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更新日:2021年4月1日
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この展覧会は、奈良市にある松伯美術館の所蔵作品を中心に、上村松園・松篁・淳之の親子孫三代にわたる美の系譜を紹介するものです。
かつて京都では、土佐派、狩野派から円山・四条派など、多彩な流派があり、その様式や技法の伝承の必要性から、代々、家系で画家を受け継ぐことは珍しくありませんでした。
しかし、近代以降、これまでの流派から、次第に作家個人の表現性が重視されるようになると、上村家のように三代にわたって優れた画人を輩出したことは、近代の日本画壇の中でもまことに稀有なことです。
上村家の継承は、画家としての優れた才能や天分があるということだけではなく、共通して高い精神性と家系特有の気風があります。上村家は代々能楽の金剛流と親交が深く、伝統的な文化を常に意識した経緯があります。松園の格調高い美人画、松篁の澄んだ気品のある花鳥画、そして今日、淳之の洗練された花鳥画にあらわれています。
本展の開催により、この受け継がれる上村三代の美の系譜とそれぞれの画業の素晴らしさに触れていただければ幸いです。
上村松園「花見」1910年・松伯美術館蔵
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