トップページ > 県政の情報 > 知事室へようこそ > 知事記者会見 > 知事記者会見[令和4年度] > 定例記者会見[令和4年10月26日(水曜日)]

更新日:2022年10月26日

ここから本文です。

定例記者会見[令和4年10月26日(水曜日)]

  • 日時:令和4年10月26日(水曜日)13時30分~14時20分
  • 場所:県庁4階大会議室

1.知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください

内容 動画
  1. 富山県立大学の新学部設置について
  2. 令和5年度予算の要求について
  3. 令和5年度県庁活性化方針について
  4. 令和4年度富山県国民保護共同図上訓練の実施について

2.質疑応答

内容 動画
  1. 県立大学の新学部設置に係る議論、スケジュール等について
  2. 舟橋村村長の失職について
  3. 旧統一教会関連(総合電話窓口での相談内容含む)
  4. SCOP開所と今後の起業家支援について

令和4年10月26日(水曜日)定例記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3.記者会見録

1.知事からの説明事項

会見写真1

(1)富山県立大学の新学部設置について(下山学長同席)

【知事】

 下山学長と一緒に、富山県立大学の新学部設置について発表したいと思います。

 次のページお願いします。

 デジタル化が急速に進展する中で、そのビッグデータを収集・分析して、地域や、あるいはビジネスの課題解決策を引き出すデータサイエンス人材の需要が高まっています。その育成強化が喫緊の課題、今のままでは全然足りないということが言われています。このため、県では今年の5月に有識者会議を設置しまして、短期集中的に検討を経て、8月に提言をいただいたところです。

 県立大学ではこの提言を踏まえられまして、データサイエンスの専門教育を行う新学部の設置について検討が進められていますが、このほど新学部学科の名称や募集定員、教育の特色などについて学内で方向性が取りまとめられました。

 新学部の名称はあくまでまだ仮称ですけれども情報工学部で、今後、令和6年4月の開設を目指し、文部科学省との協議や手続が進められることになります。

 情報工学部は、新たに設けるデータサイエンス学科に加えまして、工学部の情報システム工学科及び知能ロボット工学科を移設した計3学科で構成されます。募集定員は、データサイエンス学科が40名、ほかの2学科がそれぞれ60名で、計160名が予定されています。新学部の各学科の教育の特色などについては、この後、下山学長から御説明いただきたいと思います。

 県内の多くの企業でデータサイエンス人材の採用に関心を示しておられます。これまでも県内企業を支える有為な人材を数多く輩出されてきました富山県立大学に高い期待が寄せられているところです。県立大学がこれまで培った知見、ノウハウなどの強みや特色を十分に生かしながら、県内産業界に一層貢献する大学となるよう、引き続き本県としても支援をしてまいります。私からは以上です。

【下山学長】

 それでは、引き続きまして下山から御説明をいたします。

 では、次のページをお願いいたします。

 このページでは、現状と令和6年4月からの予定が書かれています。現状では工学部が7学科、機械、知能ロボット、電気電子、情報、環境・社会基盤、生物、医薬品工学科の7学科、また看護学科1学科ですが、この工学部の中の情報に関する学科、つまり知能ロボット工学科定員70名、情報システム工学科定員70名を切り出しまして、新たな情報工学科の一部にする。それと同時に、データサイエンス学科定員40名をつくるというものです。

 知能ロボット工学科の70名が定員60名、情報システム工学科の定員70名が60名になりますが、この意味は、知能ロボット工学科、情報システム工学科でデータサイエンスに分類される、そういった教員、あるいは授業、学生がおりますので、その部分をデータサイエンス学科に移し、さらにもう20名、新しくデータサイエンスとしての授業、あるいは研究、そういったものを担う教員、それを増員することによってデータサイエンス学科40名、情報システム工学科60名、知能ロボット工学科60名と、こういう体制の情報を軸にした、しかし、工学もしっかりベースとしてあるけれども、その情報を軸とした学部をつくるというものです。

 情報を軸とした学部というのは何で工学とは違うのかということですが、情報というのは人がつくった学問体系であると私は思っています、人工的なもの。そういったものを教える内容が非常に多くなってきました、あるいは活躍する場も多くなってきました。その部分について、情報工学科をつくるということにいたしました。

 次のページをお願いします。

 情報工学科の設置の目的ですが、まず1番目、高等学校の教科の「情報」というのが今年度から始まっている高校もございます。その高等学校で学んだ情報1.、あるいは情報2.をさらに大学で学びたいといった学生に対して、工学系の情報専門教育による人材育成教育ということをやります。先ほど知事が申し上げたように、デジタル人材不足というのは日本の国として、あるいは富山として喫緊の課題でございます。これを私たちで人材育成をやっていくというのが1番目です。

 それから2番目、イノベーションを生む情報の研究活動というのがございます。大学で製品はつくれないけれども、社会変革、あるいはイノベーションというのは担っていけると思っています。

 私が若い頃、メカトロニクスという言葉を日本で使えるようにしていった、あるいは世界の言葉になったのですが、これは私を含めた私たちの教育人材育成による成果と思っています。当時、自動車会社で、コンピューターで制御する自動車といのうはできるわけがないと言われたのですが、しかし、今この時代になってみると、そのメカトロニクス、あるいはコンピューターで制御される、そういった自動車になってきました。

 私たちは、その製品をつくったわけではないのだけれども、その考え方とか、あるいはいろんな自動車会社に、あるいはICTの会社に行って、このイノベーションを起こしていく、そういった人材育成をやってきたと自負しています。それと同じように、富山県、富山県立大学で今後のイノベーション、情報を使ったイノベーションを生む、そういった人材育成、あるいは研究ができていくと思っています。

 それから3番目ですが、DX教育研究センターをハブとする産学自治体地域連携による社会課題解決というのがございます。社会課題としては、例えば少子高齢とか環境問題がございますが、そういったものを今年の4月にオープンしました教育研究センターを中心として、産学及び自治体の間で課題解決していこうというのが3番目でございます。

 それから4番目で、研究の社会実装を進めるための起業支援ということですが、先ほども申し上げましたが成果というのは、直接製品にはならないけれども、時間をかけると世の中に浸透していく、そういったものが大学の中には眠っていると思いますが、そういったものを私たちの周り、仲間で起業することによって、社会実装を進めていくというのが4番目でございます。

 それから5番目、リスキリング支援というのは、働く人の学び直しを支援していきたいということです。

 最後の社会科学的な視点の導入とありますが、社会実装を進めていくためには、技術だけではなくて、例えば経済的なもの、経営的なもの、あるいは社会学的な、そういった視点を理解できることも非常に重要になってくると思っています。そういったことも、情報工学部の中で学生に対して教育していくということが設置の目的となっています。

 次のスライドをお願いします。

 情報工学部の中で、データサイエンス学科の概要が書かれていますが、データサイエンスは大規模なデータを分析し、その中でモデルをつくり、さらにそのモデルで予測をしていくといったものがデータサイエンスの特徴であると思っています。

 その教育内容として、例えば1番目のチェックですが、データサイエンスのエキスパートを育成し、さらに情報工学を軸として、しかし、工学の専門知識も持った、そういった者を育成し、それからデザイン思考と書かれているのは、デザイナーさんがアイデアから、それを実現していくまでも一連のルーチンプロセスがあるのですが、それを基にした教育をしていこうと。PDCAもそういったものですが、それと類するものだと思っていただければいいと思います。

 最後に、製造業等で活用が遅れている、どうしても金融とか、そういったところでデータサイエンスが使われているというイメージが強いと思いますが、その製造業等でもデータサイエンスを牽引できる、そういった人材を育成するというのがデータサイエンス学科の特徴、あるいはミッションとなっています。

 次、お願いいたします。

 次の工学部から2学科を移設したということですが、情報システム工学科については、情報システムというのはコンピューターを利用したシステムで、主にソフトウェアだと思っていただいて差し支えないですが、例えば金融の取引のシステムとか、あるいはコンビニのPOSシステムとか、あるいは最近だとタクシーは携帯でアプリ「GO」を使えば呼べますが、そういったシステムとか、あるいは健康がチェックできるようなシステムとか、そういったものを中心に情報システムを教育していくというのが情報システム工学科です。専門性を身につけるというのが最初のチェックポイントです。

 それから2つ目が、リアル世界とバーチャル世界のいわゆるデジタルツインが扱えるような人材にしていくということです。

 3つ目のチェックが、社会課題の把握とその解決をして、社会実装を通して実践・応用力かできるような人材を養います。

 最後の知能ロボット工学科ですが、この学科は、知能を持つ物理的な機械と言っていいですが、一言で言うと知能ロボットだと思いますが、今後ロボットというのは物流とか人流をはじめ、工場とか家庭でますます使われていくようになると思います。そういった知能を持ったロボットを、この知能ロボット工学科で教育、人材育成をしてまいります。

 次、お願いいたします。

 入試について、まだ設置構想中なので確定ということではないですが、入試区分としては、上の段ですが、データサイエンス、それから情報システム工、知能ロボット、それぞれ入学定員で40名、60名、60名、それから推薦が11名、15名、15名、それから一般前期で26名、40名、40名、それから一般後期で3名、5名、5名ということを想定しています。

 また、入試科目の予定については、工学部と大きく変化はないと思っていただいて差し支えございません。

 以上で説明を終わります。

(2)令和5年度予算の要求について

 発表項目の2件目は、令和5年度当初予算の編成方針を定めましたので、それを発表させていただきます。

 国内外の経済社会構造が大きく変化していく中、本県では成長戦略のビジョンである「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山」を実現することで、県民が主役の新しい富山県をつくっていくこととしています。そのためには、この富山県成長戦略などに基づく各種の取組みを着実に実行していくことが必要で、そのことが本県のさらなる成長・発展につながっていくというふうに考えています。

 しかし、一方で長引く新型コロナ、また原油価格・物価高騰の影響に加えまして、少子高齢化に伴いまして社会保障関係費の増加、また義務的経費の高止まりによりまして、本県の行財政を取り巻く状況は大変厳しいということ、予断を許さない状況にあります。こうした状況について、資料の最後には、今後3年間の財政見通しも試算して掲載をさせていただいているところでございます。

 令和5年度当初予算の編成に当たっても、前例にとらわれず、新たな施策に積極的に取り組む一方で、県民目線、スピード重視、そして現場主義、これをこれまで以上に徹底するとともに、一層の選択と集中によって既存事業を抜本的に見直し、限られたマンパワーや財源を効果的、効率的に活用することとします。

 予算編成方針の具体的な内容について申し上げます。

 まず、1つ目のポイントですが、県民の命と暮らしを守るため、生活者、事業者支援をはじめとする原油価格・物価高騰対策、あるいは新型コロナ対策については引き続きスピード感をもって取り組んでまいります。そのため予算要求の上限を設けず、必要な事業費はしっかりと確保してまいります。

 次、2つ目のポイントですが、新規・重点経費についてです。私が掲げております「八つの重点政策88の具体策」のロードマップや、富山県成長戦略の柱ごとのKPIを達成するため、各種の取組みを着実に実行に移していく必要があります。そのため関連予算につきましては、これも要求の上限を設けず、必要な事業費を確保してまいります。

 新規・重点経費として、現時点では少子化対策、子育て環境の充実などのこども政策を強力に推進してまいります。経済の活性化やスタートアップ支援、デジタル化などのDXの推進、カーボンニュートラルの実現、人への投資などを想定しています。また、これらに限らず、県民の真の幸せ、ウェルビーイングの向上に資する斬新で効果的な事業に対しては、優先的に予算を配分したいと考えます。

 3点目のポイントです。令和4年度当初予算より、従来ずっと行っておりましたマイナスシーリング方式に替わりまして実施しております既存事業の抜本的見直し・再構築です。

 今回の予算編成におきましても、長年にわたり継続しているような事業については改めて県民や事業者、関係団体などの現場の声に耳を傾けるとともに、デジタル技術の進展など、昨今の社会情勢の変化に的確に対応することとし、ゼロベースの検討、抜本的な見直しを求めていきます。

 各部局に対しては、部局長のリーダーシップの下、今取り組むべき求められる事業は何なのかを精査し、スクラップ・アンド・ビルドを徹底することで必要なマンパワーと財源を確保するとともに、新たな施策に積極的に挑戦することを求めてまいります。

 令和4年度の当初予算編成におきまして、初めて既存事業の抜本的見直し・再構築に取り組んだわけですが、昨年度は例年を上回る362の事業で、18億円以上に及ぶ既存事業の見直しを行いました。今回の予算編成に当たっては、令和4年度当初予算編成の各部局の好事例も横展開の上、各事業の一層の見直しを図ってまいります。

 続いて、4つ目のポイントです。本年度、本格実施しました官民協働事業レビューの対象20事業について、予算要求など、予算編成の過程を県民の皆様に見える化をしてまいります。

 8月に実施した事業レビューにおける県民評価者の皆さんからの評価結果などを参考に、各事業の在り方を検討しているところです。今後の予算編成においても、検討内容やプロセスを見える化、そして公表することで、引き続き県民の皆さんに県の事業や予算を身近に感じていただく、そして効果的、効率的な予算執行、さらに職員の意識改革を図ってまいりたいと考えております。

 県民の皆様に8月の貴重な休日を4日間お使いいただきまして、事業レビューに参画をしていただきました。その成果をしっかりと見えるようにしていきたいという趣旨でございます。

 そのほかの取組みとして、次のスライドですが、AIやRPAなど、デジタル技術を積極的に活用することで、業務プロセスの見直しやペーパーレス化をさらに推進する、また伝える事業についてはデジタルマーケティングを活用するなど、ターゲットに応じて、作る、届ける、そして分析する、この予算を戦略的に配分してまいります。

 これらに加え、令和4年度当初予算と同様にサンドボックス予算の活用、ふるさと納税など積極的な歳入の確保、国の経済対策を踏まえた対応などを掲げています。

 令和5年度当初予算の予算編成方針については以上でございます。当初予算案については、来年2月に、例年どおりですが、来年2月の発表を予定しております。

(3)令和5年度県庁活性化方針について

 次は、3点目の発表になります。

 令和5年度県庁活性化方針について発表します。

 これまで、2月中旬の新年度予算発表に合わせまして、行政改革の取組みについても公表をしてまいりました。

 今年度からは、県庁活性化に向けた検討の方向性を県庁活性化方針として、今の時点で定め、新年度当初予算編成と県庁の活性化を一体的に推進することにより、県民ニーズに対応した持続可能な県政推進体制を構築していくということを目指しています。

 この方針に沿って取り組むこととした具体的な内容については、来年2月に発表する当初予算案に合わせて発表する予定でございます。

 次の資料ですが、まず、令和5年度の取組みについてご説明申し上げます。

 1番目は、業務の抜本的見直し・業務量の削減ですが、職員が新たな課題に積極的に取り組むことができるよう、業務改善につながるペーパーレス化の推進や官民協働事業レビューなど、県民の声を踏まえた業務そのものの抜本的見直しにより、職員の業務量の削減を図ってまいります。

 2番目は、県庁組織の活性化と多様な人材の活用ですが、成長戦略及び88の具体策を推進し、新たな政策課題や県政の総合的な取組みが必要な課題に戦略的かつ迅速に対応するため、庁内複業制度、ジョブチャレンジ制度の浸透・活用の促進、プロジェクトチームの拡充などにより県庁組織の活性化を図るとともに、専門性が高い分野への外部人材の登用や、地域課題を解決する熱意とスキルを持つ外部副業人材の活用を積極的に行ってまいります。

 3番目は、職員の育成・確保についてですが、新たな行政需要や多様な県民ニーズに対応するため、人への投資を拡大し、リスキリングの機会の拡充や、組織・地域の枠を越えて活躍する越境人材の育成に取り組むとともに、採用試験の受験者数の増大に向けた見直しやデジタル人材を含めた中途採用の推進などにより、優秀な人材の育成・確保を図ってまいります。

 4番目、DX・働き方改革ですが、デジタル技術の進展などの社会情勢の変化を踏まえて、行政手続のオンライン化、AI・RPAの活用やテレワークの拡充、執務環境の整備などの健康経営を進め、効果的な行政サービスの提供と職員のウェルビーイングの向上につながるDX・働き方改革を推進していきます。

 次ですが、中長期的な取組みについてご説明申し上げます。

 1番目は、公共施設マネジメントの推進ですが、公共施設などの老朽化が進む中、人口減少社会の到来など社会情勢の変化に対応するため、国や市町村、民間などとの役割分担による施設の在り方の検討も行い、施設などの総保有量の適正化と最適な配置、長寿命化、再エネルギーの導入に向けて、総合的な管理に取り組んでまいります。

 2番目は、官民連携、民間活力の活用ですが、行政課題や地域課題が多様化、複雑化する中、限られた職員や予算で県民サービスの維持、さらに向上を図るために、民間事業者と連携して課題解決に取り組むとともに、費用対効果も踏まえながら、民間活力、すなわち資金や知恵やノウハウですが、これを積極的に活用してまいります。

 3番目は、外郭団体を含めた県庁組織の見直しですが、社会経済情勢の変化に応じて、官民連携や民間活力の導入などを含めた業務執行の効率化などに取り組みまして、外郭団体を含めた県庁組織について不断の見直しを行ってまいります。また、指定管理者の選定の在り方も検討し、より適切な施設運営に努めてまいります。

 令和5年度の県庁活性化方針については以上でございます。

 先ほど説明した予算編成方針とかなりラップすることがあることにお気づきだと思います。当然であって、これは車の両輪のようなものでありまして、お金の裏付けは予算編成方針のほうで、それから県庁を活性化する業務のやり方については、今の県庁を活性化方針についてしっかりと深掘りをしていくということになります。

(4)令和4年度富山県国民保護共同図上訓練の実施について

 4番目ですが、令和4年度の富山県国民保護共同図上訓練の実施についてです。

 今年度は、国と共同で行う国民保護訓練が全国33府県において実施される予定です。富山県では過去12回、国との共同訓練の実績があり、今年は13回目となります。

 それでは、令和4年度、今年の国民保護共同図上訓練について説明をいたします。

 まず、訓練の開催日時は11月8日火曜日、13時から16時半までを予定しています。主催は国、これは内閣官房と消防庁さんです。そして富山県プラス入善町です。

 図上訓練会場は、富山県防災危機管理センター4階のオペレーションルーム、ここに対策本部を設置します。5階の大会議室では本部員会議、また入善町役場の2階会議室には町の対策本部を設置していただきます。

 続きまして、訓練の事態想定を説明いたします。

 入善町にある負釣山一帯に武装勢力が侵入している状況にあるという設定です。具体的には、負釣山で登山客の行方不明事案が発生し、捜索隊に爆発物が投げ込まれ多数の死傷者が発生をすると。その後、武装勢力は逃走し、園家山キャンプ場及び舟見城址館に人質を取り立てこもります。入善町全域が屋内避難となり、園家山キャンプ場及び舟見城址館周辺の地域を国が要避難地域と認定した上、国が富山県及び入善町に緊急対処事態対策本部の設置を指示します。以上の想定に基づき訓練を進めます。

 続いて、主な訓練のポイントを説明いたします。

 まず、センター4階のオペレーションルームで実施される緊急事態連絡室会議は、状況に即した2回の会議を実施する予定で、救出救助や避難に関することが調整をされます。国の対処方針や避難措置の指示を受けて、15時30分からセンター5階の大会議室で緊急対処事態対策本部を開催し、入善町への避難の指示の決定と伝達を行います。また、入善町においても対策本部会議が開催され、避難実施要領の決定と伝達がなされます。

 続いて、訓練のイメージですが、次の資料を御覧ください。

 左側が緊急事態連絡室における調整会議のイメージ写真で、右側が緊急対処事態対策本部会議のイメージ写真です。

 今回の富山県国民保護共同図上訓練は、防災危機管理センターでの最初の訓練となりまして、国民保護制度の理解はもちろんのこと、例えばセンターにあります電子黒板、映像伝送装置をフル活用しリアルタイムに情報を共有するなど、センターの機能を確認、発揮した訓練となるよう期待をしているところです。

 なお、詳細は担当課の防災・危機管理課に問い合わせていただきたいとお願いをいたします。

 本日の発表は、以上の4件になります。

2.質疑応答

会見写真2

富山県立大学の新学部設置に関する質疑応答

【記者】

 お二人にお聞きします。

 まず1点目は、データサイエンス学部、あるいは学科ですけれども、全国でもそういうような設置をする動きは今見られていると思うのですが、県立大としてこういう形のデータサイエンス、情報に関する学部をつくるというところで、その県立大ならではの強みをどう示していくのかという今現在のお考えを聞かせてください。

【下山学長】

 これは私から、まずよろしいでしょうか。

 県立大学は工学系の大学です。機械、電気、あるいは環境等がございまして、データサイエンスのいわゆる富山県の中での強み、例えば機械とか電子とか、あるいは素材とか、あるいは薬化学、そういったものと密接に学部、学科は関係していますが、その中にデータサイエンスを取り込んでいく、そういったところで活躍できる人材をつくっていく。さらには富山県から国を変えるとか、あるいは富山県が世界を変えるという、そういったグローバルな視点を持った学生を、基本的には富山県の産業をベースにしてやっていけるというのが、そういった産学の連携ができるというのが、ほかの大学にないデータサイエンス系の特徴だと思っています。

【知事】

 学長がおっしゃったとおりですが、そもそも何で新田がここにいるのだと、下山学長のほうがはるかに理路整然と、またアカデミックに、そしてより詳しく御説明をさっきからされているので、下山学長がやられるべきじゃないのかと、もしかしたらお思いの方もいらっしゃるのではないかという視線を感じるわけでありますが、この新しい学部の設置というのは、私の2年前の選挙時の公約の88の約束の中の一つに入っていることです。県立大学にデータサイエンス学部をつくるということ。

 それは民間人の私が考えていたことで、その理由は、今、学長がおっしゃったように、今まで富山県の産業界に大変有為な人材を工学部から、それからもちろん看護学部もありますが、産業界という意味では工学部から本当に人材を輩出してこられました。そこに、やっぱり今求められているデータサイエンス人材の教育もぜひ行ってほしいという、そんな思いでありました。

 公約では学部としていましたが、その後、やっぱり現場を経営される学長といろいろとディスカッションを重ねまして、ここはこの情報工学部というくくりの中のデータサイエンス学科というのが、一番現時点で適切ではないかということで、今発表したような案で、今進めているところです。

【記者】

 今回のこの県立大の新学部設置については、5月ぐらいから検討会を開いて議論した上で、今日に至っていると思うのですけれども、その時の検討会の議論では、このデータサイエンスというものが、いわゆる一般教養なのか、あるいは専門教育として進めるのかというところの大きな議論はあったと思います。データサイエンスを専門教育にするというところの意図を改めてお聞かせください。

【下山学長】

 データサイエンス、こういうピラミッド型のモデルができていますが、一番トップの本当に研究を牽引する人というのはごく一部だと思うのですが、それに続く高等な、高度な、そういったデータサイエンスが富山県の企業だったり、あるいはイノベーションだったりに非常に重要で、かつ私たち、工学系の大学で、看護も含めて理系の大学なので、単なるリテラシー、単なると言ってはいけないけれども、リテラシーだけではなくて、やっぱりきっちりとデータサイエンスが専門として扱える人材を輩出していきたいといったことでございます。

【記者】

 最後1点、開設予定時期が令和6年4月ということで、あともう2年を切っている状況で、大学の学部新設というのは、普通もうちょっと時間がかかるのかなというイメージもあるのですが、その辺のスケジュール感は問題なくできるというお考えでしょうか。

【下山学長】

 それでは、私から回答いたします。

 データサイエンス、あるいはデジタル教育というのは喫緊の課題なので、早く立ち上げるということが必要であるということは一番のミッションだと思っています。

 私たちは工学部を持っているので、工学部としての情報教育を新しい学部で展開する時には、文科省と協議の上、届出で済む可能性があると。そうすると、いわゆる認可に要する時間が大幅に削減できるということを見越して、いろいろと学内でも相談し、また文科省とも協議をして、届出でやらせてくださいというお願いをしているところです。

その他質疑応答

【記者】

 ワンチームに関連してお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

 知事はかねてよりワンチームを掲げて、県内市町村との連携を進めていらっしゃることかと思います。

 舟橋村では議会が解散されて、今月、無投票によって議員が決まり、そして今日午前に村長に対する2回目の不信任案が提出され、その結果、村長が失職となりました。この一連のことに対する知事の受け止め、ご意見等を教えてください。

【知事】

 舟橋村の村政のことでございますから、これはやはり村長のご判断、また村議会のご判断、そしてどちらも舟橋村民の方が選挙で選ばれた方々ですから、最終的には村民の皆さんのご判断になろうかというふうに思っておりまして、知事という立場で舟橋村政のことについてのコメントはあまり適切ではないのではないかというふうに思います。

 あくまで、舟橋村はワンチームの一つですが、それはそういった村民の意思が反映された結果できた、村政と他の14市町村、そして富山県が共同・共通の課題について問題を解決していくという、そんなのがワンチームの趣旨でございます。

【記者】

 その村民の意思が反映されているというところでお伺いしたいのですが、舟橋村においては、今回無投票で議員が選出されたということでございます。今回失職した村長も、これまで無投票で当選されてきたことだというふうに思います。言わば、選挙投票による民意が反映されていない状況であったのかなというふうに思います。

 知事は一昨年の知事選で、その民意を得て知事になられたというふうなわけですけれども、そういったことも踏まえて、ワンチームを実現していくためにも、今後舟橋村で進む村長選挙、また舟橋村に対しての思いをお聞かせください。

【知事】

 選挙権も被選挙権も、被選挙権は村民でいらっしゃらなくても可能だとは理解をしておりますが、いずれにしましても、村民の皆さんのご意思がより反映されるような、そんな選挙がまた行われることを期待しています。その上で、またワンチームの仲間として、ともに課題解決に取り組んでいきたいと思います。

【記者】

 選挙という面ではなかなかご発言は難しいところがあるのだと思いますが、そのワンチームという観点で、今後、舟橋村に期待されることがあれば教えてください。

【知事】

 全国でも最も小さな村として、とてもユニークな村政をこれまで歴代の村長さん、また歴代の村議会で行われてきたということでございます。そのユニークさをぜひこれからも保っていただいて。人口も増えておられるのですよね。そのような村民に魅力的な村政をこれからもぜひ続けていただきたいということを願っています。

【記者】

 旧統一教会に関連してお伺いをさせていただきます。

 政治家の中には、教団側から推薦確認書というものを受け取られた方もいるようですけれども、知事は教団またその関連団体から、そういった推薦確認書ということを受け取られたり、それに署名されたりということはございましたでしょうか。

【知事】

 あれは朝日新聞でしたか、その報道を見ましたので、私も事務所に確認をさせました。その結果、そういったものはありませんし、また2年前の記憶をたどっても、そのようなものにサインをしたような記憶はありません。

【記者】

 スタートアップ支援戦略についてですけれども、明後日金曜日に、創業支援センターのSCOP TOYAMAがオープンすると思いますが、スタートアップの創出に向けて、起業家への支援について、まず、富山県の現状をどのように捉えていらっしゃるか、また今年度、いろいろな取組みをされていますが、今後への取組みの期待を教えてください。

【知事】

 これまでも富山県では、スタートアップという言葉がない時代から幾つもの企業が生まれ、そしてその企業が成長する中で、周りの地域も引っ張られ、また関連の産業も生まれ、ともに成長してきた、それが富山県の一つのダイナミズムだったと私は理解をしています。例えば特徴的なのはインテックさんなどであり、さらにその前は薬、薬業のメーカーさんですよね。特に薬業のメーカーの蓄積が、その後の富山県の大きな発展の原動力になったと理解をしています。

 ただ、ここのところ、そのような元気な成長する企業があまり出ていないのではないか。私は自分も民間サイドにいた頃から、そういった危機感を持っていました。そして機会があって2年前に知事選挙に出馬するに当たりまして、このスタートアップの支援というものも大きな約束の一つにしたところでございます。

 支援というのは、まず、そのスタートアップを育むエコシステムというものが、富山にはまだまだないということ、それをまずつくり上げることが大切だというふうに考えています。それは例えば、大切なお金のこと、あるいは技術的な指導をすること、あるいは販路開拓の指導をすること、新しい企業というのはいろいろ無い、足りないものがあるわけですから、そこを適時適切に応援する、あるいは寄り添って支援をする。メンターであり、あるいはアクセラレーターという、そんな人や機関、組織がこれも富山県には今ほとんどない。そういったものを一つ一つ整備して、スタートアップが育まれるようなエコシステムを富山県につくり出していきたい、そんなことを今取り組んでいるところです。

 そのための取組みの一つが、T-Startup事業でありまして、言わばそういう企業が皆富山で生まれたのだというような、ロールモデルをつくり出したいということで、今、T-Startup事業、それに希望される企業を募集したところ、28社が応募され、そこから選考を経て、今6社について、6か月間の集中的な支援を行い始めているところです。こんな中から、そのロールモデルとなるような企業が生まれることを期待しており、またそれに続く企業がふつふつと現れること、そんな中で、だんだんと富山なりのエコシステムができ上がっていって、それが拡大再生産されるようなこと、その中からうまく成功した企業がまた次の企業に投資するような、そんな好循環をつくり出せればというふうに考えています。

【記者】

 T-Startupですとか、上場企業を生み出していくというところで、将来的に県民にどのように利益が還元されるというふうにお考えでしょうか。

【知事】

 IPOだけが目的じゃなくて、IPO、あるいはそれに準ずるような企業を生み出したいということで、今、T-Startup事業をやっておりますが、当然に富山県でIPO、あるいはIPOに準ずるような企業が生まれるということは、それなりのサイズの売上げが立ったり、あるいは資材調達があったり、あるいは投資があったり、そして雇用が生まれたりということ、これらが当然富山県に、あるいは富山県民にとっても、大きな便益をもたらすことにつながると思います。

【記者】

 旧統一教会の関係ですけれども、県の総合電話窓口を設けられましたが、1か月の間に25件の相談が寄せられたということでした。この中に、法律に触れるような内容のものが含まれていたのかどうか、あと今月末になっている期限を、来月以降どのよう対応されるのかお伺いします。

【知事】

 直近、昨日までのデータがございます。9月14日から始めましたので1か月と10日ぐらいで、35件の受付をしております。

 内訳を見ますと、いろいろな内容がありますが、金銭的な被害のこと、それから身体的被害及び危険行為の強制など。誹謗中傷、嫌がらせ、心の悩み、親族関係、行政に関する意見、そのような内容になります。どれが法律に触れているかどうかまでの分析は今のところはできません。ただ、それぞれのご相談に対しまして適切な、さらに深く解決につながるような窓口をご紹介してきているところです。

 この前、ご報道いただいてから(相談件数が)またちょっと増えました。それで、これはまだやはり続けるべきであろうということでさらに延長しまして、12月末まで続けることにしております。

【記者】

 相談の内容ですけれども、国への報告等についてはどのようになっていますか。

【知事】

 これは特に国に報告する内容ではないと思います。

4.関連ファイルのダウンロード

【資料1】富山県立大学の新学部設置について(PDF:647KB)

【資料2-1】令和5年度予算の要求について(PDF:1,516KB)

【資料2-2】令和5年度予算の要求について(付属資料)(PDF:284KB)

【資料3-1】令和5年度県庁活性化方針について(PDF:527KB)

【資料3-2】令和5年度県庁活性化方針について(付属資料)(PDF:166KB)

【資料4】令和4年度富山県国民保護共同図上訓練の実施について(PDF:302KB)

(※)関連ファイル(PDFファイル)をご覧になるには、Adobe社の「Adobe Reader」が必要です。Adobe Readerがパソコンにインストールされていない方は、下記のAdobe社のダウンロードページよりダウンロード(無償)してご覧ください。

Adobe Readerのダウンロードリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

お問い合わせ

所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課企画・報道担当

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-3133

ファックス番号:076-444-3478

このページに知りたい情報がない場合は

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?