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更新日:2021年3月30日
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金や銀は古くからその美しい輝きと細工のしやすさと希少性から、さまざまな装飾品として用いられてきたが、一方では、それぞれのもつ高貴な永遠の輝きは、死者の再生を助けるものとして呪術にも使用されてきた。わが国において、金は弥生時代に大陸から伝来し、六世紀には国産の金製品が製作され、その後仏教の隆盛とともに仏教や仏具や寺院の装飾として、あるいは蒔絵や武具や身飾品などにも用いられてきた。金や銀は、その輝きゆえに、常に時代の人々の不死・再生や平安や財産欲など様々な願望の対象となってきた。
金や銀が本格的に絵画に用いられたのは、鎌倉時代に浄土を具現した曼荼羅においてであるが、室町時代以降は主に屏風や障壁画の箔や金銀泥の絵の具としてである。
本展では、かつての人々が驚愕と畏敬の念で見つめたであろう金と銀の本来の輝きを、近代の金銀屏風で再現することによって、日本特有の気候風土の中で育まれてきた日本文化の特質の一端を見ようとするものである。
「四季花蝶紋蒔絵提重」
「厳麗」彼谷芳水
会期中に作品の一部を展示替えします(前期:8月1日~9月7日、後期:9月9日~28日)
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