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トップページ > くらし・健康・教育 > 生活・税金 > 生活衛生 > MAKE TOYAMA STYLE > 現場レポート > Vol.17 県内の旅行会社でいち早くオンラインツアーを取り入れた「西部トラベル」の取組み
更新日:2022年5月2日
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(令和3年6月23日掲載)
場所や業種を超えてつながる
コロナ禍の新たな旅の形
コロナ禍で深刻な影響を受けた旅行業界。ネット環境があれば、誰でもどこからでも参加できるオンラインツアーは、コロナ禍でも楽しめる新たな旅の形として人気を集めています。
県内の旅行会社で早々とオンラインツアーを実施した「西部トラベル」。村田寛社長は、「オンラインツアーを早く始められたのは、コロナ前から構想があったから」と話します。過去に3度、大きな病気に倒れリハビリを続けた経験があるという村田社長は、「病気や障害を抱えてリアルな旅行ができない人にも旅行を楽しんでもらえたら」とオンラインツアーの構想を練っていたといいます。
西部トラベルの村田社長
2020年12月、同社が初めて実施したオンラインツアーは、「富・楽・Re(ふらり)とやまSDG‘sオンラインツアー 標高差4,000mの大自然!立山&富山湾」。立山の成り立ちや自然環境など、美しい立山の魅力をナチュラリストが解説。富山湾の白えび漁の様子を白えび漁観光船から紹介し、漁師さんにも話を聞きました。質疑応答や懇親タイムなどを設けたほか、立山の地ビールや白えびの刺身などがセットになったコースも用意。50人以上が参加しました。
同社はその後も、「富山湾産のブリしゃぶオンライン新年会」や、「いちご狩りといちご大福手作り体験」、「立山黒部アルペンルート雪の大谷ツアー」、「梅シロップ・梅酒づくり体験」など、新たな企画を次々と開催。
いちご狩りでは、いちご農園のイチゴマイスターがいちごの育て方、おいしいいちごの見分け方、食べ方などを丁寧に解説。添乗員が参加者とオンラインでやりとりしながら、いちご狩りを行いました。事前に届けられたいちごを使って、いちご大福の手作り体験もあり、ツアー翌日にはとれたてのいちごが参加者宅に到着するなど、趣向を凝らした内容に。また、このツアーをきっかけに、関東地区の企業から依頼を受け、いちご狩りのオンライン社員旅行も実施しました。
画面の向こうの参加者のリクエストに応えながら、添乗員がいちごを摘み取る。
立山黒部アルペンルートの雪の大谷ツアーでは、圧巻の雪の大谷をライブ配信し、室堂で働く人へのインタビューや同社のスタッフによるドローン映像の配信なども企画。雪の大谷観光が初めてという県内からの参加者も多く、「オンラインだから気軽に参加できた」と好評でした。一方で、「景色に感動した!」とオンラインツアー後に、実際に現地を訪れた九州からの参加者もいたといいます。
同社スタッフのみなさん。カメラマン、音声、ドローン操作など、オンラインツアーに関わる作業は、すべて同社のスタッフが協力して行っている。
オンラインツアー参加者の結婚記念日をサプライズでお祝いしたことも。
「オンラインツアーでは、自然、景色、食べ物といった“普通の観光”に隠れて見えなかった部分にスポットを当て、普通なら表に出ない人たちともコミュニケーションがとれる。オンラインだからこそ見られるものや聞ける話が魅力のひとつ」と村田社長。「画面越しに“リアル”が体験できるような工夫と、コロナが落ち着いたあとにリアルな旅行につながるような構成を心がけています」と話します。
業績がコロナ前の20%程度に落ち込んだ中で、「できることを!」とスタッフが一丸となって始めたオンラインツアー。村田社長は「オンラインによって場所を越えて、今までつながれなかった人とつながれる。より気軽に旅行が楽しめる。コロナ禍では、業種を超えての協力が大事で、そこから起きる化学反応がおもしろい。協調社会を実感しています」と話していました。
同社では今後も、「おわら風の盆」や「富山の乗り物」など、“富山が絶対好きになる”富山の魅力を最大限に生かしたオンラインツアーを企画しています。
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