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更新日:2021年3月30日
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日本の文化を代表する存在として、世界から注目をあつめてきた京都文化。その京都の中心的産業のひとつである染織業の歴史は、京都のすぐれた美意識を反映するとともに、全国の生活や文化に大きな影響を与えてきました。
2005年に創業450年を迎え、現在も数ある京都の老舗の代表格として知られる千總(ちそう)は、弘治元年(1555)に千切屋与三右衛門が京都室町三条で法衣商を営んだことにはじまり、江戸中期に友禅染の小袖を手がけるようになりました。明治期には、十二代西村總左衛門が、京都画壇を代表する画家たちに下絵を委嘱し、小袖文様に芸術的な格調を与えることで、京友禅に新風を吹き込みました。こうした千總の足跡は、近世町衆の文化的教養の高さを示す貴重な例として注目されるものであると同時に、最高の染織作品を創る環境を充実させるために資料として蒐められた小袖・屏風の数々は、とりわけ意義深いものとなっています。
本展では、優れた千總コレクションのなかから、小袖や近代の友禅染軸などの染織に加え、富山県ゆかりの岸駒や、円山応挙など京都画壇の巨匠による、重要文化財を含む絵画を選りすぐり、前期・後期に分けて紹介し、京都を舞台に花開いた優雅な文化背景を感じ取っていただきます。
岸竹堂・下絵
「縮緬地孔雀に花文様型友禅染裂」
明治7年【前期展示】
小嶋記一・下絵
「平絹地孔雀百花文様型友禅染」
昭和12年【後期展示】
岸竹堂・下絵
「舞妓に桜図」(刺繍軸・部分)
【前期展示】
【重要美術品】岸駒「孔雀図」
江戸時代後期【後期展示】
「紅縮緬地春景御所車御殿文様小袖」
江戸時代後期【前期展示】
「縮緬地渦巻き文様型友禅染裂」(部分)
明治37年【後期展示】
「染分平絹地小紋と丸紋散らし文様振袖」
明治時代前期【後期展示】
【重要文化財】円山応挙「保津川図屏風」寛政7年【前期展示】
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