更新日:2024年12月3日

ここから本文です。

臨時記者会見[令和6年12月3日(火曜日)]

  • 日時:令和6年12月3日(火曜日)13時00分~
  • 場所:4階大会議室

1.知事からの説明事項・質疑応答

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください

内容 動画

<説明事項>

  1. 11月補正予算案の追加提案について

【令和6年12月3日(火曜日)13時00分~】知事臨時記者会見(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

<質疑応答>

  1. 令和6年度11月補正予算案の追加提案について(春の祭り収益化支援、城端線・氷見線再構築事業、中小企業支援・賃上げ促進、防災・減災対策、なりわい再建支援等)
  2. 田畑議員の党員登録問題の受け止めについて

2.記者会見録

( )内は、発言内容を分かりやすくするため補足した部分です。(※)は、発言内容を訂正した部分です。

1.知事からの説明事項

会見写真1

1.令和6年度11月補正予算案の追加提案について

 今日は、私から冒頭1件、発表項目があります。

 11月の議会に追加提案する補正予算案についてでございます。

 現在開会中の11月定例会では、冒頭に提案した11月補正予算案をご審議いただいていますが、先般、「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」の内容を盛り込んだ、13.9兆円に及ぶ国の補正予算案が閣議決定されたところです。県としましては、経済対策の効果を、県内に速やかに波及させるため、関連する補正予算案を追加で編成し、明日、定例会に提案させていただくことにしています。

 さっき言ったように、29日の閣議決定で、今日発表で、4日提案というのは、結構なスピード感だということを、ぜひご理解いただきたいというふうに思います。うちの職員、頑張ってくれたということで、これもやっぱり、国の総合経済対策を一日も早く、少しでも早く富山県内にも波及をさせたい、そのような思いで大変スピード感を持ってやったということでございます。

 今回の国の補正予算案に計上された物価高騰対応、重点支援地方創生臨時交付金を活用しまして、エネルギー価格・物価高騰の影響を受ける事業者などを支援するとともに、中小企業の賃上げ促進も支援したいと考えています。

 また、国の経済対策に呼応して、国補助事業などを活用した、観光の振興・公共交通の活性化、防災・減災など安全・安心の推進などの事業についても、速やかに予算計上することとしました。

 このほかには、今年度の人事委員会勧告に基づく給与費などの増額を、国の動きと歩調を合わせて、国のほうも決まりましたので、今回、計上をいたします。

 今回追加提案する一般会計の補正予算案の規模ですが、344億4,623万円となります。11月議会に冒頭提案した補正予算案と合わせますと、約353億円となります。

 それでは、以下、主なものについて説明いたします。

 まず、1つ目の柱、物価高騰対策。

 高齢者施設や障害者施設、保育施設、医療機関、一般公衆浴場、私立学校などの負担を軽減するために、光熱費等の高騰分を支援いたします。また、県立学校における学校給食費の高騰分を補塡するほか、県の指定管理施設について、光熱費などの増加によって運営に支障が出ないよう、増額をいたします。

 農林水産事業者への支援として、農業者が利用・保有する乾燥調整施設などの電気料金、また、配合飼料価格の高騰分に対し支援をいたします。林業・木材産業事業者や漁協に対しまして、電気料金などの高騰分を支援いたします。

 2つ目の柱、中小企業支援、賃上げ促進などです。

 国の負担軽減策の対象外となっているLPガス料金について、LPガス小売事業者に対する割引原資の助成による価格低減を通じて、個人事業主などの負担軽減を図ります。

 また、LPガス料金同様、国の負担軽減策の対象外となっているエネルギーとして、特別高圧電力があります。この特別高圧電力を使用する中小企業に対して、負担軽減のための支援を行います。

 さらに、中小企業トランスフォーメーション補助金です。これは、県内中小企業からの要望が多いことから予算を追加し、生産性の向上を図る取組を支援したいと考えます。

 加えて、県内中小企業に対して、賃上げサポート補助金による賃上げと設備投資への支援、また、キャリアアップ奨励金による非正規雇用労働者の正規雇用化や賃上げなどの処遇改善の取組支援を継続します。

 このほか、国の人材開発支援助成金と歩調を合わせて、県独自で、県内企業が行うリスキリングに対し支援する、とやま人材リスキリング補助金を継続し、県内中小企業のリスキリングの取組みを後押しいたします。

 なお、能登半島地震で被災した中小企業などの施設・設備の復旧を支援する、なりわい再建支援事業ですが、2月に予算計上していましたが、今回の国経済対策に対応して、来年度も継続して支援できるよう、必要額を再計上することにしております。

 3つ目の柱は、観光の振興・公共交通の活性化です。

 まず、観光誘客を目的とした、春の特色ある祭りにおいて、収益化に必要な整備、その魅力の発信の強化を支援します。これは、今年度、観光庁の事業を活用して4つの祭りを支援していますが、年度当初の祭りには、これ時期的に活用できなかったものですから、県単独で市町村と協調し、この春先の祭りについても支援をすることになります。

 また、鉄軌道、路線バス、高速バス、貸切りバス、タクシーなどの交通事業者に対し、燃料費の高騰分を支援し、負担の軽減を図ります。

 さらに、城端線・氷見線再構築実施計画に基づいて、JR西日本が行う城端線・氷見線の整備に対して支援をいたします。

 4つ目の柱ですが、防災・減災など安全・安心の推進です。

 令和の公共インフラ・ニューディール政策の推進に向けて、治山、治水、道路、橋梁の整備など、社会資本整備の更新にも前倒しで取り組むこととして、公共事業で約226億円、国直轄事業で約40億円を計上しています。県民の安全・安心のため、社会資本整備を着実に推進してまいります。

 最後の5つ目ですが、10月の県人事委員会からの勧告に基づきまして、所要の給与費を増額するものです。

 今回の追加提案分の補正予算について、説明は以上です。

 事業の詳細については、お手元の資料の担当課にお問合せいただければと思います。予算成立後には、冒頭に提案させていただいている補正予算と併せて、速やかな執行に努めて、事業効果が一日も早く現れるように、取り組んでまいりたいと考えます。

 私からの説明は以上となります。

2.質疑応答

会見写真2

【記者】

 観光の振興・公共交通の活性化の項目で、幾つかお聞きしたいんですけれども、春のお祭りといっても、県内各地でいろいろお祭りが開かれると思うんですけれども、いろいろ大きいものから小さいものまであると思うんですけれども、今、知事がおっしゃられた4つの祭りというのは、どのお祭りを指しておられるんでしょうか。

【知事】

 今年度実施したものですね。

 まず、それはですね、観光庁の補助金の採択を受けたので、6月の津沢夜高あんどん祭、それから、8月のたてもん祭り。津沢は小矢部ですね。それから、8月のたてもん祭は魚津ですね。そして、9月のおわら風の盆、これ富山市。そして、10月の新湊曳山まつり、射水市。この4つに、観光庁の補助金を活用して、様々なお祭りの盛り上げ、あるいは磨き上げをやりました。

 ただ、予算の関係上、6月からだったんで、それより早い時期のお祭りには補助できなかったんで、今回、この補正でつけるというふうにしております。

【記者】

 そうしたら、それとは別に、来年の春の祭りを対象にした事業だと思うんですけれども、どの程度のお祭りを、規模といいますか、想定しておられるんでしょうかね。御車山祭とか、各地で曳山祭りとかありますけれども、そういった比較的大きな規模のものを想定しておられるということになりますでしょうかね。

【知事】

 そうですね。具体的にどのお祭りかということは、それはまだ未定です。

 今、申しあげたように、これまで支援したのが、津沢夜高、たてもん、それからおわら、それから新湊曳山、ある程度名が知れているものですよね。なかなか町内のお祭りとかそういうのまでは入らないと思います。

【記者】

 分かりました。

 そうしたら、これもまだ詳細は決まっていないのかもしれませんけれども、収益化に向けた事業の企画、例えばもう少し具体的に、どういったことを想定しておられるのか、もし、今の時点で、何かあればお願いします。

【知事】

 そうですね。では、実績として、例えばおわらではですね、11の町内それぞれの推しうちわというものを作りました。これとても人気になりまして、1つ3,000円で、まあまあのお値段なんです。でも、それがとても売れましたですね。それから、全部セットにしたものも、これは要するに、こっちに来られずにネットで買うという方もおられまして、そういう方々にはセット売りが結構売れましたね。そういったことも収益化の一つのチャレンジです。

 それから、古民家が1棟ありまして、それを丸々ご活用くださいということもありました。それを期間中どう使われるかはご自由と。お客さんを呼ばれて、ケータリングをやって、そこでお食事をしながら、とても、窓の外にはすぐ流しが見られるようなシチュエーションの古民家なので、そこで例えばお客様をもてなすとか、そんな活用の仕方もできます。言わば、その古民家を丸々お貸しをするといって、そんな事業もおわらではやりました。

 そんなふうなこと、お祭りによっていろいろだと思いますけれども、やっています。

【記者】

 分かりました。

 今年の6月の補正で、祭りを活用したインバウンドの需要創出事業というのを予算化しておられたと思うんですけれども、この事業との違いといいますか、区別といいますか、これは何か、どういった形になっているんでしょうかね。

【知事】

 それが今申しあげたものです。4つの祭りを支援したというのは、祭りを活用したインバウンド需要創出事業、これが観光庁の採択されたものです。

【記者】

 分かりました。

 あと、観光誘客支援ということで、今年1年の観光を振り返りますと、キャニオンルートの一般開放延期というのは残念だったんですけれども、北陸新幹線の敦賀延伸ですとか、デスティネーションキャンペーンも行われていたりと、今年1年の観光を総括して、来年のこの春の祭りに、どういうふうにつなげていきたいとお考えでしょうか。何かお考えがあればお願いします。

【知事】

 お祭りと観光の関係と。これはもちろん、お祭りは富山県にとって大切な観光、もちろんお祭りは地元の方が楽しむのが一番ですけれども、プラス観光のインバウンドも、あるいは国内客も含めて、とても売れるコンテンツだというふうに思っています。この補正で支援するお祭りについても、アピールの仕方をいろいろ工夫することによって、全国から、また海外からもお客さんを呼べればというふうに思っています。

 それから、もうちょっと全般的に今年の観光ということですと、おっしゃるように、本当に期待をしておりました黒部宇奈月キャニオンルートが、震災の影響で催行ができなくなりました。これはちょっと残念なことですが、でも、チャンスな年には変わりなくて、敦賀延伸、それからデスティネーションキャンペーンなどなど、それをやっぱり最大限に活用してやってきたところです。

 ただ、やっぱり地震の影響での能登の被災、和倉含めて能登の被災というのは、これは大きかったですね、うちにとっても。やっぱり富山から能登、能登から富山、そんな流れの観光客が大変多い実績だったので、その片方の魅力である能登が、少しはもちろんもう泊まれるんですけれども、かなりが傷ついていると。なので、その周遊のお客さんをキャッチできなかったのは、本県の観光にとっては痛手だったというふうに思います。

 でも、ホクリクプラスの開店、7月末の開店などもありまして、それを少しでも補おうということ。それから、キャニオンルートの不催行によっての損失も、代わりにプロジェクションマッピングというものをつくりまして、それを上映することによって、少しでもキャニオンルートの代替、かなり雰囲気は楽しめます。私も1度見ましたが。そんなことで、少しでもキャニオンルートへの期待をしぼませないように、引き続き期待を継続していただき、そしてさらに、来るべきオープンの日まで機運を醸成していくという、そのようなことにはつながっていると思います。

【記者】

 分かりました。

 続きまして、公共交通のことで1点お伺いしたいんですけれども、城端線・氷見線の再構築事業、中身がレール、枕木の更新ですとか、交通系ICカードに対応した改札機の設置となっていますけれども、ICカードの設置はたしか来年度中というふうになっていると思うんですけれども、このレールや枕木の更新というのはいつ頃から、これも予算がつき次第、来年度からということになるんでしょうか。何か時期的なめどがあるんであればお願いします。

【知事】

 ありがとうございます。

 今、城端線・氷見線については、再構築実施計画が認定されて、それに基づいて着々と進めているという段階に入りました。当初は、国の令和7年度の予算を活用して実施する予定だった車両、車両は全部新しくします、の設計、それから、ICカード改札機の設置、枕木やレールの交換など、その一部を前倒しして、今回の補正に盛り込んだところです。

 ICカード(対応)実施は、1年度で終わらず、令和7年度ぐらいまでかかる予定で、ICカード対応の改札機を入れていくということになります。

 それから、レールや連動装置などの更新、これも結構息の長い仕事でして、令和15年ぐらいまでかかることになります。何といっても、延長が長いので。それから、新車両の導入は、令和10年ぐらいまでかかるというふうに、今考えています。これは事業費も一番かさむ部分になります。でも、デザインも一新して、乗り心地も上げて、本当に皆さんのご期待に応えられるようにしたいというふうに考えています。

 その後、あとソフト的な利便性向上もあります。ダイヤの工夫とか、それから運行本数を増やすとか、そんなことは順次やっていければというふうに考えております。

【記者】

 分かりました。

 その他で、ちょっと何点かお伺いしたいんですけれども、先週末、自民党の田畑衆議院議員が一連の問題をめぐって記者会見されましたけれども、もし、それをご覧になられていたら、どのような印象を持たれたか、あるいは、見ておられないということであれば、問題が発覚してからの、田畑さんの一連の対応といいますか、どういうふうに見ておられるかお願いします。

【知事】

 田畑衆議院議員が、11月29日ですかね、夜に会見を行われたということは聞いて、報道で承知しました。紙のメディアで読んだだけなので、それ以上のことは分かりませんが、報道によると、50分間の質疑応答を受けられたということですので、私は、対メディアへの説明責任は果たされたというふうに思っております。次は、やっぱり自民党の公認で出られたわけですから、自民党の中での説明、これは県連、市連とあるんでしょうか、それから党本部のこともあるんだというふうに思います。この自民党の中での説明責任を果たされることが、次は必要。

 それともう一つは、やはり多分、企業の後援会と、それから個人の後援会とお持ちだと思いますが、そういった支援者の皆さんへの説明も大切だというふうに思います。

【記者】

 あと、会見の内容についてなんですけれども、客観的な証拠が示されずに、非常に説得力に欠ける会見だったという印象を持ったんですけれども、一部の首長さんですとか、あるいは今おっしゃられた自民党の関係者の方からも、もっと納得の得られるような説明をしてほしいという声が上がっているんですけれども、これに関しては、どのように受け止めておられますでしょうか。

【知事】

 そこまでのディテールになると、やっぱり私は50分見ていないので、そのやり取りも、本当に新聞で見ただけなので、それが説得力があったかなかったのか、失礼な言い方かもしれませんが、マスコミの皆さんの理解力のこともあるのかもしれません。そこは、だから分かりません。本当に説得力がなかったのかということは。でも、50分間質疑応答をされたというのは、私は対マスコミさんの説明責任は十分に果たされたとは思います。それは、皆さんもぜひ、その聞き方も工夫されたんだと思いますが、もし、皆さんが十分に納得できなかったとしたら、それはどうなんでしょうね。それを2時間やったら分かったとか、そういうことでもないと思うんですよ。私は、特に選挙の後、結構ばたばたした段階で、メディアの皆さんに、いろんな調査をした上で、メディアの皆さんに50分間質疑応答に対応されたというのは、私は十分対応されたのではないかというふうに思っています。なので、次は、やっぱり自民党の中に対する説明、それから、4万5,000票の票を獲得されて当選されたわけですから、そういった方々を含む支援者の皆さん、後援会の皆さんへの説明、そういったことをされるのが大切なのかなというふうに思います。

【記者】

 補正予算の冒頭の知事ご発言のところなんですが、スピード感について改めてお伺いしたいのですが。

【知事】

 すみません。ちょっとPRしちゃいましたけれども。

【記者】

 職員の方に、非常に声かけもされたんだろうと思います。今回そのスピード感を非常に重視されたというところの知事ご本人のですね、思いというか、ちょっと先ほど語ってはいただいておるんですが、改めて職員の方にどういった具体的な指示を出されたのかも含めて、お話しいただける範囲で構いませんので、お聞かせ願えませんでしょうか。

【知事】

 そうですね。ちなみに、昨年度は、令和5年の11月10日に国の補正予算案が閣議決定されました。そして、県の補正予算案を県議会に提案させていただいたのが12月6日です。それが、今年は、閣議決定が約19日、3週間近く遅かったんです。選挙後のいろいろなことがあったことはご承知のとおりです。11月29日の閣議決定で、今日発表、明日提案ということですので、閣議決定は19日遅いのに、提案は2日早いという、このあたりをぜひご理解いただきたいと思います。

 これはやっぱりですね、総合経済対策、それからその補正予算の案を見てからやっていると、こうはいかないわけでありまして、やっぱりそれをある程度予想して、アンテナを高くして、国でどんな補正予算が組まれるのか、それを事前に、この11月29日の前から、様々な職員の情報チャンネルを通じて調べていたから、こういったスピード感ある対応ができたというふうに思っております。(今回の経済対策の効果を1日も早く県内に波及させるため、できるだけ速やかに補正予算案を取りまとめるよう、)指示はしましたけれども、でも、やはり職員が日頃から培ってきた情報チャンネルを駆使してやってくれたというふうに思っています。

【記者】

 先日来、ちょっと別件ですが、防災の関係です。トイレ、キッチン、バス、シャワーのTKBSですとか、あとは体育館の空調ですとか、そういったようなことに関して、ご本人としても、石破総理にお会いになられてお話しをされたことを踏まえながら、国の予算を積極的に取りにいこうという姿勢が、今回のことにも出ているのかなというふうに受け止めています。改めて、期数重ねられて、やり方として、何かこう積極的な意図が出ているのではないかと思っているんですが、そのあたり、ご本人、知事ご本人としてはどのようにお感じになっていますでしょうか。

【知事】

 私も重ねるというほどじゃない、まだ本当に1.01期ぐらいしかやっていませんけれども、でも、私というよりも、職員のみんながやっぱりスピード感を持ってやるということ、それが本当にみなさん身についてこられたんだというふうに、身についてきたんだというふうに思っています。

【記者】

 一つそこで、中身のところでちょっと確認なのですが、中小企業支援の賃上げ促進の4番目、賃上げサポート補助金とかキャリアアップ奨励金等の額のところなんですけれども、やはり今、賃上げというのは、非常に、国全体のいろんな問題になっている、焦点になっているというような環境の中で、これは国が10分の9補助を、特に4番の賃上げサポートについてはですね、なかなか額として2,300万円というのは、見え方としては、やはりあんまり多くないなというふうな受け止めにもなろうかなと思うんですが、このあたり、もう少し手厚い別口の予算でもいいのかもしれませんが、何かしらの賃上げの重要性とそこの補助という観点で、この額として、どのように評価されていらっしゃるのか、そのあたりをお聞かせ願えませんでしょうか。

【知事】

 そうですね。もちろん、もとより賃上げの原資を全部公費で賄うなんてことは不可能なので、やっぱりそういった機運を盛り上げていき、そして、経営者の皆様に、みんなやるんだから、うちも頑張ってやってみようかと、そういう思いを起こさせる、その背中をちょっと押す、そのための公費投入というふうにご理解をいただきたいと思います。

 今回、国の総合経済対策でも、やはりこれが第一の柱になっていまして、全ての世代の現在、将来の賃金、所得を増やすというテーマが掲げられていますので、やっぱりそれに呼応しているということです。

 併せて、トランスフォーメーション補助金、これは、主にDX、GX、あるいは生産性の向上などにご活用いただいており、大変に応募も多い補助金ですが、そういった賃上げの背中を押す、シャビ―と言われるかもしれませんが、あくまでそういう趣旨の賃上げの補助だということで、でも、基本はやっぱり企業を強くしていく、そのためにはそのトランスフォーメーション補助金、今回5億円積み増しますけれども、こんなことをぜひ活用して、生産性が上がって、そしてそれが賃上げにも従業員にも配分するという、そういったいい流れをつくっていければというふうに考えております。

 もちろんそこに、リスキリングをすることによって、従業員のスキルも上げていくということも、それからキャリアアップ奨励金で、これも従業員のレベルを上げていく、そんなことにもつながります。

 そういったことで、今年の春闘は5%というふうに連合さんの集計ではなっていますが、でも、結構、経営者の皆さん無理をされたような状況でもあったというふうに思います。これでは長続きしないので、しっかりと企業が付加価値を取れるような、そんな体質に上げていく、そしてそれが従業員にも配分をされる、そんな流れを今つくれるかどうかというところだと思うんですよね。なので、背中を押すための賃上げの補助、支援ということでご理解いただきたいと思います。

【記者】

 すみません、もう一点です。防災・減災ですが、非常に金額的には大きなものなので、公共事業が大きいかと思います、225億ということで、道路事業から農水ですとか、そのあたりについてもありますが、水道管の耐震化ですとか、今回の地震でもあるように、耐震化への備えというのが、なかなか進んでいないというようなことも、今現状であろうかと思います。そういった観点で、今後もそのインフラ整備で、優先順位をつけていく必要はあるとは思うんですが、今回その225億ですとか、直轄で40億と、どういったところにメリハリを持ってやっていくべきとお考えかというのを改めて確認したいのですが、いかがでしょうか。

【知事】

 やっぱりなかなか今、更新をするというのができづらいところ、時代になったというふうに思っています。なので、現在使っているインフラ、それは道路であり橋であり、あるいは様々な行政施設、それから港湾などなど、今ある施設をいかに長寿命化して、そして長く使っていくか、そんなことが大切だというふうに思います。

 それから、これはやっぱりこの人口減少社会において、今、高校のことが大きなテーマになっています。それから医療のこと、それから、あるいは警察のこと、それらは今回の県議会でも、様々な、その集約していくということがテーマになっています。これはやっぱり、人口減少社会の中に適応していくためには、避けて通れない道なんだというふうに思います。だけれども、それによって、県民の皆様が大きな大きな不利益は被らないように、高校のことで、子どもたちに大きな負の影響が出ないように、そんなことはもちろん留意しながら、でも、やっぱり集約をしていくということ、そのような方向だと思います。

 なので、インフラについても、やはり使えるものはできるだけ使う、そして、必要によっては集約するものは集約していく。行政の建物についても、これからはやっぱり、そういう意味では警察もその一つですけれども、集約をしていく。あるいは、県は県、市町村は市町村というのではなくて、県と市町村がうまくタイミングが合わせられれば合築をしていく、そのようなこともこれから進めていきたいというふうに考えております。インフラのことについては、そんなふうに考えています。

【記者】

 そうしますと、今回の補正の中で、直ちにということではないのかもしれませんが、何かそういった知事のお考えが盛り込まれているような事業というのは、含まれていますでしょうか。もしあれば、お教え願いたいんですが。

【知事】

 そうですね、今すぐ、これがそうですよということはないんですが、もとより、私の令和のインフラ・ニューディール政策というのは、やるべきことを前倒ししてやろうねということなんで、そういった視点では、いろいろと計画をしているところです。

【記者】

 祭りの支援事業の件なんですけれども、観光庁の事業の6月以降のものを来年の春の祭りにも県単でというお話でしたが、改めて観光庁の採択された事業への評価といいますか、その4つの祭りに対する、今回の事業の受け止めみたいなのをちょっと教えていただけますでしょうか。

【知事】

 4つとも、本当に長い歴史のあるそれぞれのお祭りだと思いますが、初めての挑戦をやっているので、まだそれの成果を云々する、できる段階ではないのではないかと思っています。ただ、挑戦したことを、まずそれは意義がありますし、これまでは何とかそれぞれご努力をされて続けてきたお祭り、でも、やっぱり担い手不足もある、それから資金不足もある。なので、やっぱりお祭りを続けるためにもお金が要るんだということ、決してお祭りでもうけるまでは考えていないわけでありまして、持続可能にするために、その資金を調達していく、その祭りという魅力を磨くことによって。そんなことでやっていますので、これは、私は方向性としては間違っていないと思いますし、だんだんと効果も見えて来るというふうに思っています。

 さっき例で言いました八尾のおわらの件もですね、本当に、町ごとにうちわを作る、それ一つでも、実は長く担ってこられた地元の方々にとっては驚天動地のことなんですね。でも、コーディネーターの方がうまくまとめられて実現をした、そしてそれが好評を得た、売れたということ。これはやっぱり地元の方々にとって大きな自信になったというふうに思います。

 こういった成功例を積み重ねていくことが、長く続いてきた伝統のお祭りを、次のステージに上げていく。そしてそれが持続可能なお祭りにつながっていく、こういったことの、やっとチャレンジの1年目だということで、そういう意味では、質問の答えにはならないかもしれませんが、大きな意義は私はあると思っています。それができたのも、観光庁さんにご採択いただいたからということであります。

【記者】

 もう一点、城端線・氷見線に関してなんですが、先ほどご説明の中で、来年度の予算分をちょっと前倒ししたという格好になったというふうにお伺いしましたけれども、改めて、この再構築の事業に関しての思いを一言いただけますでしょうか。

【知事】

 沿線の4市の市長さん、それから事業者も入って、また地元の様々な経済界も含めて入られて、長年この協議会というもので、いろんなことを話し合ってこられました。そして、まちづくりとその鉄軌道をどうやってリンクさせるか、駅とまちづくりをどうリンクさせるか、そんなことをずっと話し合ってこられて、そこにちょうどタイミングがよく、鉄道の再生活性化を、正式な法律はもうちょっと長いんですが、再生活性化法が改正され、国の国費がこの鉄軌道にも投入される道ができたということで、それでは、その法律改正第1号として再構築実施計画を提出しようということで、昨年後半、4人の市長さん方と一生懸命取り組んだところであります。

 幸い昨年中に計画が提出できて、そして、今年2月に認定を受けました。それに基づいて今やっているということで、ただ、計画を作り、計画が認定されたということは、あくまでスタートに過ぎないと考えています。今後、それを着実に実施していく、そして、最終的にはお客さんの増につなげなければ全く意味がないわけでありまして、そういう意味では、この利便性の向上策、あるいは快適性の向上策、これを一つ一つやっていくこと。それからまた、ソフトの面の、先ほども言いましたが、例えばパターンダイヤとか、あるいはソフトの直通化とか、そんなこともこれから工夫をしていくことによって、お客さんを掘り起こしていかなければなりません。これまで乗ってきていただいた方は、もちろん乗り続けていただく。それから、新しい客層も掘り起こしていく、そんなことを、これから4市としっかりと連携してやっていく必要があろうかと思います。

 そして、そこで、いい形を示すことができれば、それが高山線のこと、あるいは東部の地方鉄道さんの鉄軌道のこと、こういったところにもうまく横展開できれば、富山県全体のレールのことについて、いい方向に持っていくことができるのではないか。次の世代、その次の世代も鉄道の便利さを享受できるような、そんなことを残していけるんではないかというふうに思ってやっています。

【記者】

 私から最後なんですけれども、なりわい再建資金の18億5,000万円というのがございます、来年度の支援に向けてというご説明もございましたが、改めて、現場のほうからどういった声が出ているのかとかですね、知事の思いなどもちょっとお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】

 これは、今、第6次募集まできています。最初は2月28日から始まったもので、1次、2次、3次、4次、5次ときて、5次まで今決定しています。件数で243件を採択し、交付決定を行ったところです。それで今第6次。第6次も引き続き旺盛な需要があるようで、申請をいただいています。被災事業者復旧等支援窓口という窓口を開設していますが、ここに相談が寄せられています。

 もうあれは1月早々のことだったと思いますが、ズームで、当時の齋藤健経済産業大臣とお話しをする機会がありまして、そこでも、これは、大臣、長くかかりますと、なので、長い目で見てくださいということをお願いしました。まさにそのとおりになっているわけでありまして、もう6次まで来たということ、かつ、まだ液状化なんかで、大規模に傷まれた企業などは、まだこの対策を、どういう対策をやろうかという、どういう再建をしようかというところの決定にまだ時間がかかっているようなところもあります。なので、そんな企業のことも考え、来年度にもこれを引き継いでいくための、今回措置ということで、ご理解いただきたいと思います。

 今年の2月の補正で45億5,000万円、このなりわい再建支援補助金を計上しております。そのうち、この5次までで17億7,000万円を決定しております。そして、今、やっている6次で、約10億円ぐらいを予想しております。合わせて27億円、で、45億円から27億円を引いた分の18億円を、今回の補正で再計上しているという、そんな流れになります。

3.関連ファイルのダウンロード

【資料1-1】11月補正予算案の追加提案について(PDF:1,028KB)

【資料1-2】11月補正予算案の追加提案について(補足資料)(PDF:2,024KB)

 

(※)関連ファイル(PDFファイル)をご覧になるには、Adobe社の「Adobe Reader」が必要です。Adobe Readerがパソコンにインストールされていない方は、下記のAdobe社のダウンロードページよりダウンロード(無償)してご覧ください。

Adobe Readerのダウンロードリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

お問い合わせ

所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課企画・報道担当

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-3133

ファックス番号:076-444-3478

このページに知りたい情報がない場合は

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?