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更新日:2021年4月1日
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「日本画」という言葉は近代以降に生まれたものです。近世(幕末)までの日本の絵画でこれにあたる言葉は「やまと絵(和画)」で、意外なようですが、いわゆる水墨画は、その対義語の「唐絵(漢画)」と認識されつつ、より公的な性格を帯びていました。その双方を継承した近代日本画は、明治以後の近代国家にふさわしく、西洋美術を吸収した新たな伝統主義美術(西洋美術の直移植でもなく伝統美術の守旧的な復興でもない)を模索します。
そして墨と膠による東洋画の一員である事実を忘れたような顔をして成立した「国民的絵画」としての日本画像は、第二次世界大戦の敗戦後、“日本画滅亡論”に見られるように大きく揺らぎました。それはまさに危機的状況でしたが、国家主義の退潮したこの時代にあえて「墨」の表現の可能性を模索することは、近代のさまざまな制約から解放された表現の地平を拓く、革命的なパラダイムシフトだったのです。
本展では、戦後に制作された墨画的表現を概観し、戦後日本画の中での墨画の性格、水墨画の伝統の受容/変容の状況を、さまざまなアプローチを見せた画家たちの群像により紹介します。
〈出品作家〉松林桂月/近藤浩一路/榊原紫峰/児玉希望/丸木位里/篁牛人/小松均/東山魁夷/髙山辰雄/岩﨑巴人/横山操/平川敏夫/小泉淳作/松尾敏男/加山又造/下保昭(作家生年順)
2019年11月15日(金曜)~2020年1月13日(月曜・休日)
月曜日(1月13日を除く)、年末年始(12月29日~1月3日)
午前9時30分から午後6時まで(入室は午後5時30分まで)
[前売り]一般のみ700円/[当日]一般900円(700円)/大学生450円(350円)
富山県水墨美術館、北日本新聞社、富山テレビ放送
日時:12月14日(土曜)午後2時から
講師:古田亮氏(美術史家・東京藝術大学大学美術館准教授)
会場:映像ホール(申込不要)
日時:12月7日(土曜)午後2時から(約60分)
出演:李彩霞(Li Saika)
会場:エントランスホール(申込不要)
日時:11月23日(土曜)、12月21日(土曜)、1月11日(土曜)午後2時から
会場:展示室1・2(申込不要、企画展観覧券が必要です。)
平川敏夫「雪后閑庭」
1985/1990年・豊橋市美術博物館
小泉淳作「涛声 男鹿半島入道岬」
東京オペラシティアートギャラリー
丸木位里「牡丹」
1967年・丸木ひさ子氏蔵
児玉希望「白崖(新水墨画十二題)」
1959年・広島県立美術館
篁牛人「ゴータマ出家逾城の図」
1969年・富山県水墨美術館
松林桂月「深林」
1961年・東京国立近代美術館
近藤浩一路「雨期」
1951年・山梨県立美術館
小松均「岩山雲烟図」
1985年・京都国立近代美術館
岩﨑巴人「鳥の発生」
1950年・富山県水墨美術館
下保昭「称名暮雪」
1998年・砺波市美術館
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