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更新日:2021年3月30日
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このたび、富山県水墨美術館では、戦後の日本画壇において、数々の輝かしい足跡を残した加山又造の回顧展を開催します。
加山又造は、1927年に祖父を絵師に、父を京都西陣の和装図案家として生まれました。少年の頃から優れた画才を発揮し、京都市立美術工芸学校絵画科から東京美術学校日本画科に進みます。卒業後、山本丘人に師事するとともに、創造美術への出品を始め、以後新制作協会、創画会を中心に活躍しました。
戦後の日本画壇の旗手として、初期には動物を題材に自らの孤独な魂と現代社会の不安感を描き、1960年代からは琳派や大和絵にみられる日本の様式的な装飾美に影響された大作を次々と発表し、画壇に大きな衝撃を与えました。そして、70年代には線描の美しさを追求した裸婦を、80年代からは画業の集大成として水墨画に挑戦しました。
加山作品の特色は、日本や中国の様々な古典を踏襲しながらも、常に日本人特有の高雅な精神性と、現代人の鋭い感性と美意識とが強く表現されているところにあります。これらの業績により1997年に文化功労者として顕彰され、2003年には文化勲章を受章しますが、翌2004年には惜しまれながら世を去りました。
本展では、それぞれの時代の代表作に加えて版画、陶芸作品、着物などを展覧し、加山芸術の輝かしい業績を一堂に紹介します。
「千羽鶴」1978年(財団法人水野美術館)
「月と縞馬」1954年
「凍る日輪」1964年
(神奈川県立近代美術館)
「黒牡丹文振袖」1978年
「妖(版画)」1985年
「裸婦素描」1984年(多摩美術大学)
「おぼろ」1986年
「凍れる月光」1981年(富山県水墨美術館)
「月光波濤」1979年
「牡丹」1979年(富山県水墨美術館)
「黒い薔薇の裸婦」1976年(東京国立近代美術館)
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