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更新日:2021年2月24日
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かまでやくどき
5世紀の前半に朝鮮半島から新しい焼物の生産技術が渡来工人によって、日本に伝わりました。須恵器(すえき)とよばれる青灰色の土器で、回転台による成形や叩きしめによる整形と傾斜地を利用した窯による還元(かんげん)状態での高火度焼成を特徴とします。日本で最初の須恵器生産は大阪南部の陶邑(すえむら)で始まり、5世紀末から6世紀の前半にかけて地方へ波及していきました。富山県で最古の窯跡は近年発見された、氷見市の園(その)カンデ窯跡であり、6世紀のはじめ頃とされています。
須恵器の器種には甕(かめ)、壷、器台(きだい)、杯(つき)、高杯(たかつき)、はそうなどがあり、供膳(きょうぜん)用の器として使用されました。窯は長さ5~6m、幅2m程の登窯であり、下部に焚きと燃焼部があり中央に土器を並べる焼成部(しょうせいぶ)、上部に煙道(えんどう)が設けられた、半地下式の構造を持ちます。焼成温度は1,100℃から1,200℃といわれています。
これに対して、古墳時代から平安時代にかけての日常生活に用いられた雑器は土師器(はじき)と呼ばれる赤褐色の素焼きの土器で、弥生土器と同様の野焼きで壷や高杯などが焼かれました。
須恵器のいろいろ(右上は土師器のいろいろ)
縄文土器 | 弥生土器 | 土師器 | 須恵器 | |
---|---|---|---|---|
焼き方 | 野焼き (酸化炎) |
野焼き (酸化炎) |
野焼き (酸化炎) |
登り窯 (還元炎) |
焼成温度 | 800度前後 | 800度前後 | 800度前後 | 1,200度前後 |
成形 | 手づくね | 手づくね | 手づくね | 回転使用 |
主な器種 | 深鉢,浅鉢 など |
壺,甕,鉢 など |
壺,甕,器台 など |
壺,杯,甕 など |
窯跡からの須恵器の出土状況
流通業務団地遺跡群NO7遺跡
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