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更新日:2021年7月5日
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桑院ため池の全景
ひもしゃく(なげつるべ)によるかんがい状況
[桑院ため池]
氷見市桑院地内の桑院川上流のため池。国・県営かんがい排水事業の導入により、氷見市上庄谷一帯、氷見北部地区一帯を受益地とする。かんがい面積1469ha。総貯水量794,400立方メートル、堤高23.03mと氷見市で最大のため池。五位ダムから氷見地区への導水量は660万立方メートル。10a当り年200立方メートルの補給水。その中でも桑院ため池下流の上庄幹線は導水路中最大の受益地を有する。
氷見は富山湾を隔てて立山連峰からのぼる朝日を最初に見る土地「日見」が語源ともいわれ、縄文時代からの遺跡、古墳が数多くみられます。「古墳あれば豪族あり、豪族あれば村落あり、村落あれば水田あり、水田あれば用水あり」といわれていますが、氷見の用水は標高300〜500mの低丘陵を水源とする小河川に依存していることから、その水量は少なく、水田を養う用水について農民は昔から苦労し、大小3200余りのため池を築堤してきました。
現在ではため池の数は減ってきていますが、いまだ現存する2000余りのため池は氷見市の農業に欠かせない重要な水利施設です。その中でも特に貯水量が多く代表的なものとして桑院ため池があげられます。
桑院ため池受益785haは上庄谷と称する一団地であり、小さなため池群を主な用水源としていましたが、恒常的な水不足による減収に農民は常に頭を悩ませていました。2〜3割を超える減収が頻繁に発生したことから晴天が数日続くと水利用について農民同士の争いもおこっていたようです。特に昭和14年(1939年)の干ばつはひどく、農林省に県と地元から陳情が行われ、昭和17年に桑院ため池の築堤工事が起工されました。当時で8665万円余りの事業費をかけて、昭和29年に、桑院ため池が完成しました。その後も整備を続け、現在も安定した農業生産のために活躍しています。 |
踏車(ふみぐるま)によるかんがい状況 |
桑院ため池は桑院川を主とする自流水および不足分を補うための五位ダム(高岡市福岡町)からの補給水の貯水池として活用されています。 国・県営かんがい排水事業で昭和52年から平成14年までの間に補給水の管路を整備することによって、ため池のかんがい面積が785haから1469haに拡大されました。国・県営事業合せてかんがい排水事業には495億円の巨費が投じられまし氷見市氷見市桑院地内の桑院川上流のため池。国・県営かんがい排水事業の導入により、氷見市上庄谷一帯、氷見北部地区一帯を受益地とする。かんがい面積1469ha。総貯水量794,400立方メートル、堤高23.03mと氷見市で最大のため池。五位ダムから氷見地区への導水量は660万立方メートル。10a当り年間200立方メートルの補給水。その中でも桑院ため池下流の上庄幹線は導水路中最大の受益地を有する。た。これは氷地区の水不足の深刻さをものがたっています。国・県営事業のパイプラインの総延長は153.2kmと長く、桑院ため池はかんがい排水事業整備施設の中でも上庄谷から氷見北部地区一帯に補給水を送る重要な役割を担っています。 |
地鎮祭・起工式(昭和17年6月10日) |
桑院ため池の水位は満水より低く管理されており、
近年のゲリラ豪雨の際には急激な出水をため池で一旦受け止め、
排水量を調整することにより桑院川下流及び上庄川周辺集落を洪水から守る防災ダム的な働きも持っています。
片折翁の像
毎年6月10日に、ため池堤防近くに建立された水分神社で、神事を行い、神の化身とされる鯉も放流し、 施設の安全と清らかな水による豊作を祈願しています。かんがい対策に骨身を削りご尽力いただいた片折十次郎翁の銅像も作られています。 |
小学生の生き物学習 |
平成17〜18年に田園空間整備事業でため池周辺の散策路及び休憩施設等が整備され、市民の憩いの場としても親しまれています。また豊かな自然環境から小学生の生き物学習、自然学習にも利用されています。
かんがい
農作物を育てるために、田んぼや畑に
水をひくこと。
ため池
かんがい目的のため造られた土堰堤の
貯水池をいう。
ダム
渓谷、河川などを横断して造られる構造物。
用水の取り入れに必要な水位を確保する
目的のダムを取水ダムという。
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