富富富を提供する取組みにより、保護者も食べてみようという機運になるとよい。積極的に消費してもらえるような体制づくりをお願いしたい。
- 賞味期限と消費期限の違いについて若い世代への周知が必要である。
〇魅力ある食文化の継承・創造
- 小学校や中学校、高校で伝統料理を作る機会を設けていただきたい。
- 核家族が多く、親世代から伝統料理を学ぶ機会が少なくなったが、時には世代を超えて、伝統料理を高齢者から受け継ぐことが大切である。
- 伝統食も大事だが、食のスタイルも変化しており新しい食(洋食等)にも舌が慣れてきている。二極化で作るという行為をクローズアップしてはどうか。作るという行為は楽しくて、家族の絆も深まる。富山型食生活にも合致した食育の切り口となるのではないか。
〇食の安全確保の推進
- 業者によってアレルギー対策が異なることで、ほかの幼児と同じものを食べられない幼児がいるので、対応の知恵をいただきたい。
<資料>
富山県における食育の推進状況と今後の課題(PDF:945KB)
第3期富山県食育推進計画の進捗状況の概要(PDF:588KB)
食育推進施策の推進状況(PDF:2,403KB)
第4期富山県食育推進計画の論点(PDF:1,195KB)
第4期富山県食育推進計画策定のスケジュール(PDF:273KB)