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更新日:2022年5月2日
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(令和3年9月6日掲載)
コロナ後を見据えて設立された富山県旅客船観光事業者協会。広域的な観光サービスを提供しようと連携する旅客船事業者の皆さんの取組みをご紹介します。
コロナ後を見据えて
旅客船4事業者が一致協力
2021年6月、県内の4つの旅客船事業者が「富山県旅客船観光事業者協会」を設立しました。射水市にある新湊観光船、射水海上観光、氷見市の富山湾マリン、滑川市のウェーブ滑川の4つの事業者が立ち上げたもので、旅客船事業者による県内初の団体となります。
同協会理事長に就任した新湊観光船の木村龍彦代表取締役は、「県内で旅客船事業者の組織をつくってほしいという要望は以前からありました。このコロナ禍を県内の事業者が一丸となって乗り切っていくことの必要性を強く感じ、コロナ後には連携して広域的なサービスを展開していこうと協会の設立が決まりました。団結してやっていきたいという思いは、4事業者とも同じ。これまでのつながりもあり、すんなりと話がまとまりました」と振り返ります。
富山県旅客船観光事業者協会理事長で新湊観光船の木村代表取締役。
新湊観光船は、コロナ前には年間約2万人の利用があり、その7割近くが県外客だったといいます。コロナ禍では密を避けるため乗客を定員の3分の1程度に減らして営業を続けてきましたが、感染状況によってキャンセルが増えたり休業を余儀なくされたりしたことで、売り上げは前年の3割近くまで落ち込みました。
乗船場でもある「川の駅新湊」には、入り口やお土産売り場、トイレなど、至るところに感染対策を促すポスターを貼り、手指消毒液を置いて、感染予防を呼びかけてきました。「県外からの観光客が多いため感染の不安は常にありますが、感染者を出すわけにはいかないとの思いから、必死になって対策をとってきました」と木村さん。
しかし、8月に入り県内でも再び感染が拡大し、休業が決定。同協会で新たに企画し準備を進めてきたものはすべて中止が決まりました。木村さんは、「旅客船事業は8~10月が最盛期。それが、感染拡大の影響を受け9月半ばまで休業が決まり、先が見通せない。お客さんに喜んでもらえる場面が全くありません」と嘆きます。
海王丸パーク内の乗り場を出る観光船。内川遊覧&12橋巡りは一周約50分のコース。
木村さんは、「やれるときにやれることをやるしかない。富山湾には、滑川にホタルイカ観光、新湊に内川・下条川観光、氷見に虻が島遊覧など魅力的なコースがあります。コロナ後には、それぞれの地域の観光資源、各事業者の所有する船の機能などを最大限に生かし、地域をまたいだ周遊コースや旅行プランを提案していきたい」と力を込めます。
同協会は、今後、県内の他の観光船事業者の参加も募り、安全面も含めてさらなる観光サービスの充実を図っていきたい考えです。
木村さんは、「富山湾から望む立山連峰は、氷見、新湊、滑川と見る場所や見る角度によって全く違う姿を見せてくれます。この素晴らしさは海に出た人にしかわかりません。魚の種類や食べ物も地域によって違い、地域ごとの楽しみがあります。今後はコースの選択肢を増やし、富山湾観光の魅力を県内の人にもPRしていきたいですね」とコロナ後を見据えていました。
「川の駅新湊」から出発する船からは、内川の風景や天気の良い日は立山を眺められる。
爽やかな潮風を受けて氷見の海岸線をまわるクルージング。唐島沖、阿尾城跡沖をまわり、途中で大敷網を見学する。(氷見の「富山湾マリン」)
滑川漁港から出港する観光遊覧船に乗り、標高3,000メートル級の立山連峰が眺望できる、富山湾クルージング。(滑川市の「ウェーブ滑川」)
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