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更新日:2021年5月21日
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令和3年5月21日(金曜日)臨時記者会見【発表項目】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます) |
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令和3年5月21日(金曜日)臨時記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます) |
<知事>
御存じのように、4月に入り、また4月23日には大型連休を前にステージ2への移行を発表したところでございますが、今、連休明けから2週間がたちました。状況を注視しておりますが、御存じのように19日には34名の過去最大の陽性者の発表ということになりました。昨日も今日も30名超えということでございます。このような状況を受けまして、本日、有識者と懇談会をさせていただきました。それを受けまして、先ほど新型コロナウイルス対策本部会議、県庁部局(長)全員が出る会議でございますが、それを開催したところでございます。それを受けまして、今日、記者発表をさせていただきます。
今日は、富山県医師会の馬瀬会長にも御同席いただいております。
なお、冒頭ですが、5月1日にお亡くなりになられた方の発表がちょっとこちらのミスで遅れてしまったこと、申し訳なく思います。改めましてご冥福をお祈りしたいと存じます。
それでは、今、9都道府県に緊急事態宣言が発令されておりまして、また10県がまん延防止等重点措置の対象地域となっております。全国的に感染拡大が継続しております。先ほども申し上げましたように、4月23日から警戒レベルをステージ2に引き上げ、県民の皆さんに感染予防対策のさらに徹底をお願いをしているところです。しかし、ゴールデンウイークの影響を確認したいと考えておりました今週の19日に、過去最高となる34名の感染確認、その後も連日30人以上の新規感染者が確認されています。また、判断指標はステージ2移行後も増加が続いているところです。
県独自のロードマップの指標につきましては、4つの判断指標のうち、「1.入院者数」、「3.新規陽性者数」、そして「4.感染経路不明の新規陽性者数」、この3つの指標が基準を上回っており、言わばステージ3が目前の状況と言ってもよろしいかと思います。
また、国の判断指標におきましても、まん延防止等重点措置の対象となる、なり得るですね、ステージ3への移行基準を上回っている項目が御覧のように3つと、半数近くになっております。その他の指標もこの国のステージ3への移行基準に近づきつつあるというのが現状でございます。
5月1日から19日までの感染事例を分析してみました。前回4月20日現在の分析に比べまして、家庭内での感染が16.1%から33.9%と倍増している、大きく増加している一方で、飲食店利用は、前回は昼夜合わせまして8.5%でしたが、今回は3.6%と低下をしています。また、感染経路不明者の中にも、20%ほどは県外への移動歴などがある方が約半数いらっしゃるということでございます。感染経路不明者の中の半数ほどが県外への移動歴があったと、そこでの感染ではないかということが推察されるという意味でございます。
今後はさらに感染の拡大が続きますと、医療提供体制が逼迫しステージ3の措置になり、昼夜ともに外出の自粛や休業要請といった県民や事業者の皆様に強い措置をお願いしなければならない事態になってしまいます。そうした事態を何としても避けたい、そのために、先ほどの有識者の皆さんの御意見も伺い、新たに設けました「富山県感染拡大特別警報」を本日付で発出をさせていただきます。
この警報の発出に併せて、県民の皆さんへ新たに2点お願いします。
1点目は、最近の感染事例で最も多い家庭内感染と申し上げましたが、これも発端は外出時の他人との接触が主な原因と考えられます。家族やいつものお仲間以外との不要不急の外出や交流は避けてください。
2点目、人と人との接触を少しでも減らすため、イベントの開催は慎重に検討してください。開催する場合はマスクの常時着用、大声の禁止のほか、手洗い、消毒、換気、密集の回避、身体的距離の確保などの感染防止対策を徹底していただく。もしそれが難しいと判断される場合は、イベントの中止も含めて御検討をしていただきたい。
また、これまでもお願いしてきた次の3点につきましては、これは引き続き徹底していくよう改めてお願いをいたします。
1点目、全国的に感染が拡大している状況を踏まえ、全都道府県との往来は自粛をしていただきたい。
2点目、場面を問わず、会話の際はマスク。特に高齢者がいらっしゃる家庭では家庭内でもマスクの着用を徹底してください。
3点目、勤務先での感染が家庭内感染の次に多くなっています。職場においても、昼食時あるいは休憩時も含めてマスク着用、換気、手洗いや手指消毒の徹底をお願いいたします。
なお、愛情あふれる手作りのマスクというものもあるわけでございますが、やはりそれではちょっとうつさない、うつらない、その上でちょっと不十分というのが科学的知見でございます。しっかりと鼻も覆える、そのような不織布のマスクをぜひ推奨させていただきたいと考えます。
一日も早くこの感染拡大の局面を乗り越えるため、県民の皆様にはこれまで以上に、本当に何度も何度も申し上げていることですが、本当にこれまで以上に高い緊張感を持っていただき、うつさない、うつらない、誰もが無症状のうちに感染していて、それが人にうつすことにつながっている例もたくさんあります。うつさない、うつらない、この行動の徹底をお願いします。
第4波になりまして若年化しているのもデータが示すところでございます。それとともに無症状あるいは軽症の方も増えているところでございます。改めてこのうつさない、うつらない、これを皆さんにしっかりと心に刻んでいただいて、日々の行動に反映をさせていただく、これをぜひお願いをいたします。
冒頭、私からは以上でございます。
<県医師会長(馬瀬会長)>
ただいま知事から説明がありましたように、感染が急拡大しております。医療機関の逼迫状態は今のところありませんが、十分対応できる体制ではありますが、この感染者数30人以上がまだ1週間も続けば、いずれ富山県の医療逼迫は必須であります。そのことを思うと、早くこの体制からの脱却を、感染の状態を早く鎮めることが肝心です。基本的には、今知事がおっしゃられたように、人との接触によって起こる病気ですので、人との接触をなるべく減らすということをさらに徹底していただきたい。会食の折にも会話を少なく、外食の場合は4人以内、しかも常に交流のある方々とだけ、めったに会わない県外の人との会食は極力お避けいただきたいと、このように思っております。
このままいきますと、もうすぐステージ3への移行に入ると思われます。ますます生活するについて、経済活動するについて、不自由な状態になりますので、これはぜひとも避けたいということでございます。どうかよろしく御協力のほどお願いいたします。
ただ、いつまで我慢をすればいいのかという思いが県民の皆さんにはおありになると思いますが、今、医療従事者のワクチン接種が約半分ぐらいは終わりつつあります。高齢者も何とか7月いっぱいまでに終われれば、状況は変わります。その後、一般の方々のワクチンが秋ぐらいまでに終われば、コロナとの戦いはひとまず落ち着くだろうと思われます。何とかそこまで皆さんに今まで以上の自粛をお願いしたいということでございます。どうか御協力のほどお願いいたします。
<記者>
まずは知事に伺います。現時点で政府に対してですね、まん延防止等重点措置の適用を要請されるお考えはあるのかどうかと、その理由をまず伺いたいと思います。
<知事>
先ほども、国の指標における国のステージ3への基準の説明を申し上げましたが、あれを見ますとですね、まだそこには至っていないということでございます。ですから、現状ではまだ富山県としてできることをやっていく、そのように考えております。
<記者>
現状では、つまりこの5つのうちのまだ3つ超えているだけですので、適用を要請する状況というか段階ではないよという、そういうことでよろしいですか。
<知事>
そうですね、そのとおりですね。
<記者>
もう一つ知事になんですが、今後その要請を検討されるとしますと、今の言葉でいうと残りのこの2つもこの基準を超えてしまうような状態になったときには、1つ判断の目安だということなのでしょうか。
<知事>
それはデータに基づいていろんなことを考えておりますので、その段階で総合的に判断だと思います。ただ御存じのように、最近、国のまん延防止等重点措置の適用もですね、少しハードルが高くなっているような気がいたします。このあたりも勘案して、データを見ながら総合的に判断をしたいと思います。
<記者>
そうしますと、来週以降の感染の推移、こういった警報の出た後の推移はまたこう、見極めていくということでしょうか。
<知事>
おっしゃるとおりですね。
とにかく、先ほど馬瀬会長もおっしゃったように、何とかここで県民の皆さん、事業者の皆さんと力を合わせて踏みとどまって、言わば時間をつくってその間にワクチン接種を少しでも進めていく、これしかないと考えております。
<記者>
同じことを馬瀬会長にも伺いたいと思うのですが、馬瀬会長は、このまん延防止重点措置の要請については、どんなお考えというかスタンスでしょうか。
<県医師会長(馬瀬会長)>
ステージ3に入る条件として、重症病床の使用率、これがやっぱり決め手になるかと思います。これが逼迫した状態になるようであれば、医療界としては厳しい状況になると。大阪が、これが80%を超えていると言っているときに、一般の人たちはまだ20%あるじゃないかというふうにお考えでしょうが、我々からすると、80%というのは限界を既に超えていると。ベッドはあるけど診るスタッフがいないというのが現状です。
ですから、80%というのはもう危機的状況だと。一般診療の病棟を空けて対応しなければいけないと。一般診療ができないというのは、がんの手術ですとかほかの病気の重症者を診ることができないということになりかねません。これは大変な話で、この重症病床80%などというのはとんでもないことで、ステージ3に入ると20%以上。これでもですね、もう30%になったらまず重症者を診ておいでの病院等はもう大変な思いをされるということでございますので、ステージ3というのは決して行きたくないステージだというふうにお考えいただければいいと。
医療現場にいますと、命の選別をしなきゃいけないということが最もつらい仕事になります。今20%以下であれば、医療者が重症者の人全て全力で立ち向かえる。救える命は救えるということでございますので、これならば、まだ行けるというふうに思いますが、ステージ3を超えるとですね、一般病棟の中でも混乱が生じるということがあるので、そういうことだというご理解をいただければありがたいなというふうに思っています。
<記者>
としますと、この国の指標で言うところの20%以上というのは、富山県は超えていませんけれど、それが超えてくると、もう現場的にはかなり苦しいので、それは要請をされるべきだというお考えですね、そういうタイミングになれば。
<県医師会長(馬瀬会長)>
はい。あとは、現場の病院で診ておいでの状況を聞き取りしなきゃいけないだろうと。スタッフが足りているかどうか。レスピレーター(人工呼吸器)が足りているかどうか。こういったことも勘案しなきゃいけないし、一般診療が齟齬を来していないかということも聞き取りをしなきゃいけないと思います。そういう総合的な判断をした上で、また有識者の間で情報を交換して進言したいというふうに思っております。
<記者>
まず、新田知事にお伺いします。
今回、飲食店への営業時間の短縮や、昼夜を問わずの外出自粛の要請、これを見送った理由について教えていただけますでしょうか。
<知事>
先ほど感染のきっかけの分析のデータもお示ししましたが、前回もですね、飲食店由来の感染の広がりは大分減ってきたというふうに申し上げました。今回さらに3.6%、昼夜合わせてということです。1つは、県民の皆様が外食を控えておられるということ、それともう一つは、やはり各お店の感染防止の対策がかなり徹底をしていただいているということ。これは本当に事業者の皆さんに感謝をするところでございますが、そんな事業者の頑張り、それから県民の我慢、こんなことで飲食店由来が減っていると思います。ですから、現時点では時短の要請などのお願いは必要ないというふうに判断をいたしました。
そして、昼夜の外出の自粛ということ、それはもう本当にまさに次のレベルになるとお願いすることですので、現状ではそこまでは申し上げない。ただ、先ほど申し上げたように、今回の特別警報では、御家族あるいはいつものお仲間との外出・交流、これ以外はぜひ避けていただきたいというお願いはしております。
<記者>
今回の感染拡大特別警報というものを新たに設けたわけですけれども、ロードマップにないものを新たに設けたと。その理由について、ステージ3の手前でとどめるということは理由の一つだと思うのですけれども、もう一度新たに設けた理由というのもちょっと説明をいただけますか。
<知事>
今おっしゃったとおり、ステージ2にさせていただきましたが、4月23日から、十分なメッセージが届いてないようで、感染の拡大が止まらないで今の現状があります。何とかここで改めてステージ3の直前でとどめたいという意味から、新たなお願いを2つさせていただくことをこの特別警報を発出することで県民の皆様へのメッセージを出すということです。
<記者>
ステージ2の手前でも感染拡大警報、富山アラートというものを出していて、それからこう、ステージ3の手前で特別警報というのは、道筋としては分かるんですけど、ちょっとマンネリというか、なかなか県民の方々にとってはこれまでとの違いが分かりづらいんじゃないかと思うんですけれども、その内容ですとか発信ですとか、その点についてはどうお考えでしょうか。
<知事>
マンネリと言われましたが、それが一番恐れていることですし、全国的にも見られる傾向だと思います。ぜひこれは報道の皆さんにも改めてこの特別警報の意味合いをお酌み取りいただきまして、報道でも御協力をいただきたいというふうに皆さんにはお願いをいたします。
<記者>
県として例えば新たな発信の形を加えるですとか、そういった何か具体的な方策・方法については何か考えはありますか。
<知事>
これまでもSNSの活用などをやってきましたが、改めていわゆる広報予算を使っての広報もさらに強化をしていきたいと考えております。あわせて、SNSの活用もより徹底をしてまいりたいと思います。プラス、報道の皆さんへの御協力をお願いをしたいと思います。
ただ、一月前、4月23日、ステージ2にしたときと違うのは、今ワクチンの接種が本格的にいよいよ富山県でも始まりつつあるということでございます。これが明るい灯だと思っています。連日、市町村の皆様とも現況の情報共有をさせていただいておりますが、市町村でも本当にこの1週間、10日でとてもオペレーションがよくなりつつあるというふうなことを市町村の御担当の皆さんも大変実感をしておられるということを聞いて、これは心強いことだと思っております。これから習熟がどんどん進んでいきますので、さらに円滑に進むようになると思います。市町村の皆さんが一生懸命頑張っていただく、さらにそこに県としても寄り添っていくことも今いろいろと検討しているところでございます。
また、ここに馬瀬会長おられますが、医師会の皆さん、それぞれのクリニックでもワクチンの接種に非常に御協力いただいておりますし、今後それに御参加いただくところもぜひ増えていくことも期待をしております。
また、これまで受入れをお願いしていなかった公的病院も患者受入れの輪が広まってきています。さらに、ある程度の規模の民間の病院でもやはり協力をしたいというふうなお申出もいただいており、これも大変ありがたいことだと考えております。そして、さらに富山大学病院からは、もう土日も挙げて富山大学病院の医師もやりますというようなお申出もいただいているところでございます。などなど、着実にこのワクチン接種、また患者受入れの輪が広がっておりまして、どうか県民の皆様には、ステージ2になったときとは大分違うと、いい兆しがどんどん見えてきているんだということを御理解いただいて、今回より厳しいお願いをしている、新しいお願いをしているわけでございますが、そんないい兆しもいろいろと見えてきているんだということもぜひ念頭に置いていただいて、自粛をいただくことをぜひお願いしたいということでございます。
<記者>
先ほど馬瀬会長のおっしゃった医療現場の実態の調査ですか、それは県として何か行うという考えは今のところありますか。
<知事>
それはもう日々ですね、うちの※健康対策室で患者の受入れをお願いしております病院とは、これはもうデイリーで連絡を取り合っておりまして、状況は把握しております。その上で、患者さん受入れの割り振り、また退院など、それから今市内のホテルにお願いしている療養施設の活用、このようなものを割り振っているので、それは大丈夫です。
<記者>
最後に、聖火リレーまでもう2週間を切りまして、その状況でこういった特別警報が出されたと。現状を見て、聖火リレーの実施について、変更ですとか、検討ですとか、何か考えはありますでしょうか。
<知事>
お隣の石川県がまん延防止等重点措置が適用されているわけで、公道での聖火リレーを全て取りやめをされました。それももちろん承知しておりますが、ぎりぎりまで準備は進めていきたいと考えています。もちろん予定どおり実施をする場合に備えての対策も十分に練っていくことでございます。ただ、これもあくまで今後の感染者の状況次第であります。
<記者>
そのぎりぎりまでというのは、具体的にいつ頃とお考えでしょうか。
<知事>
富山県は6月の2日、3日ですから、その1週間前の26日がもう本当にぎりぎりのリミットだと考えています。
<記者>
例えば26日までに(まん延防止等)重点措置が適用されるような状況になってしまえば、公道での実施中止もあり得るということなんでしょうか。
<知事>
そうですね、フルのやり方からいろいろな段階的なこれまで実施された地域のやり方があります。そのうちのもしフルにできないとしたら、どのやり方が一番現状の富山県にとって適切なのかということを判断するのが、その26日ということになると思います。
ただ、これはあくまで組織委員会と最終的には詰めになります。
<記者>
知事にちょっと確認で、今ほど聖火リレーの話があったと思うのですが、五輪の組織委員会が今日、これまで富山県が保留としてきた聖火リレーを予定どおり公道で行うという発表をしました。知事、今ほど御説明されたと思うのですけれども、いわゆる今日、その五輪の組織委員会が公道で行うという発表をされたのですが、これはいわゆる県としての決定、そういうような判断に基づいてということではなくて、26日がリミットというのが県としての予定どおり開催するかのいわゆる見解というか、そういうことでよろしいのでしょうか。ちょっと確認をさせてください。
<知事>
組織委員会の決定につきましては、実は今初めてお聞きをしましたが。
これはすぐ調整が必要なことだというふうに思います。
<記者>
馬瀬会長に県内の感染状況についてお伺いさせていただきたいと思います。
大きく分けて2点ですけれども、3月末から第4波と言われる感染状況ですね、長い期間続いておりまして、件数的にもゴールデンウイーク明けの急増ということで、ここ数日間は30人超えも続いておりますが、この感染拡大、急増がここまで長く高い推移で来ている理由としてはどのようなことが考えられるか、どのようなことが理由だと考えておられるかと、この波が、今回特別警報発令されましたけれども、収まると考えられるとしたら、その収まる見通しというのはどのようにお考えでしょうか。
<県医師会長(馬瀬会長)>
まず第4波がなぜ来たかと。これは原因がはっきりしていまして、富山県にこの連休中に東京から来られた方が、全国の都道府県の中で富山県4番目、大阪から富山県を訪れられた人数が富山県7番目という、驚くべき数字が出ていて、富山県にそんなに人が来るんだなと、まさかと思いましたが、もうその結果が2週間たった今現れてきていると思わざるを得ません。東京・大阪から多くの人がみえれば、そのうちの何人かはコロナウイルスを持って富山県においでになったと考えるのが妥当でないかと。そうすれば、置き土産を置いていかれたというふうに考えざるを得ませんので、これはむべなるかなと。こんなことはある程度は想像していましたが、これほど富山県が魅力のある県だと、ある意味うれしい面もありますが、こういう状況ですとやっぱりおっかない結果をもたらすと。人が動けば当然ウイルスも動くということの表れだと思います。
したがって、ここで警告を発しなければ、ステージ3に行けばもっと苦しい生活が待っているということを御理解いただきたいと。ただ、今までと違うのは、知事もおっしゃったように、ワクチンがこのウイルスにも効くと。特に変異型の501も484もどちらもこのワクチンで効くということがデータ的に出ていますので、これを打てば一旦は収束するはずだと、少なくともと。それを期待して、もうちょっと、もう1か月、もう3か月、4か月、みんなで頑張っていけば、少しはもとの生活に戻れるだろうというふうな期待があります。
もちろんインド株というとんでもない株がいるらしいのですが、この正体はまだはっきり分かりません。したがって、それに効くワクチンなのかどうかも分かりませんが、取りあえず今はやっている変異型ウイルスについては、今回のワクチン、モデルナのワクチンにしても、それからアストラゼネカのワクチンにしても効くということが分かっておりますので、そういう点では非常にあと数か月頑張れば乗り越せるぞと、この1年以上戦ってきた中で、もう数か月頑張って、もうちょっと自粛生活を続けていただきたいというお願いでございます。
<記者>
もう1点、感染状況についてお尋ねさせてください。
今回の第4波で、特に4月ですけれども、クラスターがかなり、10件程度、5月に入っても8件程度、かなりこれまでの波に比べても恐らく数がかなり多いと思います。例えば施設とかですと感染防止対策をかなり徹底されているとは思うのですが、このようにクラスターが以前に比べて多発している理由とか、要因とか、背景ですとか、クラスターを抑えるための対策というのは何かあるのでしょうか。
<県医師会長(馬瀬会長)>
言われている対策については各施設で一生懸命おやりになっていると思います。ですが、どうしてもそこに抜けが出てしまうと。ただ、医療機関で起きていないんですよね、クラスターが。ということは、やっぱり医師や看護師のたくさんいるところでの感染予防対策と施設での予防対策では、やっぱり少し抜けが生じやすいのかなと。例えばマスクをするとかアルコールの消毒は一生懸命おやりになって、どこを見ましても皆さんおやりになっているのですが、換気という面ではやっぱり少し、1時間に1回は部屋の中の空気を換えましょうとかいうことについてはやっぱりまだ不十分なのかなと。
外来者の感染対策についてはかなり一生懸命やっておいでで、今までは出なかったのですが、やっぱり外から持ち込まれたウイルスの数といいますか、頻度といいますか、そういうものが増えてくれば、どうしても隙間から入り込むということがあると思われます。特に5月の連休明け2週間でこんな状態になったということは、それ以外ちょっと考えにくいので、今まで私もちょっとほっとしていたのですが、仕方ございません。相手はウイルスです。誰が悪いわけでもありません。みんな一生懸命それなりにやっているのですが、どうしても漏れが生じるということはあるのでしょう。悪いのはコロナウイルスです。
<記者>
もう1点、ワクチンのことについてなんですけれども、ワクチン、7月末までに高齢者の接種完了するようにと国のほうも言っておりまして、各市町村も一生懸命スケジュール組み直すなどされておられますが、例えば県医師会として、ほかの医療機関とも併せまして、そういう市町村のサポートに入られたりですとか、終えるために医師会、医療関係者の方々が何か追加でそういうサポートをされるようなことって、今現実に検討されているのでしょうか。
<県医師会長(馬瀬会長)>
それ、誤解です。十分サポートしています、今も。それは医師会等が接種会場に会員が出かけていって、それで接種しております。大きな病院は自院でやっておいでですが、医師会は医師会の健康管理センターとか、それから急患センター等で接種しております。そこには医師会の開業医が交代で出かけていて打っております。ですから、医師会が今回のコロナワクチンの接種について傍観者でいるわけはありません。それから、もう高齢者に関しては各クリニックで今も会員が打ち続けております。
ただ、これだけのプロジェクトですので、各医院によって濃淡があります。予約がなかなか取れないとか、いろんな御意見があるのですが、やはりそれはぞれぞれのクリニックのスタッフの数ですとか電話の回線の数ですとか、そういったものによってなかなか電話応対ができないので、いろんな御不便をおかけしております。しかし、それもいずれ皆さん慣れてこられるので、解消すると思います。
できれば7月いっぱい、総理がおっしゃるように7月いっぱいに終えたいのですが、知事にもお願いしているのですが、県が主導となる大規模な接種会場を設置することも視野に入れてお願いしたいと。これ、ワクチンの業務は市町村長が主体でございますので、県がそれを押しのけてやってもらうということにはちょっといろいろ大変でございますが、それについても大学病院、それから公的病院、それから医師会、医師が足らないということはないように、しっかりスクラム組んで立ち向かいたいというふうに思っております。
土日の接種会場を開ければありがたいというふうに知事にも有識者会議の中でお願いが出ております。土日であれば大学の先生たちも手が空く人がおいでになるようでございますので、いろいろあの手この手使いながら、一生懸命やってまいりたいと。できれば7月いっぱいに高齢者を終わりたいと。そうすれば、一般の人たちの接種がその後始まりますので、もっと状況はよくなるというふうに思っております。
<記者>
変異ウイルスの状況ですけれども、現状60%ほどということですが、60代より若い世代、比較的若い世代で重症化とか亡くなる方も、事例も出てきているようですけれども、この変異ウイルスの影響というのは、感染力の強さ、そして重症化の影響というのはどういうふうに見ていらっしゃいますでしょうか。
<知事>
富山県衛生研究所の分析では、リアルタイムでないのがちょっと残念なところなのですが、本県の中では、60(%)から70(%)というところが今本県での変異株、いずれもN501Yであります。これは明らかに感染力が強いということは分かって、この状況、このデータから見ると言えると思います。先ほどクラスターの質問もありましたが、今までなら感染しなかったような例えばバーベキューでうつったとか、そんな事例もやっぱりこの変異株になってからだと思います。ですから、感染力は強いということははっきりしていると思います。
重症化との関係は、これは富山県の事例でははっきりとはまだ言える状況ではないと思います。残念ながら、先ほどお一方、50代で亡くなられたという例が出ました。これをもってこの変異株のせいかどうかというのは言えないと思います。
<記者>
馬瀬会長にお伺いします。
先ほどの大規模接種のことですけれども、馬瀬会長としては、例えばどこの地域で、どれぐらいの規模でやったほうがいいということをお考えでしょうか。
<県医師会長(馬瀬会長)>
それについては、やはり今手挙げでやっておいでの開業医の先生とか公的病院の接種状況を把握した上で設定しないといけないので、このデータについては厚生部がお持ちなので、厚生部に早急にどれくらいの規模でどれくらいの体制でどこで打つと適当なのかということを早急に組んでくださいというふうにお願いしています。
その上で、必要な医師数、看護師数その他を当然割り出せるわけで、そうすれば、それに合わせて医師会も看護協会にもお願いせないかんのですが、その体制を組むというふうにしたいと思っております。
【資料1】富山県感染症拡大特別警報の発出について(PDF:337KB)
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