腸管出血性大腸菌による食中毒に注意しましょう
全国的に腸管出血性大腸菌(O157等)による食中毒が発生しています。
静岡県内の社会福祉施設で利用者と職員が腹痛や下痢を訴え、2名が死亡する食中毒が発生し、患者の便からは腸管出血性大腸菌O157が検出され、施設で提供された給食が原因とされています。
さらに、飲食チェーン店で提供された挽肉調理品(ハンバーグ)が原因食品と推定される腸管出血性大腸菌O157による食中毒事例が、九州を中心に複数発生しています。
腸管出血性大腸菌は加熱により死滅しますので、食中毒を予防するには、肉の中心部まで十分に加熱することが重要です。
一方で、腸管出血性大腸菌による食中毒は、飲食店等だけではなく、家庭でも起こりうるものです。
食品の十分な加熱はもちろんのこと、生の肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べる物や加熱調理済み食品にかからないようにする、生の肉や魚を切った後は使用した包丁やまな板を洗浄・消毒するなど“二次汚染”防止対策にも努めましょう。
飲食店等における主な対策
- 加熱調理用の食肉等を生食用として提供することはやめましょう。
- 客自らが食肉等を調理して喫食する場合には、食肉等を焼くときの取り箸、トング等は専用のものを提供し、食肉等から他の食材への交差汚染を防ぎましょう。
- 食中毒の発生を防止するためには、客が喫食する段階において中心部まで十分に(75℃1分間以上)加熱調理がなされることが必要であり、飲食店営業等を行う事業者が有効な加熱調理を実施することが基本です。また、注文が集中する時間帯にも、予め設定された条件により確実に加熱調理を行いましょう。
- 焼肉店など客自らが加熱調理形態をとる場合には、客に対して当該品が加熱用である旨、調理の際に中心部まで加熱する必要がある旨等をメニューに記載する等、一般消費者にわかりやすい情報提供を行いましょう。
- 客が生又は加熱不十分なまま喫食することがないよう、飲食に供するまでに必要な加熱を行うための具体的な方法を定め、口頭による説明のみではなく、掲示等により確実に情報提供する、又は、必要に応じ、飲食店側で加熱調理を行うようにしましょう。
- 特に、子供は抵抗力が弱いです。自らの調理により加熱が不十分なまま喫食するおそれもあることから、十分に加熱調理したものを提供するなど、特段の注意をしましょう。
- 適切に情報提供を行った上で、なお客が生又は加熱不十分なまま喫食している場合には、飲食店営業等を行う事業者は、加熱して食べるよう客に重ねて注意喚起するなどにより、十分な加熱調理が行われるようにしましょう。
家庭における主な予防方法
- 温度管理が必要な食品は、早めに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
(冷蔵・冷凍庫は7割を目安に!食品を詰め込みすぎると庫内全体に冷気が行き渡らなくなります。)
- 調理の前、トイレの後など薬用ハンドソープ等を用いた手洗いを励行し、包丁やまな板、トングも使用後は交換したり、洗浄してから熱湯をかける等消毒を行うことも大切です。
- 野菜や果物を生で食べる場合は、流水で十分に洗浄しましょう。
- 食品は中心部まで十分に(75℃1分間以上)加熱しましょう。
- 調理済み食品は、長時間室温に放置せず、すみやかに食べましょう。
残った食品は、きれいな容器を使って、冷蔵・冷凍庫に保管しましょう。
でも、時間が経ち過ぎた食品は安全のため思い切って捨てましょう。
関連リンク一覧
厚生労働省HP「腸管出血性大腸菌による食中毒」(外部サイトへリンク)
関連ファイル
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント(PDF:825KB)