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トップページ > くらし・健康・教育 > 生活・税金 > 生活衛生 > MAKE TOYAMA STYLE > 現場レポート > Vol.15 ICT活かした先進的農業と、越境ECやリモート商談で輸出に挑む「グリーンパワーなのはな」の取組み
更新日:2022年5月2日
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(令和3年3月19日掲載)
ICTを活用した先進的な農業と、リモート商談や越境ECで海外での販路拡大に挑む『有限会社 グリーンパワーなのはな』の取組みをご紹介します!
高品質、高収量の米作りを主力としている『グリーンパワーなのはな』
『グリーンパワーなのはな』は、「将来に渡って安心して農地を預けられる組織」を目指して1996年に設立されました。業務委託を受ける農地の総面積は414ha(2020年現在)で、主力の水稲を中心に大豆、野菜・花卉などを生産しています。今後はニンジン、キャベツ、イチゴなどの高収益作物の生産を拡大し、米と組み合わせた新時代の地域農業先進モデルを目指しています。
地元の富山市水橋地区は、2020年から国(農林水産省:国営農地再編整備事業)と県の基盤整備事業が進められており、612haの圃場で区画整理が行われます。これに合わせて、国内最大規模の「ICTを活用した大規模圃場水管理システムの導入」、「無人ロボットトラクター実証実験」、もみ殻固形バイオマス燃料『モミガライト』を利用した「とやま型次世代統合環境制御型イチゴ栽培」など、生産性の高いスマート農業に乗り出しています。
ICT活用での大規模圃場水管理システム
2020年10月に行われた「次世代ロボットトラクター」の実証実験
今、『グリーンパワーなのはな』が新たに力を入れているのが、米とコメ加工品の海外輸出です。長期的に国内のコメ需要が減ることを見据え、2018年から輸出をスタート。現在、低コスト・高品質な「白米」は中国、イギリスに出荷され、高収益作物としての有色米「黒米、赤米」はイギリス、フィンランド、フランスに輸出しています。
2019年の国際見本市(ドイツ、香港、シンガポール)では、付加価値を提案した有色米が好評で、EU諸国やアジア圏での販路拡大に手応えを得ました。おにぎりやお寿司といった日本のコメ文化を広く伝え、海外展開をより強化するために、英語レシピの整備と「越境EC」サイトを立ち上げています。
英国ジャパン祭り(2019年)では、有色米を使った“おにぎり”が大好評!
シンガポールのフードジャパン2019で紹介された『グリンパワーなのはな』の黒米、赤米
高付加価値商品となるコメ加工品開発にも力を入れています。黒米茶や黒米入りパックご飯、ベビーフード粥、有色米の米粉は、グルテンフリーなどビーガンや健康志向の強い欧州やアジアで特に注目されています。
パリの日本食材店『NISHIKIDORI』インスタグラムで紹介された『グリーンパワーなのはな』の有色米を使った“バレンタインおにぎり” 画像提供:©︎NISHIKIDORI
今後は新しい柱である「輸出・ネット販売・高品質で低コストな生産体制」にDX(デジタルトランスフォーメーション)を絡め、データやデジタル技術によるビジネスモデルの変革と、業務や組織、企業文化の変革の優位性を高めていきます。
コロナ禍にあっても歩みを止めない『グリーンパワーなのはな』の底力と挑戦に、今後も注目です!
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