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更新日:2022年5月2日

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Vol.18 「シトラスリボンプロジェクト」の普及活動を行う富山国際大学「ちょこっとおいでまこども食堂キャンバス」の取り組み

(令和3年7月5日掲載)

コロナ禍で差別や偏見のない“やさしい社会”を目指す愛媛県発祥の取組み「シトラスリボンプロジェクト」。その思いに共感し、富山で普及活動を行う富山国際大学の学生のみなさんにお話を聞きました。

大学生が広める
コロナ禍のリボン運動

「シトラスリボンプロジェクト」は、新型コロナウイルスに感染した人に対する差別や偏見をなくし、誰もが暮らしやすいやさしい社会を目指そうと愛媛県の有志が始めたもので、愛媛の柑橘をイメージしたシトラスカラーのリボンにメッセージを込め活動しています。
富山国際大学子ども育成学部3年の吉野亜美さん、藤田陸斗さんは、コロナ禍で生まれた差別や偏見は他人事ではないとの思いから、「よりやさしい社会を学生からつくっていきたい」と仲間とともに活動を始めました。

シトラスリボン1

水引で作るシトラスリボンのストラップ。三つの輪は、地域、家庭、職場・学校を表している

 

「シトラスリボン」のストラップは、放課後や昼休みなどを利用して学生がひとつひとつ手作りしており、周辺の小学校や同大学の卒業生、行政機関などに400個以上を贈りました。最近では同大学内でも身に着ける学生が増え、「かわいいね。最近よく見かけるけど、何?」と興味をもってもらえるようになってきたといいます。
現在は、「オリジナルの“富山型”リボンを作ろう」と青・白・緑の三色の水引を使った「富山型ココロリボン」を考案中。富山の豊かな水をモチーフにした青色は、すべてを受け入れ包み込む“まるいココロ”、雪の白色は“まっしろなココロ”、立山連峰をイメージする緑色は“おおきなココロ”を表しています。これまでに、水引の結び方が異なる24種類ものリボンを試作。リボンのワークショップ開催時に「子どもでも簡単にできるものを」と試作を繰り返しています。

シトラスリボン2

「あわじ結び」や「叶結び」など、結び方の異なる富山型ココロリボンの試作品

シトラスリボン4

試作品もひとつずつ手作りで作成する。

 

シトラスリボンプロジェクトのメンバーは、吉野さん、藤田さんを含め11人。「ちょっこ おいでま こども食堂キャンバス」に所属する学生たちです。子ども育成学部1~4年生の有志49人で運営するこども食堂は、同大学の呉羽キャンパスで、地域の子どもたちや保護者などを対象に食事や遊び場を提供。子どもたちの心のよりどころとなる新たな居場所づくり、地域に根付いた食堂をモットーに2017年から活動を続けてきました。しかし、コロナ禍で、今年度は一度も開催できないままとなっています。
こども食堂5代目の代表を務める吉野さんは、「大学生が運営する県内唯一のこども食堂として、コロナ禍でもできる活動をしたいと考え、シトラスリボン運動を始めました。大学生だからこそできるリボン運動を身近な人から広めていきたいです」と話します。
こども食堂の開設から学生たちを見守る村上満教授は、「コロナ禍で活動が制限され、学生たちはもどかしい思いや葛藤を抱えながらも、主体的にできることを見つけ、活動に必要な資金は助成金を活用するなどして、各自の強みを生かしてソーシャルアクションを起こしています」と目を細めます。
メンバーらは、プロジェクトの運営資金を獲得するため、県の助成金に応募。全力で臨んだプレゼンテーションの甲斐あって採択されました。
また、2020年12月に行われた、社会的価値のある活動をする学生団体を選ぶ「学生団体総選挙」では、1,809の参加団体の中から、食・農業部門でグランプリを受賞しました。
高校時代に新聞部で部長として活躍した経験を生かし、プレゼンテーションの資料作成などでも力を発揮する3年の浦澤愛理さんは、「小学校の先生を目指しています。こども食堂の活動を通して、子どもたちの成長にたずさわり、成長を温かく見守れる人になりたいです」と話します。小学校教諭、幼稚園教諭、保育士資格など4つの資格を取得し、「行動力が強み」という藤田さんは、「子どものために、人のために、広い視点で活動を続けていきたい。差別や偏見が少しでもなくなるよう意識づけができたらいいですね」と期待を込めました。2年の上蓑千穂さんは、「1年生の前期は大学に来ることさえできなかったので、その分、大学に貢献したい、地域に関わりたいという思いが特に強いです」と胸の内を明かしてくれました。
代表の吉野さんは、「大学時代は、ボランティア活動を通して、最も地域貢献に関われる時期。コロナ禍でのピンチをチャンスに、今後もリボン運動をはじめ、さまざまなプロジェクトを展開し、こども食堂の思いを次の学年につないでいきたいです。私たち大学生が意識を変えることで、コロナ禍の先の未来があるのだと思います」と力強く語ってくれました。
子どもたちのために、よりやさしい社会をつくるために、大学生たちの取組みは続きます。

シトラスリボン3

ちょっこおいでまこども食堂キャンバスの皆さんと村上教授。

 

  • 事業社名 富山国際大学 ちょっこ おいでま こども食堂キャンバス
  • 住所 富山市願海寺水口444
  • 電話番号 076-436-2570
  • URL https://www.tuins.ac.jp/

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所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課広報・イメージアップ担当

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

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