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トップページ > くらし・健康・教育 > 生活・税金 > 生活衛生 > MAKE TOYAMA STYLE > 現場レポート > Vol.13 感染対策に気遣った企画で楽しませてくれる「魚津水族館」の取組み
更新日:2022年5月2日
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(令和3年2月12日掲載)
富山県内唯一の水族館として、富山湾の水生生物を中心に展示する『魚津水族館』。同館は、北アルプスの渓流から日本海の深海まで、高低差4千メートルを体感できる展示をはじめとした特徴ある展示で人気を集めています。
感染対策やコロナ禍でのさまざまな取組みについて、管理課管理係長の小林幹子さんにお話を伺いました。
お話を伺った小林さん。入口にある「ホタルイカ」のモニュメントもマスク姿でマスク着用をPR。マスクは受付スタッフの手作り。
『魚津水族館』は、新型コロナウイルスの影響を受け、令和2年4月から約1ヵ月半にわたり休館しました。休館中は、「ステイホームでも水族館を楽しんでほしい」と生き物たちの様子をインスタグラムでライブ配信。フォロワーは一気に1万人に増えたそう。
再開後は、密を避けるためにお魚ショーなどのイベントは一部休止。遊び場も使用休止とし、おもちゃや絵本は撤去しました。魚にエサやりができる水槽の「エサのガチャガチャ」も販売を休止。来館者にマスクの着用やソーシャルディスタンスの確保を呼びかけるほか、手すりなどを定期的に消毒、自動ドアや窓は開放し換気を行なっています。
カエルの自動検温器が設置されたエントランス。
コロナ対策として開放された窓。換気中の案内も。
感染対策は、全国の水族館の取組みを参考にしたり、ほかの水族館の学芸員と意見交換したりしながら取り組んできました。人数制限も設けていますが、これまで制限発動には至っていません。「HPで混み合う時間帯をお知らせしているので、お客様が混雑する時間帯を避けて来館されているのかもしれません」と小林さん。
また、「魚のイラストで、ソーシャルディスタンスの確保を呼びかけています」と水族館らしい工夫も紹介してくれました。
ブリ2匹分=約2メートルの距離をとるよう呼びかけています。
「逆流はだめよ」と書かれたUターン禁止の案内も。
令和2年春からは、飼育員が水槽の前で解説する新企画「うおすいしゃベリウム」が行われる予定でした。しかし、コロナ禍で対面での解説は難しいと、その内容をパネルで紹介。9人の飼育員がそれぞれに工夫をこらした展示パネルを作成しました。
富山の河川コーナーにあるパネル展示は、コイ科魚類の見分け方を紹介。
魚津水族館が誕生したのは、大正2年のこと。現在の水族館は、昭和56年にオープンした3代目にあたります。開館当時は日本海側最大級の水族館として注目を集め、「富山湾大水槽」の全面アクリル製トンネルを日本で初めて設置し、富山湾の水生生物を中心に展示を続けてきました。
平成25年3月には、創立100周年を記念してリニューアル。より富山にこだわった展示に加え、バックヤードコーナーで水族館の裏側を見せるなど、より魅力的な水族館に進化を遂げました。
バックヤードコーナーでは、スタッフが餌付けショーのために水槽に入る様子なども見学できます。
のぞき窓から撮影すると、カメのきれいな写真が撮れる水槽も。
「リュウグウノツカイ」の剥製も人気です。富山湾に打ち上げられた中で最も大きな個体は迫力満点で、撮影スポットにもなっています。また、「リュウグウノツカイ」が、疫病などに関する予言をしたと伝えられる妖怪「アマビエ」に似ていることから、「疫病退散」を願い作成したリュウグウノツカイの缶バッチを販売しています。
富山湾に打ち上げられた中で最大の「リュウグウノツカイ」の剥製。
疫病退散を願い作成した「リュウグウノツカイ缶バッチ」(300円)。
「イシダイ」の旗引きやクイズ、「ウマヅラハギ」の輪くぐりなどのお魚ショーは休止となっていますが(令和3年2月10日現在)、再開後に備えて魚たちが芸を忘れてしまわないように、練習は毎日続けられているそうです。
小林さんは、「展示内容は定期的に変更しているので、何度も来館して楽しんでもらいたいですね」と話していました。
約330種、1万の水生生物たちを展示する魚津水族館。コロナ禍で生じた問題に柔軟に対応し、感染対策に遊び心も取り入れながら、さまざまな企画で来館者を楽しませてくれています。
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