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更新日:2023年10月2日
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(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください
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今日は、私からまず4点発表させていただきます。1か月ぶりになりますか。どうかよろしくお願いいたします。
1番目は、令和5年度のウェルビーイング県民意識調査の結果が出ましたので、詳しい分析はまだできておりませんが、速報でお伝えをしたいと思います。
富山県成長戦略の中心に掲げますウェルビーイングに関して、県民意識の現状把握と分析を行い、今後の県の施策に活かしていくため、調査を実施しました。この調査は昨年度、本県の現状把握と指標策定の基礎とするために、初めて実施をしまして、今回は2回目の実施になります。また、今年1月に富山県ウェルビーイング指標を公表してからという意味では初めての調査になります。来年度予算案の編成作業に間に合うように、現在分析を進めていますけれども、本日は速報版として実施結果の概要をご報告いたします。
県内在住の15歳以上、無作為抽出による5,500名を対象に、7月上旬調査票を送付し、実施をいたしました。昨年は18歳以上を対象にしておりましたが、より若い世代のウェルビーイングについても把握すべきということで、今回、対象年齢を拡大し、15歳からということにしました。
内容は、ウェルビーイング指標の体系に基づく項目を中心に、主観的な実感を問うもので構成しました。設問数は88問です。前回、昨年より3問減らしました。今年度ウェルビーイング指標の試行活用を進めていますが、事業に関連した健康、芸術文化、地域交流、安全・安心など、仕事についての意識なども併せて聞いております。
最終的には、有効回答は2,700、回答率は49.1%となりました。昨年の調査は2,754、回答率は55.1%でしたので、少し下がったのですが、それでもこういった類いの調査では、大変にレスポンスの率が高いというふうに受け止めております。多くの皆様のご協力に心から感謝申し上げます。
今回も年代により異なるであろう意識を捉えるために、調査票の配布数を工夫して、結果的に各年齢層、バランスよく回答いただきました。
なお、今回、新たに対象とした15から17歳の皆さんからは、合計255名の方に回答をいただいたところです。
この資料は、主観的なウェルビーイングを全体で捉える総合実感の調査について、前回、令和4年度と今回の調査の結果を比べたものです。総合実感は、それぞれが考える最も理想的な生活に対する現在の自己評価を10からゼロの11段階でお聞きをしました。また、指標に沿って現在だけではなく、5年前の過去を振り返っての実感、5年後の未来を期待しての実感・期待感、こういったものを合わせて評価をいただいたところでございます。
数値の変動はありますが、年代ごとの評価傾向などに大きな違いがないことがこの表を比べて見ていただくとお分かりになるかと思います。また、今回、10代の対象を拡充したわけですけれども、総合実感の傾向には、大きな変化はありませんでした。
例えば、前回同様10代は全体的に評価が高くなっています。15から17歳を入れてもそんな傾向は変わらなかったということです。現在の評価では、順番の入れ替わりはありますが、ご覧のような状況であります。
今回の特徴ですが、20代の評価が全体的に上がっていることが挙げられます。それもご覧いただけるかというふうに思います。それから、現在の比較ですが、50代までは上がっているということも見て取れます。
次の資料ですが、今回のポイントとしては、この調査はいわゆる定点観測といって、同じ方に対してやっているわけではなくて、全く違う、もしかしたらダブっている人はいるかもしれませんが、基本的に無作為で新たに抽出した皆様に回答いただいておりますが、前回の調査と比較して、異常な変動を示すような数値は見られませんでした。先ほども言ったように、全体の傾向はおおむね前回と同様ではないかと考えております。
これは、我々としては、主観的な内容を聞く調査なので、一見、ブレも大きいのではないかというふうに考えてもいたのですが、この結果を見ますと、データの傾向は安定しているということ、そうしたことから、県民のウェルビーイングを捉える指標として信頼できるのではないかと受け止めております。
これまでの調査で昨年は5,000名、今年は5,500名に調査票をお出ししまして、2,700名ないし2,754名(の回答)というのは、これは統計的にも有意な数字だというふうなことですから、そういった意味でも、指標として信頼できるものではないかというふうに我々では捉えております。まだ2回目の調査ですが、これからも継続的に調査をして動向を見ていくことが大切だと思っております。
もちろん、これから細かに見ていきますが、数値の変動は諸所に見られます。やはり数値が変動したというところには、何らかの課題やニーズが隠れているというふうに我々は考えて、今後、我々なりの仮説を立てながら、さらにこれを分析、深掘りして政策に活かしていきたいと考えております。また、今後、性別や年代だけではなく、家族構成、職業など様々な基本属性を組み合わせることも可能です。それによって、指標や設問同士の関連を点検することも可能です。結果をさらに分析し、これからの政策形成に役立てていきたいというふうに考えています。
いずれにしましても、多様な県民の皆様のお姿をウェルビーイングの観点からより解像度を上げていく、それによって一層寄り添った政策を企画、立案、実行することにつなげて、税金をより効率的に、そしてより実効的に使えるように、そのためにこの調査結果に基づき、より精緻化して、指標を活用していきたいと考えております。
今回、総合実感の推移のみご説明いたしましたが、その他の速報版のデータにつきましては、県のウェブサイトにも現在の段階で掲載をできていると思います。ご覧いただければと思います。詳細については、担当課へお問い合わせください。
ウェルビーイング県民意識調査の結果に関する説明は以上となります。
次に、カーボンニュートラル推進月間についてご説明いたします。
大変な猛暑に見舞われた今年の夏でしたが、地球温暖化による気候変動防止をし、カーボンニュートラルを2050年、世界とのお約束です。これを実現するために、それの機運を醸成し、県民の皆様のアクションにもつなげていただきたい、そのようなことで、10月をカーボンニュートラル推進月間としまして、県全域で統一的に啓発し、カーボンニュートラルの実現に向けた機運の醸成を図っていきます。
主な行事を紹介いたします。
県庁内はもとより、市町村や関係団体の皆さんと連携して実施をしていきます。まずは新しい試みですが、県民の皆様から「MY宣言」これを募集します。県民の皆様が日頃行っておられること、あるいはこれから行うカーボンニュートラルにつながる取組みをインスタで投稿していただこうというものです。
そして、10月14日、15日、土日になりますが、高岡テクノドームでとやま環境フェア2023を開催いたします。このようなカーボンニュートラルをテーマにしたトークセッション、または企業、団体などの出展ブースを通じて環境について楽しく学んでもらえます。
次は、企業、地域の皆さん向けとして、最新の知見を共有し、持続的な経済成長を目指す県内主要企業などによる富山型GXに向けたワークショップという催しを10月17日火曜日に開催いたします。経済産業省から講師をお招きし、GX推進法の最新の情報をご紹介いただくとともに、県内企業による先進事例の紹介も行います。
続いて、地域でのカーボンニュートラルの旗振り役となる人材を育成するカーボンニュートラル地域リーダー育成講座を10月25日水曜日、11月23日祝日木曜日に開催いたします。
その他、県、市町村の取組みとして10月10日火曜日にカーボンニュートラル推進本部会議、10月30日月曜日にカーボンニュートラル実現市町村連携会議を開催し、県や市町村が連携し、カーボンニュートラルの取組みを推進してまいります。
最後にSNS、テレビCM、新聞広告などでカーボンニュートラル推進月間の広報を行ってまいります。
また、市町村主催の行事も含めて、これらの情報については、特設サイト「とやまカーボンニュートラルポータル」でまとめて紹介をしておりますので、ぜひこれもご覧いただき、また、参加型のものは奮ってご参加いただければと思います。詳細については、担当課へお問い合わせください。
2番目の発表項目、カーボンニュートラル推進月間について説明は以上です。
発表項目の3番、DX推進プログラム「Japan Go Digital!」についてです。
県では、コンピューターサイエンス分野でアジアナンバーワンの評価を得ているシンガポール国立大学と連携をしまして、DX推進オンラインプログラムを提供します。令和3年度から実施しており今回で3回目になります。昨年度に引き続きまして、官民連携によるプログラムとして民間企業からも公募で参加を募っておりました。このプログラムを通じて、デジタル先進国であるシンガポールのDX施策形成システムを学び、企業、自治体などにおけるDX推進の高度化、デジタル分野での官民連携強化を図ってまいります。
シンガポール国立大学による講義内容は、生成AIやWeb3.0、デジタル化政策と規制などを予定しています。受講生は公募に応募した県と民間企業の20代から40代の若手、中堅の職員、社員の皆さんです。県職員が6名、民間企業12名の合計18名が受講します。
受講生が所属する部局や企業は資料に記載のとおりです。
プログラムの内容ですが、シンガポール国立大学のオンライン講義を官民の受講生が集合形式で受講します。全14回の講義で、受講生は、生成AI、Web3.0、講義テーマごとにレッスンと演習課題のプレゼンに取り組みます。
開講式と第1回の講義を10月5日木曜日に県民会館で行います。また、最後となる第14回の講義として成果発表を11月30日木曜日に県民会館で行います。
受講生がグループごとに考案したプロジェクトを私、あるいは参加企業の幹部の皆さんに対してプレゼンをしてもらいます。
受講生には、シンガポール国立大学からプログラム修了証が授与されます。さらに、来年の1月から2月頃に考案したプロジェクトの具体化を目的としたシンガポール現地でのフィールドワークも行えます。発表されたプロジェクト内容やフィールドワークで得た知見を踏まえて、県ではこれを施策化検討してまいります。今からどのようなわくわくするプロジェクトが発表されるか、大変楽しみにしています。
プログラム前半の日程や講義テーマは資料に記載のとおりです。受講生にはこうした講義を通して、デジタル先進国であるシンガポールのDX施策形成システムを学んでもらいます。プログラム後半の日程や講義テーマはまた次の資料に記載のとおりです。先ほども申し上げましたが、最終日11月30日には官民の受講生によるグループごとに考案したプロジェクトをプレゼンテーションしていただきます。プログラムの内容については、担当課にお問い合わせいただければと思います。
DX推進プログラム「Japan Go Digital!」についての説明は以上です。
次、4点目、「全国過疎問題シンポジウム2023inとやま」についてであります。
全国過疎問題シンポジウムは例年、全国持ち回りで開催されているイベントで、今回が34回目、本県では初めての開催になります。10月26日木曜日、27日金曜日の2日間の日程で開催し、26日は県民会館で全体会、翌27日金曜日は県内の過疎3市町を会場に分科会を行います。
大会テーマは、「ウェルビーイング先進地域~多様な人材が創るこれからの地域社会~」としております。人口が低密度であっても都市部にはない、豊かな地域資源を活かして、幸せに住み続けられる社会について議論し、新たな気づきや発見がある場を目指すものです。
全体会では、令和5年度過疎地域持続的発展優良事例表彰の表彰式のほか、本県ご出身で、早稲田大学名誉教授の宮口侗廸先生による基調講演、また、大会テーマを議題にパネルディスカッションを行います。
翌日の分科会につきましては、朝日町の第1分科会及び氷見市の第2分科会で優良事例表彰を受賞された団体による発表会を行います。また、南砺市の第3分科会では、集落対策に関するパネルディスカッションを行います。
なお、県内からは、朝日町MaaS実証実験推進協議会が総務大臣賞、氷見市の論田自治会及び熊無自治会、ろんくま移住促進委員会が全国過疎地域連盟会長賞の受賞が決定しておりまして、朝日町での第1分科会、氷見市の第2分科会でそれぞれ発表をいただきます。
全体会及び各分科会の参加者については、県のホームページから受け付けております。申込期限は10月20日金曜日になっております。申込受付開始以降、既に現在で500名近くの方に参加申込みをいただいております。これは全員、リアルでの参加です。26日木曜日には全体会会場である県民会館内に富山の魅力を感じていただくための様々なブースも設置をすることにしています。
過疎地域に関するイベントですが、これからの住み続けたい地域、訪れたい地域を考えるイベントでもあります。過疎地域の方はもちろん、過疎地域以外の方にもぜひご参加いただきたいと願っております。詳細は担当課へお問い合わせください。
冒頭、私からの説明は以上です。
【記者】
まず、発表項目のウェルビーイングの意識調査のことで確認させてください。
今回、質問項目が指標に基づく88問だというふうに説明がございましたけれども、これは基本的には、47問の花をつくるためのものも聞いているので、そういうようなものもできるという質問だということでしょうか。
【知事】
基本的には去年と同じような質問です。
【記者】
これを聞くことによって、7色の花のデータ化もできるということでよろしいですか。
【知事】
そうですね、そういう意味では今回のデータは指標をさらにより磨いていくことにも使えると思います。
【記者】
要するに、指標の項目プラスアルファの88問だという認識でよろしいですか。
【知事】
そうですね。
【記者】
ウェルビーイング、以前の会見でも知事の中ではその考えとか認知等が浸透したというようなことを説明されていたと思いますが、今回の意識調査は別に認知度とかそういうようなものを聞く項目は特にはなかったということですか。
【知事】
それはまた別建ての県民意識調査(※県政世論調査)になると思います。今回、ウェルビーイングに特化したことですので。以前からやっております県民の意識調査(※県政世論調査)、いろんなことをお聞きします。その中にウェルビーイングに関する認知度も聞くことになると思います。
【記者】
先の県議会定例会で非常に焦点となった高岡テクノドーム別館のことについて改めて真意をお聞きします。
少し答弁が分かりづらかったという点があるので、改めて確認ですけれども、一応現時点でいうと、いわゆる6月定例会のときに答弁された設計内容を含めて一度立ち止まって検討しているという状況には変わりがなくて、何らかの方針が固まったというわけではないということでしょうか。
【知事】
そういうことですね。6月とは何も変わっていないということです。
ただ、いろんな議論の中で新しいご提案も議会側から、議員側からありました。それもそれで受け止めて、今後考える上での参考にさせていただきたいと思います。
【記者】
整備の必要性そのものについて、その検討の中に入れているということはございますか。
【知事】
必要性というか、まず本館を考えたらどうかという新しいご提案もいただきました。そんなことも検討の選択肢の一つとして考えることもあると思っております。
【記者】
定例会中に高岡商工会議所から知事宛てに要望書が提出されていたと思うのですけれども、その文面を読むと、商工労働部から当初予定していた2024年度中から2027年度まで完成がずれ込むというような説明を受けたという内容が書かれているのですが、現時点で別館を整備するという場合は、この商工会議所への説明のとおり、2027年度まで遅れることは確実だという認識でよろしいでしょうか。
【知事】
現実的には、そうならざるを得ないと思います。
(補足:県から、具体の完成年度について、これまで発表や言及した事実はありません。当初、令和6年度中の開館を目指す、としていましたが、これが現実的には遅れざるをえない、という趣旨の発言です。)
【記者】
今立ち止まって検討しているというこの期間、最終的な完成時期は27年度までずれ込むということで今のところはそれでよろしいということですか。
【知事】
そういうことですね。
【記者】
知事は、定例会のときにこの別館のことについて、設置目的の議論がちょっと不十分だったという答弁をされていたと思うのですけれども、確かに、当時の議論等を振り返ると、別館を含むハコモノ整備の議論というのは、前の知事の性質とも絡んで、政治的な要素も多く絡んだということを振り返る関係者も多いです。
ただ、知事が議論は不十分であったというようなものを入札にかけたというところも一方ではあると思いますが、その辺の指摘についてはどう思われますか。
【知事】
私どもの職員は本当に一定の方向性が出たらそれを実現するべく、本当に精緻に物事を組み立てて最終的に入札という形まで持っていくわけであります。もちろん、これは建物ですから、建築設計事務所の力もお借りをしてそうしていくわけであります。結果的にそれが当初約26億円で整備をするという構想だったものが、商物価の値上がり、建築費の値上がりなどで46億円じゃないと難しいということになり、それを議会でお認めいただきました。それをもって入札をしようと思ったのですが、結局中止をせざるを得なかったということになりました。これは大変に深刻なことだと受け止めています。
ですから、別にいい加減なものを出したと私は全く言っていないので、そこで落札されていれば、それはそれで一つの形に向かっていったのだと思いますけれども、今回、入札中止になったということで、改めて今立ち止まって考えている、これは6月の議会で申し上げたところでございます。
それでいろいろと振り返ってみますと、いろんなご要望をお聞きしたことがあって、いざこうなるとどれを優先すればいいのかな、そんなことをもう一回考える必要があろうというふうに思っています。そんなことを振り返って申し上げたことであります。
【記者】
別館の方向性についてはまだ検討しているということで、どれくらいの時期を目途に明確にしたいというお考えはあるでしょうか。
【知事】
そうですね、次の議会、あるいはその次の議会、そんなところを目指していくのでしょうかね。
(補足:現在検討中であり、未定です。)
【記者】
知事の任期に関してお伺いをさせていただきます。
来月で知事の就任から丸3年がたつというふうに思います。現段階として、ご自身への評価、具体的にはよかった点、また改善点、施策、いろんなことをされてきたと思いますが、どのように感じていらっしゃいますでしょうか。
【知事】
私は2020年10月25日の選挙で選ばれました。県民の皆様にご投票いただく前提としては、8つの基本政策、それからそれに伴う88の具体策というものを、いわゆるマニフェストとして掲げまして選挙を戦いました。そして選ばれた結果、予算措置の必要なものは88のうち全て予算措置をし、進めてきています。その結果、今年2022年度末、今年の3月段階では85%ぐらいの達成度になっています。また、今度丸3年のときに皆さんご興味あるでしょうから、丸3年の時点でも88の具体策の達成度をご説明すると思います。
ただ、3年目で100(%達成)になるとは思っていませんので、まだいわゆる県民の皆さんへの88のお約束を成就できたという状況にはないと思います。あと1年かけて、それをできるだけ進めて、達成できるようにやっていこうということですね。
3年で八十数%というのは、それはよくできましたとなるのか、何やっているのと言われるか、それはもう皆さん、あるいは県民の皆さんのご評価だというふうに思います。
【記者】
数字のことをおっしゃられましたけれども、施策としてこれは課題だなというふうに特に受け止めていらっしゃるようなものがあれば教えてください。
【知事】
これはやはり人口減少については一番大きな課題だと思っております。もちろん自然減があり、それから社会減がある、ラップする政策もありますが、それぞれ自然減対策、あるいは社会減対策、分けて考える政策もあると思います。このあたり、今まさに岸田政権でこども未来戦略方針が示されておりますが、今後、その財源のこともしっかりと注意しながら、国の施策も受け止めつつ、地方独自、富山県独自の施策も考えていく、これも人口減対策として実施していかなければならないというふうに思っています。これがあと残り1年にとって、とても大きなウエートを占めていると思います。
【記者】
任期満了まであと1年ちょっとかというふうに思いますが、次期の知事選について、現段階で思い、お考えあればお聞かせください。
【知事】
ですから、今、お約束が100(%達成)じゃない状況なので、それを極力100に近づけていく、残った任期満了までそれに努めていくということであります。そして、それの目途がついた段階で、次どうするかということになるのだと思います。今の段階で次のことまでは、時期尚早だと思います。
【記者】
時期尚早だということで、改めてその点もお伺いさせていただきますが、今後、出馬されるかどうかという点について、いつどのような形で考えを述べられたいと思っていらっしゃるかお伺いさせてください。
【知事】
全くノーアイデアです。
【記者】
ウェルビーイング県民意識調査結果の総合実感に関してですが、20代の評価水準が全体的に高くなったというふうな記載がございます。現在と未来、5年後についてもそれぞれ数値が上がっているということですけれども、県政に落とし込んで考えた場合に、どういったことがポイントのアップにつながったとお考えでしょうか。
また、これを基に令和6年度の予算編成に活かしていくということですけれども、こうした調査結果を基に、どういったことにつなげられそうか、知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
何分、富山県成長戦略を発表したのが昨年1月、それに基づいてウェルビーイングを中心に新しい政策などを打ち始めて、そういう成長戦略絡みのということは、結構ウェルビーイングに寄った政策が多いわけですけれども、令和4年度は154の政策を実施しました。本年度令和5年度に入って、さらに成長戦略関係の政策を196に増やして今やっている、それは今進行中のことであります。
ただ、それらがどう影響したか、政策の効果が出ているかどうかというのは、これをやったからここ20代のこれ上がったのだよねということまで現時点で断言できる状況には私はないと思っています。
先ほど冒頭にも申し上げましたが、今まで2回やりました。3回、4回と続けていく中で、この政策がやっぱりここに効いたよねと、この政策はここに刺さったよねと、またそれを受けてPDCA、次の年度はこうやって改善していこうかということ、そこにおいて、家族構成とか年齢とか職業とか、もちろんジェンダーとかそういったものをクロスで組み合わせて様々な政策を織りなしていくという、そんなふうにこの指標を使っていくわけでありますけれども、今2回目の調査で実行を始めて1年終わってということで、どれが効きましたかという質問にはちょっと答えづらいかなという気がします。
でも、それを堂々と今後、これをやったからこうなりましたと、税金はこれにこれだけ使いましたと、これは将来的にこうやってまた税収として戻ってくる予定ですと、そんなふうに明確に言い切れるようにしたい。これが理想です。そのためにちょっと手間がかかりますが、そして複雑な話ですけれどもやっているということです。やっぱりデータは蓄積ですよね。
【記者】
20代の若い女性の県外流出というのが問題視されている中で、数値が上がったことに関しては、率直に受け止めをお願いいたします。
【知事】
率直という意味では、よいことだというふうに思います。流出というか、20代女性の社会減が大変大きいことが続いているということですよね。こういった傾向が見えるわけですから、その改善につながっていけばいいと思っています。
【記者】
先ほどのテクノドームの別館について確認したいことがあります。完成時期は2027年度というお話ありましたけれども、これは前提として基本設計まで見直すというようなことになるのでしょうか。
【知事】
まだそこまで言及したことはありません。
【記者】
設計のほうまで見直すかはこれからですけれども、現状では2027年度まで遅れるというような見通しだということですか。
【知事】
そうですね、当初ご期待をされていた時期からは遅れるということになりますね。
(補足:県から、具体の完成年度について、これまで発表や言及した事実はありません。当初、令和6年度中の開館を目指す、としていましたが、これが現実的には遅れざるをえない、という趣旨の発言です。)
【記者】
知事は今回の議会の中で、ハコモノ整備についてかなり慎重な発言を繰り返されていたと思います。知事ご自身の考えとして、今後県政の在り方として、ハコモノ整備はどういうふうに知事のスタンスとして臨んでいきたいか、お考えをお聞きしたいと思います。
【知事】
いわゆる3点セットに限らず、一般論という話ですよね。私、企業経営者としても幾つも建物は建てました。それはそれで民間の立場として、もちろんどんな利益を生み出すのか、どんな効果を生み出すのかという、そんなことをしっかりと精査して、そして設計をし、発注をし、完成をさせてきたことはあります。
こういう行政の長の立場でのハコモノ整備というものを考えると、今、岐阜県の古田知事とバイで行ったり来たりをしておりますが、向こうに伺ったときに子どもたちの施設、木をふんだんに使った岐阜県も木材の王国ですから、その木材をふんだんに使った建物をご案内いただきました。全て知事自ら説明してもらいましたけれども、本当にこれはいわゆる皆さんがよく使う肝煎りの建物だなということ、説明を聞きながら思いました。古田知事は、こういった良いものを造るには10年かかりますよとおっしゃいました。構想から出来上がるまで10年だという意味だというふうに思います。
やはり行政で施設整備するというものは、それぐらいかかるのだろうなということを改めてそのときに教えていただいたことであります。そういう意味でこれから新しいものを整備するときには、やはりじっくりと考えて、そして練り上げて、そして完成後のもちろん運営のことも大切です。それはどういう体制でやっていくの、そんなこともしっかりと考えて。さらに今の時代は人口減少ですから、どう壊すのかということまで考える必要があろうかというふうに思っております。
ただ、例えば今の9月補正に盛り込んだ災害復旧のことは、ああいうことはもちろんそれは待ったなしです。やっていかなければなりません。あるいは、県立高校の体育館を補修するという予算も毎回ありますけれども、これも1回やると2億、3億のことなのですね。そんなこともやっぱりこれは急いでやってあげなければ、子どもたちのためということがあります。
ですから、急いでやるもの、それから10年かけて、あるいはさらにかけてじっくりやるもの、そんなことをしっかりと見極めて整備をしていく、それがやはり全て税金で賄うものでございますから、税金をもって仕事をする者としての考える務めだというふうに考えています。
【記者】
富山県産のコシヒカリのことですけれども、今年の夏の異例の猛暑の影響で、富山県コシヒカリの1等米の品質が過去最も低い水準になる可能性も指摘されています。そのことをまずどういうふうに受け止めていらっしゃるかということと、比率の低下は農家さんの収入にも影響すると思いますが、県として何らかの支援策を講じるお考えがあるのかどうか、その2点をお願いいたします。
【知事】
今のところ私が知り得ているのは8月31日現在の結果ということでありますが、それでは今おっしゃるように、富山産のコシヒカリの1等比率が大変に低いということですが、これはまだ量的に、検査数量の1%にも満たない時点での結果なので、そこで早計に一喜一憂することではないというふうに思います。現時点で最終的な1等比率まで見通すことは難しいと思っています。
引き続き、概ね1か月ごとに順次公表されると伺っていますので、今後の国の公表も注視して、正確な情報を把握していきたいと考えております。ただ、この1等米の割合云々にかかわらず、味については決して見劣りはしないということも、過去の経験で分かっておりますので、実際販売に当たられるJAの全農さんには、そんなこともぜひアピールをして、生産者、農家さんの収入減にならないように、しっかりと売っていきましょうねと、もちろん県としても連携してまいりたいと思いますが、主に販売を担われる全農さんにはそんなことをお願いしているところです。
【記者】
現在は8月末のデータが最新で、まだ最終的なところは見通せないということですけれども、夏の猛暑がかなり異例のことで現場の農家さんからも例年になく2等、3等が多い、1等が少ないという声も聞こえている中で、全農さんにしっかりアピールしてもらって高く売っていくということをおっしゃいましたけれども、そのほかに、何らかの県としての支援策というものも現状何かお考えや、これからお考えになる予定というのはありますでしょうか。
【知事】
今、農林水産部には、まず現場をしっかりと回って、いろんなご意見を聞くようにということでやっております。そしてそんな中から農家の皆さん、生産者の皆さんがどんなことを望んでおられるのかということ、それをまず情報収集に今、努めているところです。対策はその後でということになります。
【記者】
あともう一点、高温に強い富富富(ふふふ)についてですけれども、富富富は全農さんによると例年と同様の高い水準、高い品質になる見通しを示されています。そのことへの期待とこれからコシヒカリに代わる、大宗を占める地位を目指していくという中で、どういうふうにその生産拡大につなげていくかというところを改めてお願いいたします。
【知事】
先日も令和5年産の富富富の出荷式を行いまして、9月30日から県内での販売が始まったところで、今後、県外での販売も始まっていきます。富富富という品種開発のそもそもの問題意識が、この気候変動、そしてこのような猛暑が起こり得るであろうと、それからいわゆる台風も増えてくるのではないかなどから、高温に強く、それから風にも強く、そしてもう一つは、今環境問題ということもありますので、極力肥料や農薬も少なくてもよいような、そんな品種ということで、本当に長年かけてうちの研究部門の皆さんが中心になって開発をしてきたものでありますから、ある意味ではこの猛暑でも品質が保たれているというのは、やってきたことが正しかったのかなと思っております。
ただ、やはりお米作りというのは、日本の場合、1年1回ですから、生産者の皆さんにとっては品種を変えるということ、それも全量をもし変えるということは、とても大きな決断だというふうに思っています。でもこうやって実績も出つつあるので、今後生産者のご相談に乗って、できるだけ、もし富富富の栽培をご希望される方々にはしっかりと対応していきたいと思います。
ただ、いろんな制約があって、来年からもう全員が富富富やりますと言われてもそれはちょっと現実的には無理なのです。ですから、目下、できるだけ多くの方に対応できるように準備をするよう農林水産部には言っておりますけれども、極力そういった品種のシフトを考える方には、対応できるようにしていきたいと思います。
【記者】
原薬メーカーのアクティブファーマで不適切製造の疑いということで、県が立入調査に入っておりますけれども、製薬企業の中でたくさんこれまで不適切製造というのがありました。相変わらずこういった疑念を持たれるような事例が出ているということについて、どのように受け止めいらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
【知事】
おっしゃるように、こういう事案が続いているということでありまして、また新たに出たということで、本県の医薬品に対する信頼が揺らぐ事態ということで、大変に厳しい状況にあると考えています。
やはり本県の主力産業の一つですし、既に薬事審議会からの提言に基づきまして、県の薬業連合会さんとも連携をして、業界独自に、あるいは県からも様々な研修会をやったり、業界でも研修会をやったりされておりますし、また、我々としては、調査体制の充実、拡充などもしています。そういったことで再発防止、そして品質の確保、そんなことを業界とも連携して進めていく、なかなかこれは信頼回復の特効薬というのはないと思います。そういった地道な取組みを積み上げていくしかないと思っていたところに今回また新しい事案が出たということは、とても残念に思っていますが、今、いろいろ確認中ですので、今回の件については、これ以上コメントは差し控えさせていただきます。
【記者】
今後、その不適切製造が確認されれば、行政処分ということも考えられると思うのですけれども、どのような形で臨まれるのかというのをお伺いしたいと思います。
【知事】
医薬品の製造に関して不適切な事案があるとすれば、これはこれまでどおり厳正に調査し、そして対処していくいことになります。これまでと同様です。
【資料1】令和5年度ウェルビーイング県民意識調査結果について(PDF:629KB)
【資料2】カーボンニュートラル推進月間について(PDF:469KB)
【資料3】DX推進プログラム「Japan Go Dijital!」について(PDF:441KB)
【資料4】「全国過疎問題シンポジウム2023 in とやま」について(PDF:169KB)
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