更新日:2021年2月24日

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古墳が造られた時代

こふんがつくられたじだい

3世紀の後半に畿内を中心とした西日本に巨大な前方後円墳が出現します。鍵穴形をした特殊な形で、弥生時代の方形周溝墓の溝を渡る陸橋や四隅突出型墳丘墓の張出部が前方部へ変化していったという説が有力です。畿内で成立した巨大な政治勢力が、大王のための前方後円墳を造営し、地方の首長をも掌握した時代を古墳時代ということができます。
富山県では小矢部川中流域の左岸丘陵上にある谷内(やち)16号墳が昭和62年の調査で、全長約48mの前方後円墳で、最も古く位置づけされる(4世紀前半)ことがわかりました。また同じ丘陵上にある関野(せきの)l号墳は全長約65mの前方後円墳で、4世紀後半と考えられることや、形態が畿内の前方後円墳と相似することなどから、畿内へ通じる古い北陸道があるこの地域から富山平野の各地へ、畿内型の古墳が広がっていったものと考えられています。
高岡市の桜谷(さくらだに)古墳群は富山湾を望む二上山の山裾にあり、2基の前方後円墳が国指定史跡となっています。全長が50~60mの5世紀前半の古墳で、大正時代に発見されたときには銅鏡、石釧(石製の腕輪)、金環(きんかん)(金製の耳輪)、刀剣などが出土しました。


朝日長山古墳から出土した副葬品


桜谷古墳


谷内16号墳


谷内16号墳の測量図

 

 

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