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更新日:2021年2月24日
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ちゅうせいのりゅうつうしゃかい
中世の大きな特徴は、交通路の整備や運搬方法の発達に伴って、さまざまな品物が流通し始め、商業活動が活発になったことです。各地の湊や交通路の要所では、定期的な市(いち)が開かれ、貨幣による流通経済が庶民の間に浸透しました。
上市町の江上B遺跡では、中世前半とみられる銅銭約560枚を入れた珠洲焼の甕が土坑から出土し、また朝日町の宮崎地内からも6,000枚を越える枚数の銅銭が大正年間に掘り出されており、当時の貨幣経済の一端を知ることができます。
さらに、青磁(せいじ)・白磁(はくじ)・染付(そめつけ)といった中国からの輸入品も県内のいくつかの遺跡で出土しています。器種は碗・皿・鉢などで、全国規模の流通体制が整えられていたことがわかります。同内産の瀬戸・美濃焼や越前焼などの甕なども出土しており、独自の販売ル―トの存在があったものと思われます。
甕の中から出てきた銅銭(江上B遺跡)
瀬戸焼の天目茶碗
(口径約10cm)
青磁の皿
(じょうべのま遺跡 口径10.1cm)
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