更新日:2021年6月7日

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定例記者会見[令和3年6月7日(月曜日)]

  • 日時 令和3年6月7日(月曜日)午後1時30分~午後2時20分
  • 場所 県庁4階大会議室

1 知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
  1. 令和3年度6月補正予算(案)について
  2. ワクチン接種県特設会場の設置について
  3. 富山県赤坂会館の営業終了について

令和3年6月7日(月曜日)定例記者会見【発表項目】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

【手話付動画はこちら】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2 質疑応答

内容 動画
  1. 6月補正の目玉事業、編成ポイント等について
  2. ワクチン接種県特設会場の選定経緯等について
  3. 赤坂会館の赤字額、処理方法について
  4. 障害者支援施設通所者の陽性判明後の自宅療養について
  5. 高齢者接種回数が全国最下位を脱したことについて
  6. こども病院の整備方向性について
  7. 県特設会場でのワクチン接種に参加する市町村の見込みについて
令和3年6月7日(月曜日)定例記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3 記者会見録

1 知事からの説明事項

会見写真1

(1)令和3年度6月補正予算(案)について

 今日の私からの発表項目は3点ございます。

 まず最初に、6月補正予算案について御説明申し上げます。

 本県では、通常6月の補正予算は、例年編成するということではございませんが、今年は現下の状況に鑑み、新型コロナへの対応など早急に実施すべきことがあることから、今般それらに必要な経費を、昨年度も行いましたが、引き続き補正予算に計上することとしました。

 一般会計の補正規模は76億1,156万円となっております。今回の補正予算の特徴としては、新型コロナの感染拡大やワクチンの接種状況、また県議会はじめ各方面からいただいた御要望などを踏まえ、国のコロナ対策本部会議で示された経済支援策への対応も含めた4つの柱で編成をいたしました。

 まず、医療提供体制と感染拡大防止策の強化。2点目が県民生活の支援。3点目が事業継続・雇用維持の支援。4点目は経済活性化に向けた取組みへの支援。この4本柱に沿って計上をいたします。

 この補正予算案については、6月14日に開会します6月定例県議会に提案させていただき、御審議をいただきたいと考えております。

 以下、主なものについて説明をいたします。次のスライドですね。

 まず、医療提供体制と感染拡大防止策の強化についてです。

 新型コロナウイルス感染症患者などを受け入れるために必要となる医療機関の設備整備支援について、6億8,331万円を計上します。

 ワクチン接種については、高齢者向け接種のできるだけ早期の終了に向け、現在各市町村におかれては地域の医療機関との連携の下、最大限御努力をいただいておりますが、そうした中、さらなる接種回数の増加を図るために、一定の要件を満たした場合の医療機関への支援として、11億7,000万円を計上します。

 次の資料です。

 新型コロナウイルス対策応援基金については、寄附申込みの増加に対応しまして積み増すもので、3,839万円を計上します。なお、この中には、先般県議会で決定された県議会議員の皆様の6月分の期末手当減額分により生じた一般財源相当額も含んでいることを申し添えます。

 これを含めて、御寄附や御協力いただいた皆様からのお気持ちが医療機関や医療従事者の方々にしっかり届くように、適切に活用してまいります。

 次に、これまで障害者支援施設における大規模クラスター発生の際には、新型コロナウイルスに感染した入所者がやむを得ず施設内で療養せざるを得ないケースがありました。そうした事態に対し、療養とサービスの継続に必要となる経費を支援することとし、介護施設分を含め3,750万円を計上します。

 次に、県民生活の支援についてです。

 まず、新型コロナにより収入が減少した世帯への生活福祉資金の特例貸付について、この貸付期間が6月末から8月末までに延長されることになりましたので、必要な貸付原資として4億円を計上いたします。

 また、この特例貸付の再貸付を終了した世帯などのうち一定の要件を満たす生活困窮世帯を対象に、新たに支援金を3か月支給することとし、これに1,620万円を計上いたします。

 次のスライドです。

 女性・ひとり親への支援です。コロナ禍の中、孤独・孤立の状態にあり、不安を抱える女性に対し、NPO法人などの民間団体と連携し、カウンセラーによる専門相談、また生理用品・衛生用品の配布等を実施するため、1,000万円を計上いたします。

 生活実態が依然として厳しいひとり親家庭の資金需要が高まっていることから、母子父子寡婦福祉資金貸付金の貸付原資を増額することとし、4,200万円を計上いたします。

 次のスライドです。

 事業継続・雇用維持の支援についてです。

 まず、市町村からも多くの要望がありました公共交通事業者等への支援について、運行の維持や感染防止対策等に取り組む事業者を支援するため、2億4,000万円を計上いたします。また、利用が減少している貸切バスの利用促進について、対象事業を学校行事や地域・法人での利用に拡充することとしまして、2,400万円を計上します。

 さらに、タクシー協会による県ワクチン接種特設会場への送迎支援に対して支援をするほか、公共交通機関の利用が困難な夜間帯の営業を維持していただくタクシー事業者を支援するため、4,000万円を計上します。

 次に、観光・宿泊事業者への支援については、国の制度と連携し、宿泊事業者による感染防止対策の強化や新たな需要を取り込むための前向きな投資を支援します。そして、富山県ホテル・旅館生活衛生同業組合、業界団体でありますが、この組合が実施される感染防止対策の認証制度を支援することとします。それらに伴う経費として、7億1,900万円を計上します。

 さらに、観光客の減少により遊休となってしまっている観光施設のスペースや人材を活用した地域・観光情報の発信を支援するため、1億2,000万円を計上します。

 雇用の維持につきましては、国の制度とも連携し、企業間の在籍型出向を支援することで人材融通の活性化を図っていくため、4,880万円を計上いたします。

 また、農業分野において、災害や感染症拡大による経営リスクに備えるため、富山県農業共済組合が行っております収入保険の加入を推進してもらおうということで支援をいたします。1,450万円を計上いたします。

 次に、経済活性化に向けた取組みの支援について御説明申し上げます。

 既に実施しております「富山県中小企業リバイバル補助金」についてですが、3月に募集を開始しました1次募集では、採択予定件数を大きく上回る申請をいただきました。大変御好評をいただいていると理解しています。そのため、3次募集分につきまして5億円を計上したいと考えます。今までは1次、2次で予定しておりましたが、さらに3次募集として5億円を計上します。そして、対象もですね、これまでは企業そしてNPO法人、医療法人としておりましたが、中小企業等経営強化法に基づく組合も補助対象に広げることとしました。

 この「組合」も支援対象とすることについては、スピーディーな支援とするために、この3次だけではなくて今月11日金曜日から第2弾の募集をいたしますが、そこから補助対象に追加することとしたいと考えます。

 さらに、市町村や商工団体などから意欲のある小規模事業者を後押しするような制度の要望もありました。今回、新たにこれに呼応しまして、対象を小規模企業者に限定し、補助額を10万円以上30万円以下とする「富山県小規模企業者緊急支援補助金」、我々通称「ミニリバイバル補助金」とも言っておりますが、これを創設することとしました。ここに5億円を計上いたします。

 また、国の事業再構築補助金制度と連携をし、本県において新分野展開や業態転換などの意欲的な取組みを図る中小企業を支援するための経費として、2億8,500万円を計上いたします。

 さらに、県内企業の非対面・遠隔での販路開拓を促進するため、オンラインによる海外見本市への参加、あるいは(越境)ECへの参入を支援する経費として1,050万円を計上いたします。

 次のスライドです。

 農林水産業の振興について御説明します。新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、県産農林水産物の販売の促進、販路の多様化への取組みが大切です。そのため、県産農林水産物の生産・販売事業者が行うインターネット販売や商品開発、感染防止対策などの取組みを支援するために1億1,000万円を計上いたします。

 また、農業分野における人手の確保と、受託作業が減少している福祉施設の障害者等の就労機会の確保を図るため、農福連携の導入を促進する経費として1,000万円を計上しております。

 次の資料です。

 観光の振興についてです。新型コロナにより県外への修学旅行や遠足、社会見学などの教育旅行が難しい状況となっていることから、県内の学校、これは小・中・高校・特別支援学校を指しますが、県内で充実した教育旅行を実施できるよう、旅行費用を支援することとして、5億3,400万円を計上いたします。

 また、長期間にわたり旅行需要が落ち込んでいることから、7月以降も引き続き県民の皆さんの県内観光・宿泊を促進するため、18億400万円を計上いたします。

 一方、先般5月31日に富山湾岸サイクリングコースがナショナルサイクルルートに指定をされました。これを受けまして、今後のさらなる利用促進に向けた取組みの経費として、800万円を計上いたします。

 補正予算につきまして、説明は以上です。

 予算の成立後、速やかな執行に努め、事業効果が一日も早く表れてくるように努力をしてまいります。

(2)ワクチン接種県特設会場の設置について

 次に、発表項目の2件目、ワクチン接種について、県特設会場の設置について説明を申し上げます。

 国が目標に掲げられました7月末までの高齢者接種の完了に向けて、現在市町村や医療関係者の皆様に大変な御努力をいただいております。県としてもこの動きを側面支援するため、ワクチン接種特設会場を設置することは、既に御報告、御発表したとおりでございます。

 接種の対象者につきましては、特設会場の利用を希望される市町村、今、市町村の意向を最終的に確認しているところですが、この市町村においてワクチン未接種である県民の方として、当面は65歳以上の高齢者を優先したいと考えております。

 県の特設会場ではモデルナ製のワクチンを使用します。実施期間については、6月の中旬から9月末までの土曜・日曜を予定しております。

 次の資料です。

 実施規模につきましては、当面1会場当たり1日約500人への接種、2会場で1日1,000人への接種を目指します。このペースでいきますと、全体で約2万8,000回の接種が可能だと考えています。

 次に、実施場所ですが、県内東部・西部の2か所で実施します。県東部会場は富山市内の富山空港ターミナルビルとします。6月19日土曜日、20日日曜日に県で設定をしました対象者に対して試行的に接種を行います。そして、26日土曜日以降、本格的な接種を開始いたします。

 西部の会場としましては、高岡市内のホテルニューオータニ高岡さんとします。こちらでは、やはり26日の土曜日に試行的な接種を行い、翌日27日以降本格的に接種を開始いたします。

 次のスライドです。

 予約の受付につきましては、特設会場の利用を希望される市町村において、各市町村の予約システムを活用いたします。そうやって受付をして、19日土曜日以降、予約受付を開始予定としております。なお、詳細は今最後の詰めを行っておるところですので、調整中であり、今後内容が固まり次第、また御案内をさせていただきます。

 予約開始日までの間のお問合せ先として、臨時でコールセンターを明日6月8日から開設いたします。県としましては、ワクチン接種を希望される県民の皆様に一日も早く接種を受けていただけるよう、市町村また医療機関等とワンチームとなって取り組んでまいります。

 発表項目2件目は以上でございます。

(3)富山県赤坂会館の営業終了について

 次に、3点目でございます。

 これは、富山県赤坂会館の営業終了についてということであります。

 富山県赤坂会館は、昭和48年4月に県職員など本県関係者の宿泊施設として開館した県の施設です。これまで耐震補強や機能の充実も行いながら、宿泊部門は東京都内における割安な宿泊施設として、また宴会部門は富山の旬の食材を使った料理を提供し、富山の食の魅力をPRする場などとしての役割も担ってまいりました。

 次の資料です。

 一方で、施設のあり方について、これまでの平成20年頃からの行政改革や包括外部監査において、県有施設として保有する必然性が乏しいといった御指摘もいただいてきたところでございます。この御指摘を踏まえ、さらに、私自身の民間経営での経営や視点も踏まえましてですね、幅広く検討してきたところです。

 会館の収支状況は、平成26年度から29年度までの4年間は訪日外国人、いわゆるインバウンドの増加によりまして一時黒字化をすることができました。しかし、コロナ禍で赤字がまた大幅に拡大するなど大変厳しい状況が足元では続いております。これが近い将来に大幅に改善する見込みはちょっと見通せないということであります。一方で、周辺一帯で再開発の計画があります。再開発準備組合が令和5年度の都市計画の決定を目指して調整が進められているところです。

 こうした状況の中で、依然として厳しい状況が続いておりますことから、営業を継続することは困難と判断し、今年の9月30日をもって営業を終了することといたします。約半世紀の長きにわたり、県関係者の皆さんの交流や情報交換の場として多くの皆様に御愛顧をいただきましたこと、この場を借りまして、心からお礼を申し上げます。

 なお、営業終了後もですね、当面、都市計画決定の二、三年後と想定されています建物の明渡しまでの間は、県が建物と敷地を管理してまいることになります。

 冒頭、私からの発表は以上でございます。

2 質疑応答

会見写真2

<記者>

 まず補正予算ですが、かなり幅広く(事業が)並んでいますが、特にこれというか、目玉的なものを挙げるとすると、どれになりますでしょうか。

<知事>

 県民の税金でやっていることですので、全てが目玉でございます。先ほど申し上げました4つの柱、医療提供体制と感染拡大防止策の強化、県民生活の支援、事業継続・雇用維持への支援、そして経済活性化に向けた取組みへの支援、この4本の柱に基づいてやってまいります。

 この4つの柱を御覧になっても分かるように、もちろん足元のコロナ対策、そして菅総理は二正面作戦とおっしゃっていますが、感染拡大防止とワクチン接種の迅速な完了、これがまず2つですね。それとやっぱりアフターコロナ、またビヨンドコロナを見据えて経済をこれ以上悪くならないようにする。そして、さらに反転攻勢ができるような道筋もつける。こういったことになろうかと思います。

<記者>

 コロナ対策はアクセルとブレーキとよく言われると思うのですが、いわゆる感染を防ぐためのブレーキみたいなものと、そうすると本当に経済が死んでしまうので、アクセルも踏み続けなければいけないというところがあると思うのですが、今回アクセル系の事業もたくさんあり、知事は今アクセルとブレーキのバランス、どんな時期だとお考えでしょうか。

<知事>

 どちらも両立していかなければならないと、いつも申し上げることですが、感染の防止と社会経済活動を極力回していく、これはやはり両立をさせる努力を、もちろん大変難しいかじ取りになるわけですけれども、それは今も今後も変わらないと思います。

 今回あえて申し上げますと、経済活性化に向けた取組みということ、言わばアクセルになりますでしょうか。幸い、中小企業リバイバル補助金が、先ほども申し上げたように想定以上の応募があった、ニーズがあったということでございます。それを第3次追加するということと、もう一つは、いろんな団体からも御要望があったのですが、もう少しハードルを下げられないかという御意見がありました。これにもやはりしっかりと対応しようということで、いわゆるミニリバイバル、これも今回創設したことがアクセルの一つの中身ではないかと考えています。

<記者>

 ワクチン接種の会場ですけれども、空港ターミナルビルとニューオータニ高岡に決まった経緯を教えていただけますか。

<知事>

 15市町村の中で、前から県東部1か所、県西部1か所と申し上げました。そのように考えてきた中で適地を模索してきたわけでありますが、やはり接種対象者が多い東部では富山市、西部では高岡市がやはりリーズナブルな選択ではないかと思い、その2市で探してきたところです。

 一方で、高岡市と富山市が既に使っておられる会場はもちろん使うわけにはいきませんので、それ以外ということで探してきたところです。そして、やはり一定程度の広さも必要です。これはどちらも約600平米程度になりますでしょうか、そのような広さのという条件。それから、やはり比較的利便性がいいところということ、そんなことからこの2会場を選び、交渉をしてきたところでございます。

<記者>

 この2会場ですけども、それぞれの通常の業務といいますか、そういったものには支障が出ないのでしょうか。

<知事>

 富山東部会場である空港ターミナルビルは、国際線のターミナルで調整をしているところでございます。御存じのように今、残念なことですが、国際線の運休が続いていますので、いつかは再開していただきたいともちろん思うのですが、当面は使えるということ。西部会場のホテルニューオータニ高岡さんは、今のところお受けいただいているということです。

<記者>

 この両会場に対して支援金というか協力金というか、そういうものは発生するのでしょうか。場所を借りる料金みたいなものは発生するのですか。

<知事>

 ホテルニューオータニ高岡さんは、もちろん民間の施設でありますから、相応のスペースを借りる費用は発生します。

<記者>

 県として借り上げるというか、一定期間その場所をという形になるということでしょうか。

<知事>

 そうです。でも、全館というわけではありませんので、一番大きなお部屋をということで今調整中です。

<記者>

 分かりました。

 赤坂会館ですけども、大変厳しい運営状況で赤字が大幅に拡大とあったのですが、現時点で具体的な額というのはどれぐらいとかっていうのは出ているのでしょうか。

<知事>

 令和2(年度)になりますと約5,600万円の赤字です。

<記者>

 その赤字分はどのように処理されるのですか。決算処理しますよね。

<知事>

 営業を終了しますともう(宿泊等での)収入の道がなくなります。(赤字分は)県費での補塡になろうかと思います。

【※(一財)富山会館に県施設運営管理を委託し、各年度精算しているため、令和2年度の赤字も昨年度中に補填済み】

<記者>

 ワクチン接種の特設会場についてですけれども、新田知事あるいは県の見方として、7月末までに各市町村で65歳以上の高齢者の方々への接種は今のところ終えられる見通しというのは変わりなかったでしょうか。

<知事>

 そうですね。各市町村一生懸命それに向けてスケジュールを前倒しして御努力をいただいています。

<記者>

 となると、この特設会場、8月の頭から9月末まで、その期間での運用というのは、65歳未満の未接種の県民の方も対象になり得るということでしょうか。

<知事>

 もちろん、ある時期からは65歳未満の方も対象になると考えます。

<記者>

 ある時期というのは、先ほどおっしゃった見通しからいうと8月の頭からになる。

<知事>

 これはですね、15市町村やっぱり進み方は、最終的には7月末でお尻は合うと思いますが、その進捗具合はそれぞれだと思いますので、あくまで特設会場の利用を御希望される15市町村の予約システムにのっとってやりますので、その65歳未満がいつ始まるかは、その市町村の進捗具合によると思います。それに対応していきたいと思います。

<記者>

 例えばどこかの市町村1つで65歳以上の高齢者の接種が終わったからといって、先走ってというか、そこだけ先に65歳未満を開始することはないということですか。

<知事>

 いえいえ。あると思いますよ。

<記者>

 この会場でもそういった場合はあり得る。

<知事>

 はい。

<記者>

 その65歳未満の予約ですけれども、クーポンの配送などはまだだと思うのですけれども、今のところ、県のスケジュールはどうでしょうか。どの程度固まっているのかを伺いたいのですけれども。

<知事>

 あくまで15市町村が接種を行われますので、接種券の配布も市町村の判断であります。ただ、先般、ワンチーム(とやま)連携推進本部会議も御取材いただいたかと思いますが、その中で、統一することも一つの手ではないかという御意見も出ました。ただ、やっぱり市町村の規模やあるいは進捗状況などもいろいろあるので、今それぞれの市町村に個別に御意向を伺っており、そういう段階です。

<記者>

 現時点では65歳以上の高齢者の接種のように一括してクーポンを配送するとか、そういったことはまだ県としては決定していないということなのですか。検討を進めているという段階ですか。

<知事>

 いや、これは私どもが検討するというより、市町村の状況を詳しく伺っているところです。

<記者>

 分かりました。

 この特設会場ですけれども、それぞれの会場で実際に従事される医療従事者の方々の人数というのは大体何人ぐらいになるのでしょうか。

<知事>

 今のところ4つのレーンを考えておりまして、ドクターがおられて、看護師さんがおられて、それから事務作業の方がおられます。それらのチームで行いますので、いずれの会場も数十名の規模で人員を配置いたします。

<記者>

 4レーン合計で数十名ということになりますか。

<知事>

 そうですね、はい。

<記者>

 分かりました。

 場所ですけれども、例えば県として利用が落ち込んでいるターミナルビルですとか、観光のホテルですとか、そういった業種、この場所を支援するために借りたと、そういう面もあるのでしょうか。

<知事>

 結果的にそうなるかもしれませんが、あくまで接種を受けられる方の利便性、それから一定程度の広さ、それから、何といってもこの数か月にわたって貸していただける、それが選定の条件であります。結果的にそれがもし(施設側でも)喜んでいただければありがたいことだと思います。

<記者>

 県東部会場は19日と20日、県西部の26日の試行というのはどういうことなのでしょうか。実際に一般の方というか、予約した方が受けられるのか、それとも、例えばまだ受けていない医療従事者の方が対象とか、どういうふうに試行をするのかを教えていただけますか。

<知事>

 これは予約をするものではなくて、県で指定をした、そもそもそういう会場の運営に携わられる方々とかを対象にして試行をしたいと思います。これは、国の例の大規模接種の会場でも必ずこの試行というのはやっぱり必要で、シミュレーションをやってみて、本番といいますか、本格的な接種に備えるということはごく普通にあることです。

<記者>

 実際に予約をしての接種が始まるのは26日と27日ということになりますか。

<知事>

 そうですね、はい。

 もう一つつけ加えますと、試行する対象としては民生委員の方々も考えております。これは民生委員の方々にはですね、接種予約がなかなかうまくいかない高齢者の方を支えていただくという、そんな役目も県内各地で担っていただいておりますので、この民生委員の皆さんもやはり優先といいますか、この試行の対象として早めに接種をしていただく、そんなことを考えています。

<記者>

 射水市の障害者支援施設で60人以上のクラスターが発生した件で幾つかお尋ねしたいことがあります。

 1つは、通所していて陽性が判明した人が、入院ではなくて自宅療養するようになりました。ただ、その面倒を見る親からはですね、親も感染のおそれがあって入院させてほしいのに、一方的に自宅療養にされたと。そういう困惑の声が私どもに寄せられました。それを金曜日に放送したところ、多くの一般視聴者の皆さんからですね、入院対応を求めてほしいという声が私どもにも届きました。自宅療養は特例で、本人が自宅でないと無理な場合に限るというふうに聞いておりますし、また家族の同意も得ることが条件というふうに聞いていますが、こうした陽性の障害者も漏れなく入院させるようにすべきではないかと考えるのですが、知事はどうお考えでしょうか。

<知事>

 本県では原則として入院ということで進めてきております。今回は射水市の障害者支援施設でのクラスターの発生ということでありまして、入所者については施設内での療養をお願いしております。そして、通所者に関しては、今おっしゃったように御自宅での療養をお願いしました。それぞれの障害をお持ちの方々なので、やはり御家族が一番状況を分かっておられると思います。ですから、引き続き御自宅での療養をお願いするのが私どもとしては一番よいのではないかと判断をしたところです。

 その進め方において今おっしゃったような声があったのかもしれませんが、それはちょっと私どものきめ細かさが足りなかったのかもしれません。

<記者>

 やはり一方的に自宅療養を押しつけるということではなくて、相談させてほしかったと。やっぱり知的障害を理由にあなた方は自宅療養ですねというふうに言われたのが非常につらかったというふうにお話しになっていまして、その辺のコミュニケーションがもう少ししっかりしていればなというふうな思いもあるのですが、いかがでしょうか。

<知事>

 もしそういうお声があったとしたら、コミュニケーション不足だったのかもしれませんが、やはりあの状況はですね、ステージ2に上がり、また感染拡大特別警報というものを新たに発出して、それでも感染拡大が止まらないという状況でした。医療現場もかなり逼迫をしてきている。多分130人超えだった、そんな状況と思う。そこにおいて大量のクラスターの発生でした。ですから、病院は、言うまでもなくコロナの患者さんも受け入れていただいておりますが、通常の患者さんへの対応もあるわけでありますから、その現場の状況を考慮した結果、通所の障害者の皆様にはぜひ御自宅での療養をお願いしたいというふうに考えたところでございます。コミュニケーション不足があったとしたら、それは私がおわびをしたいと思います。

<記者>

 ということは、いわゆる医療機関の逼迫を防ぐために、入院ではなくて自宅療養をお願いしたということでもあるということでよろしいでしょうか。

<知事>

 総合的に判断をしたということですね。

<記者>

 そうした障害者支援施設でのクラスターを防ぐために、障害者施設の職員へのワクチン接種だけではなくて、障害者自身へのワクチン接種も優先すべきと考えますが、そのあたりの知事のお考えはいかがでしょうか。

<知事>

 今65歳以上の接種が順次進んでおりまして、7月末には完了するということ。その目途がつきましたら、様々な65歳未満の方の中でどういう方々を優先していくかということは、いろんな御提案もいただいているところですので、障害者の方々についても検討をしたいとは考えます。

<記者>

 検討をしますというふうなお話でしたが、それはスピード感を持って進めていただく検討事項と考えてよろしいですか。

<知事>

 そうですね。ただ、どういう方々を優先すべきかということには、これはいろいろ議論もあるところであります。一方で、接種の能力というのはいろいろと限られてくるわけでありますから、その中で考えていきたいと考えます。

<記者>

 ワクチン接種の特設会場のことですけれども、高岡市のホテルニューオータニが会場になっていますが、高岡市は市として御旅屋セリオを集団接種の会場に指定していて、非常に会場が近いなというふうに感じまして、周辺の駐車場が混雑してなかなかこう、行きにくくなるとか、そういう事態も懸念されるのではないかなと思ったのですが、そのあたりどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

<知事>

 中心部ですので、もちろんニューオータニさんの駐車場もあります。それから周辺の民間の駐車場なども考えております。それからバスの運行も考えております。それらで何とか対応できればと思いますが。

<記者>

 バスの運行というのは、県がバスを出されるということですか。

<知事>

 そうです、はい。それともう一つはですね、補正の中にもあるのですが、タクシー協会さんと連携をしまして、ワクチンタクシーといいますか、これも今回の補正の予算に盛り込んでいるところであります。これもぜひ御利用いただきたいと考えています。

<記者>

 バスの運行は、この富山空港の会場もそういうものがあるのですか。

<知事>

 そうです。どのような路線にするか、民間の業者さんに運行していただきますので、どういう路線が一番いいのかなということは今調整中でございます。

<記者>

 ワクチンタクシーというのも、タクシー業者に協力していただいて、バスと同じように接種する人を運ぶというような役割ということですか。

<知事>

 そうです。十分かどうかはともかくですね、初乗りの料金を1回で1往復、それが2回ですから4回分、県で負担をさせていただきたい、そういう支援を考えております。これはタクシー業界さんにも大変に御協力をいただいて、このようなことをぜひ実現をしていきたいと考えております。

<記者>

 首相官邸のホームページで高齢者接種の接種回数が公開されていると思うのですけれども、5月31日時点で富山県が最初の頃は最下位だったのが最下位を脱したようで、県としては推し進めてきたことでどのようなことが功を奏したと感じていらっしゃいますか。それと、上向きつつあるということをどう受け止めていらっしゃいますか。

<知事>

 これは別に県同士あるいは市町村同士の争いをやっているわけではないのでありまして、最終的には日本国全部で希望される方の接種が終わればいいわけでありまして、それを全国民で目指しているということなので、私は、報道の皆さんは結構興味を持たれるところですが、あの発表において一喜一憂することはないのではないかとはかねがね思っております。

 ただ、本県の場合、本格的に始まったのは5月17日の週からということで、そういう意味で、少し先行される自治体よりは若干出足が遅くなったのかなという気がしますが、今、本格的に各市町村で始まってきて、いつも申し上げるように日々ドクターの皆さんあるいは運営スタッフの皆さん、看護師の皆さんの習熟度も上がってきて、だんだんそれが加速していく。ただ、これはどこの自治体でも同じことかもしれませんが、そういったことで少しずつ今(接種回数が)上がってきているのかなというふうに思います。

<記者>

 ワクチン接種に関して1点、先ほども7月末のワクチン接種、高齢者向けは完了する見通しだということだったのですが、人口の多い市さんとかに行って取材すると、私の予約は9月だとか8月末だとかいう話を聞きます。その点、市町村さんの管理になると思うのですが、それで特設会場という話にもなっていると思うのですけど、実際個別の病院さんに予約をしていて、それを8月9月となっている予約をどういうふうに対応されて、7月末までに持っていかれるおつもりなのか、どういう対応をされるのかお聞かせください。

<知事>

 そういうケースへの対応のためにも、ぜひこの県の特設会場がお役に立てればというふうに思っております。現時点での予約が7月末以降という例もあるとは聞いております。そういった方々を前倒しするために、この県の特設会場で予約のし直しといいますか、予約の取り直しといいますか、そんなことも対応できればと思います。

 15市町村ワンチームで、みんなが7月末に完了できるように、県の役目はまさにそれを側面支援することだと思いますので、まさにそんな利用のされ方もあると思います。

<記者>

 先日のワンチーム(とやま連携推進本部)会議で、富山市さんとか高岡市さんは人口が多いので、その点の話も出るのかなと思っていたのですけど、結局ここも市町村任せになっちゃっている部分があるのかなと思うのです。なかなか1回予約取ったのをもう一回、先日も事務は手いっぱいだという意見もありましたが、その点、県として事務的なフォローみたいなのはどうされるおつもりですか。

<知事>

 接種対象の方が多い市町村には、やっぱりそれなりにスタッフの方も、リソースも多いと思う、もちろん職員の方もおられますし、それからドクターの数だってやはり富山市とか高岡市は多いと思いますので、その中で皆さん国の依頼、7月末に完了しましょうという依頼に応じて、それまで積み上げてきたことからさらに前倒しして今努力をされている最中だと思いますので、その御努力をもちろん尊重しておりますし、県としてはそれをサポートしていく、そのような意味でのこの特設会場でありますし、また高齢者施設や障害者施設への巡回接種、このようなものもお役に立てると考えています。

<記者>

 こども病院についてですけれども、先週、小児医療提供体制の検討会が、初会合が開かれまして、その中で知事が公約に掲げられたこども病院の新設というのは困難ではないかというような御意見が多数を占めておりました。今後、知事としてこども病院を整備していくのかどうか、この辺の現時点のお考えをお伺いできますでしょうか。

<知事>

 これは、前の県議会でも御答弁をしたところですが、いわゆる箱物としての新病院建設ありきではなくて、小児医療提供体制、お子さんへの医療提供体制を構築していこうという、そういう目的でありますから、この前の検討会の中でも富山県における小児医療を構築していこうということは大変すばらしいことだという御意見もありましたし、また、国でもこども庁をつくろうと今議論が始まっていますが、その中で非常に子供を大切にしようということで、富山県にとって大切な重要なこと、提言を知事からいただいたという御意見もありました。その中で小児医療体制、形としてはですね、この前も出たようにいろんな病院の連携があるとか、あるいはある部門については既存の病院に新たに設けるとか、そんな在り方もあるでしょうし、いずれにしましても、富山県全体として小児医療の提供体制が高まっていくことが目的でありますから、いろんな考え方がある。まさにそれを検討していただくのが今回の検討会です。決して私の公約が否定されているとか、そういうことではないと理解しています。

<記者>

 ワクチン接種の特設会場についてお伺いさせてください。

 先日のワンチーム(とやま連携推進本部)会議の中でも、ちょっと特設会場の設置に否定的といいますか、あまり賛同されていない首長さんもおられたと思うのですけれども、先ほどどちらの市町村が参加されるか、利用されるかは最後の詰めをしているというお話でしたが、今現段階で、大体何市町村といいますか、どのくらいのエリアが参加されるのか、見通しといいますか、そういうのは立っているのでしょうか。

<知事>

 それは見通しということではなくて、結果が出たらまた発表するかと思いますが、今本当に15市町村と、これも使う、使わないだけではなくて、いろんな詳細な話もしているところでありますので、その結果、御希望される市町村の予約システムに富山県特設会場A、B、富山、高岡と入れてもらうことに最終的にはなるんだと思います。

4 関連ファイルのダウンロード

【資料1-1】令和3年度6月補正予算(案)について(PDF:809KB)

【資料1-1】令和3年度6月補正予算(案)について(概要)(PDF:515KB)

【資料2】ワクチン接種県特設会場の設置について(PDF:162KB)

【資料3】富山県赤坂会館の営業終了について(PDF:107KB)

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