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更新日:2021年2月24日
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寺院建築には、和様、大仏様(天竺様)、禅宗様(唐様)、折衷様の4種類の様式がある。
【和様】
大陸から移入された建築様式が、日本で発展を遂げたもので、鎌倉時代に新たに中国から伝えられた大仏様と禅宗様の二様式に対して、それ以前の日本の建築様式をいう。
【折衷様】
和様を基に下記の2つの様式が組み合せられたもの。
【大仏様】
平家によって焼かれて東大寺を再建するために移入された様式。あまり用いられませんでした。
【禅宗様】
主として禅宗寺院に用いられていた様式で全国に広がる。多くの貫を用いるのが特徴。
【組物(斗きょう・ときょう)】
柱上にあって軒等を支えるもの。
【斗(と)】
四角い桝形を意味し、普通は下部が曲面に造られている。
【きょう】
肘木(ひじき)といい、斗の上にのる横木のこと。きょうの上に斗がのって重なっていく構造となるが、時代とともにこれらが装飾され、複雑に重なりあい、荘厳さをかもしだすように変わっていった。
曹洞宗の大寺院、高岡山瑞龍寺は、慶長18年(1613)に創建されました。加賀藩2代藩主の菩提寺として、名匠山上善右衛門を棟梁として七堂伽藍が造られた。
特色は総門、山門、仏殿、法堂を一直線上に配し、仏殿を中央に廻廊を設け、その周辺に僧堂や大庫裏など左右対称に配している。禅宗寺院では最も典型的な伽藍配置になる。
仏殿は基壇の上にあり、重層入母屋造り、屋根は鉛の本瓦葺きで、軒組の三手先詰組(みてさきつめくみ)、扇垂木は禅宗様建築の純粋な形式である。
法堂は仏殿の背後にある境内最大の建築物で、総檜造りの単層入母屋造りで現在は銅板葺きであるが、当初はこけら葺き。
近世社寺建築の特徴を備えた我が国を代表する建築物であることから、仏殿、法堂、山門が平成9年に建造物としては30年ぶり、県内で初の国宝となりました。
加賀藩11代藩主の援助を受け、京都の西本願寺を手本として江戸時代中期に再建されたもの。本堂は、入母屋造りで正面に向拝が付く。本堂内部は、浄土真宗の大型本堂の間取りの特徴を備えている。
全国的にみても規模、構造、細部のどれをとっても浄土真宗本堂建造物としては破格のものであり、江戸時代中期以降の特色を留めている。また、大広間や書院等は、上質の住宅建築として高い価値がある。現在、本堂は修復工事が進められている。
もと石動山天平寺の開山堂であったものを、移築して拝殿とした。傘を広げたような深い軒と平安時代の阿弥陀堂建築を感じさせる。
方二間宝形造りの仏堂形式で、屋根はこけら葺きで頂部には露盤宝珠が付く。
高野山真言宗の寺院で、仁王門をくぐると観音堂がある。大きな妻飾りを正面に向けた入母屋造り、屋根は現在桟瓦(さんかわら)葺きだが、当初はこけら葺きであったと考えられる。棟札から明和3年(1766)の再建とわかる。
桟唐戸(さんからど)や蔀戸(しとみど)は観音堂にふさわしい建具である。室内は背面壁際半間を全面仏壇とし、仏壇前の内陣は拭い板張り、周囲のコの字形に畳敷きとする。また、本尊の聖観音立像は重要文化財である。
京都本願寺の5代綽如(しょくにょ)によって明徳元年(1390)創建された寺。
山門は、一向宗の御堂造りに基づいた建築で、文化6年(1805)に上棟式を行った。各所に施された精巧な彫刻は、井波彫刻を発展する源となった代表的作。
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